2004年10月29日

自我の成り立ちについて(5)

言葉を憶える過程で起きていることは、単語を憶えるというレベルではない。

======================================================
「電車は速い(凄く)、僕は そ れ に乗るとご機嫌だ。座れると特にいい」
「お父さんは偉い、仕事(何かよくわからないので、きっと偉いこと)をしているからで、 そ ん な お父さんと遊ぶと楽しい。特にお母さんもいるといい」
「ご飯は美味しい(ハンバーグの時を標準とする)。美味しくない草は ご 飯 ではない」
「幼稚園で歌を歌うのは楽しい。何かの発表会の時の嬉しそうなお母さんが喜んでるのでかなりの快感。わたしは そ ん な 歌をうたいたい」
「お風呂のなかでおもちゃで遊ぶ事はそれは楽しいが、熱い湯にはまいる100数えないと、、」
=======================================================

これらは、それぞれ「電車(その後連想『車』)」「父親」「食事」「学校」「100」等の単語の背理:暗韻となる。この連想を連ねるとロジックとなり、このイメージのセット(連想)を結ぶキーが言葉(=単語)、その連想を再展開し現実に適応する時「そんな性格」と呼ばれる。

=======================================================
「結論、なんといってもスカイラインは速い。こいつのシートをレカロに変えて以来ご機嫌。そういえば、仲間にアルファに乗ってるのがいるが、なんか外車かぶれみたいに見られるのは好きじゃないし、俺はスカGだなやっぱ。そういう意味では本当の速さって国産車じゃないのか、、いやそもそも、、」
「食べる事は好きだが、できれば大皿でなんでも好きなものが食べられるのがいいなぁ。そう鍋もいいかも知れない、出来れば鍋を囲んで仲間を集めてってのもいいなあ。そう言えばこういう時に直ぐに集まる仲間ってのが、、」
「なんといっても説得力のあるプレゼンが必要なんです、君の企画はまだまだだよ。人にみせるって意識が欠けているんだと思う。そもそもプレゼンっていうのは、、」
「いえ後100回やります、まだやれます。」「意地っ張りな奴だなぁ、まあ好きなだけやれ(努力家に◎だな、、いや負けず嫌いか)」
=======================================================

何が何に関わるのかは、その人のランダムな人生が関わっているのだが、実際経験する体験の幅はその人の生まれや家族の属性に随分と拘束される、だからこそアイデンティティーとは結果であって同時に必然でもある、
この両面がアイデェンティティーの実像で、変える事は出来ないが、無ければ事実を見る視点としての足場も無くなるし、同時に自身で定義しなおして見直す母体でもある。

とにもかくにも、その結果の人格は結果である。
そして、それを左右しているのは過去の「選択的決定的な偶然の記憶」で、これのアンチテーゼは「自発的な選択による戦略的な記憶」と言える。この後者の選択は「自我の自我としての自立」や「時代の流れへの適応」や「思い直しによる過去の再定義」等の思索による。
極々簡単な「造られた物だから造りなおす」というものでは無い。

こんな事はないだろうか?「子供の時に観た映画を大人になって見直す機会があり、見直してみると全く解釈が変わった」記憶にはこの現象が全て当てはまる。

だ か ら こ そ

錯誤行為による選択的擬似トラウマが必要になる。
記憶の再定義をさせないために、繰り返し同じ解釈の記憶を積み上げなければならないからだ。

ここで新たな証明が可能になる。
実は人格とは容易に変化するのであり、それを堰き止めている保守的城塞がアイデェンティティーとなる。その防壁が、内部の圧力(過剰なストレス)で不安定だとしたら?
『より強い圧力で、押し込めなければならない。』「そんな自発的な理由が見つからないので、、そんな、、こんな事は許せない!なんて酷い事を!(理由を外側に求めて攻撃や自己防衛の形を使って押し込む。この形式が「被る」)」
ここに、擬似トラウマを必然としてしまう構造が動的に証明されている。
果たして「予定された城壁を守るためか?」
或いは「その城塞は、ある『形』でなければならなかったのか?」
これは主観と客観に過ぎず同じ事だ。「形とは、保存された流動性だともいえる」。

