再び自己嫌悪の成り立ちを考えたい。
わかりやすくするためにあえて乱暴に話をすすめる。
超自我は、親のイメージの化身で、他人(客観)
自我は人格全体を意味するともいえるが、自意識を中心とするいつでも覚醒可能(思い出したり、考えたりできる全体)なロジック(主観)
無意識は『主観登場以前からの、知的な非言語意識(乃至記憶)』。
■自我から見ると無意識は自分を取り巻く環境に錯覚され、超自我は自分を拘束する他人(客観)に錯覚される。しかしそれは全て『自分』である。
そして、この錯覚は投影にそのままの形で影響する。投影ってのは簡単に言えばシュミレーション。「こうじゃないのかな〜」「お店がこうだったらどうしよっかな〜」などとする想像、実際こいつが映画なんかを面白くさせる感情移入のプロセスでもあるのだけれど、超自我・自意識・無意識の関連に強い矛盾があると
『自分自身とか思えないほど他人っぽい=投影されてる自覚が起きない=自分の鏡像を他者の実存と完全に取り違えたりする(妙に心象風景や、動機まで詳しい部分まで「聞いてきたかのように」他人の印象を決め付けてしまっている)』
上司の言葉に、極端な反応をしたり
友人に脅迫的に迫られている気がしたり
周りの雰囲気がとてもストレスだったり
権威者に認めてもらうために、自分の道徳心を容易に超えたり
友人関係などの小世界が、まるで家族関係のように役割性をもったり
無意識が自意識を刺激し続けている不快感を大衆から感じてしまったり
道徳的な過激集団が救いに見えたり
この投影される「自我構造」に基づいて擬似トラウマが起きる。言い換えると錯誤行為は無意識のロジックの投影現象で、『自意識との親和性が少なければ少ないほど外に投影されやすい』。
「いじめに悩む少年が、ついうっかり、繁華街を歩いてしまう」「満員電車が苦手なのに『ついうっかりいつも遅刻して』極満員電車で通勤している」「食事の時に緊張するのに、ついうっかり友達を自分から外食に誘ってしまう」「友人達が話しているたわいもない話が、最悪の悪口に聞こえる」「家族の買い物動向が、意味ありげに見える」
これらは、少なからず誰にでもあることだが、擬似トラウマの特徴は、『総じて不快だ』というとこに特徴があって、「俺ってバカだな〜」で済むレべルを超えると、その結果や体験から『決定的な体験をした』と誤解をされる。些細な事が『決定的な不快記憶』にすりかわってしまう原因は、抑圧構造(超自我、自意識、無意識の区分け)が不安定にならないように戒める代表例(まるで宗教の教義専門用語)に利用するためで、意識的では無く(強い超自我に自意識が拘束されている気分「被る」によって)「酷い目にあっている」と認定される。
多かれ少なかれ社会と関わる時に「いやぁ俺が出すぎた事をしたかな」という自分の関与を疑う気持ちが残るものだが、擬似トラウマは「100%自分は関係無い=誰かの意図的な不快体験だ」と認知されている。複数の人間が関わっているのに、こういう認識(「100%自分は関係無い」)はあり得ないのであって、実際にこういった被害がマジに合ったときには戦いが選択される、「不快記憶ではなく大喧嘩の記憶になっいるの筈なのに、擬似トラウマは「被る」による認定なので、もっぱらその話は受身の構造になっていて、話のオチが喧嘩にならない。」
結果、そのエピソードを聞いた友人の反応は「なんで〜」になる。
その状況を回避する行動を「なんで」とれなかったのか?(辞める、逃げる、戦う)
この話が続くと二次的ストレスとなり、「相手の肩を持つのか、お前もあいつらの仲間か」ととんでもない事実誤認となり、擬似トラウマが選択的(擬似トラウマ話を何故か必死に守る)である事を証明しているのだが、ここでも本人はそれ(錯誤行為で選択してしまっていること)に気が付かない。
事件に巻き込まれてしまったり、ほんとうに被害にあってしまう「不注意」が「不注意ではなく錯誤行為である」としたら、選択される次の体験は不快である事が既に予定されていることになり、厭世感に包まれてしまう。
俺は、これが鬱の正体ではないかと思っている。
「世の中何があるのかわからない、いいことも悪い事もあるだろさ」「人の考えは様々でいろんな事情があるんだろう」「不快な事からは、とっとと逃げた方がいい」「『嫌な予感』は避けたほうがいい」あまりにも一般的だが、非常に重要な事で、気楽になるきっかけは、一時的には錯誤行為を自由にさせない事で、積極的に楽に楽〜にを選択する事が重要で、
何せ脅迫性(超自我と自意識、無意識が不安定)が強いのだから「自分から進んで厳しく辛い事(或いは努力)」というキーワードの連想で「勘違いで不快選択」を錯覚してしまう事を予測する事もできる。
「怠け者になろう」ぐらいでちょうどいい。
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