悩み自体に普遍のキャラクターは無い。人の偶然や(自己嫌悪を離れた本人の直感。錯誤行為との違いは利害関係の有無になる。)、辛さから起因する「悩み」は、これに対する“不快感”であるのだから。「だったらどうする」という事で、「直さ(治さ)なければならない」という意味では決して無い。それはそれこそレーゾンデートルの否定になっちまうからだ。
(ここが俺が、精神的な悩みに病気というカテゴリーを持ち込む事に対する疑問になっている)


次回は前のテキストでちょっと触れた <「反動形成」「オプション(次の選択)」「オルタナ(同じ意味だろう的選択)」があって、後者に近づくほど「アイデア」と呼ばれる> について考えてみる。
posted by kagewari at 00:35 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【web投げ銭(記事リクエスト)】
amazonギフトカードによる『web投げ銭』の受付
amazonトップページよりギフトカード購入→Eメールタイプを選択
同ページの「2. 詳細を入力する」に金額と、配送Eメールあて先info@kagewari.sakura.ne.jpを入力
詳細は以下記事参照
記事リクエスト再開
https://kagewari.seesaa.net/article/500418743.html

<収益は当事務所運営経費に当てさせていただきます>

<利用料金の値上げ24.1/23,8/2>
値上げの経緯は以下
https://kagewari.seesaa.net/article/502153223.html
https://kagewari.seesaa.net/article/504221178.html
<送信先メールアドレスの変更24.1/25>
サーバ移転に伴い送信先メールアドレスが変更されてますご注意ください
→送信先info@kagewari.sakura.ne.jp


【注意事項】
・ブログタイトル下の利用規約を必ず読んでください
・プライバシー保護のためお名前は”HN”でお願いします
・メッセージ欄「記事リクエスト」が可能
※リクエストは”記事内において引用される可能性”がある点留意の上、プライバシー保護の範囲内で記載ください(記事内引用に合意したものとします)
※縁起物的なカンパは少額でも歓迎しますが、意味のわからない反論を”100円以下で連発する依頼”は偽計業務妨害に相当する準違法行為であることを理解できない方はご遠慮ください
■返信記事を予定する際の目安
24.8/2料金改定【ドトールコーヒーメニュー、ハニーカフェ・オレMサイズ410円から】受付します

・ガタガタ文句があるなら問い合わせメールなど利用すればいいわけで(着信拒否など対応可能なので業務妨害とは言い難い:それでも1回は送れるし)考えて利用してくれたまへ
※問い合わせ代表アカウント(レンタルサーバ提供)はGmailへの送信に安定性がないため、私から返信ある場合は予備のGmailアカウントから返信となる場合があります。

必ずリクエストに答えるなどの対応は”できません”が
(閉鎖された「コメント欄」や『公開掲示板』の補完として)
可能な限り質問等には答えていこうと思います

※送信にはAmazonのアカウントが必要です
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■■『有料相談』の依頼は以下Pから■■■
https://kagewari.sakura.ne.jp/kage2.htm

現在は基本的に『簡易相談(依頼文2000文字まで)7,700円』『簡易相談ハーフ(依頼文1000文字まで)4,000円』「テーマ限定300文字1,000円」のみの受付です
(※サポートの200文字500円は『簡易相談』の後に週に2回まで利用可能)
(『簡易相談』の利用は原則月1回のみです《ハーフは月2回まで》、テーマ限定は週2回まで)

■ご存知と思いますが、レンタルサーバアカウントの多くはgmailへの送信に安定性がありません(受信に関する障害報告はありません)。gmailからの依頼の場合にはセキュリティを担保した別途専用アカウントを用意しています。

相談のコースや方法などやり取りの後に、
有料相談専用アカウントのメールアドレスをお伝えします
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
comments他

・コメント欄は『公開掲示板』同様に原則削除禁止です
(基本的に削除依頼には応じられません、削除依頼は投稿禁止ワードとなってます)

・SPAM対策として一部キャリアからの投稿がIP規制の対象となってます
(同規制キャリアから登録抜けによる投稿がある場合、投稿は自動削除されると同時に規制IPに追加登録されます)



現在コメント欄閉鎖中 (2014.7.26〜)



タグクラウド