俺は岸田の発見だと思っている(『共同幻想』のアイデアの比ではないと思う)、「反省ではなく自己嫌悪」
この言葉は非常に重くて、その中にどえらい内容を含んでいる。
哲学的な発想の論点のひとつに「ナントカ法(弁証法とか)」語り口や、現実の説明の仕方がよく出てくるんだけれど、彼らがむきになってごうごうと何を話してるのかって、「なんか意志を言葉に代える方法で、結果ある無理のある話に自分で知らないうちに足元を掬われる事もあって、それは不本意だろうし自分で何いってんだかわからなくなったり、話し相手に到底理解できない話になっていいの?(何にも話していないことになるばかりか、話そうと思った話は『話半ばで不十分だったのでは?』)」てなとこで、、
これの説明が難しい。
「俺は男だから赤い服は着ない」と言ったとする。世間の人が仮に「男らしい人(キューバの野球チームじゃないが)は赤い服を着る。」と思っていたとすると、彼の希望である「男だから」は赤い服を着る事で達成されない。仕方が無いので彼は男は赤い服を着るのか否かで、世間と闘争したとする。これがどえらいナンセンスに繋がる。「男だから」が元々抽象概念で大元は世間が意図する男を指している(彼の望みは世間から「男らしい」と認められる予測だから)のに、彼は世間を相手に闘争する事になるからだ。
こりゃなんだ?
つまり「俺はこんな男(人物)だから」だとすると、彼の論の力点は性別ではなく人物像の代名詞として「こんな男」であるのだから世間と闘争する必要は無い。
だのにそれでは「自分はどんな人間か」を説得する内容に男を含める事はこれまたナンセンスで、上記の人物は「男らしさ」をアピールしていたのだから「俺はこんな男(性別ではなく)だから」という語り口だと『感じとして不満足だろう』。。
ここ、ここ、ここが大事
言いたかった事は何で、『そもそもそんなことありえるの?』を満たしていないとさっぱり話はワケわからなくなり、自分だけその陶酔感(これは自己陶酔じゃないんだわ)で「言った感でいっぱいになるばかり」になる。この現実離れ感が 幻 想 な の で 『共同幻想』と呼ぶのが適当じゃな〜い、となる。夢と呼ばなかったのは、言ってる本人のリアリティー度がごっつい高いからで、表現としてその雰囲気が上手く伝わらないなのだが。、、ここまでで既に難解で意味不明だといわれそうだなぁ、、
なんて言えばいいのかこれ非常に難しくて(話しの中身は頭の中ではめちゃくちゃ明解)この「自分で知らない間に、言った感に囚われて、動機形成(赤い服について)すら支配される現象も、一種の脅迫(強迫)」と考える。言い換えると自立的に「これ変かな?」と考える余地が発生しなくて、よそから見ると「妙に妄信してるな〜」に見える状態の話。(ナルチシズムがどう関わってとか話しても話が複雑になって余計わかりにくいのでやめとく)
ここに「自己嫌悪」が入り込むと、『大脅迫(強迫)状態』に突入する。なんでかって、「〜〜されないので自分が気に入らない」と定義すると「どうすると気に入るのか」を全く未定義でいいからで、自立的に判断する雛型のきっかけを喪失する。
何が起きるのかといえば、いつも同じ結論になる禅問答みたいな話で(話の最後は常に「〜〜されないので」になる)、言った感があるので現実認識は明瞭であるのだけれど、なんか抜け出せない世界に包まれる。
言うなら、
「赤い服を着ない。男らしくないと思われたくないから。」な時に、上記と同じ世間がキューバだったとする。
ものすごく空回ってる事に、なんとなく気が付いてもらえるだろうか、、、。
うーん、又日を改めて、この話にチャレンジしようと思う。
なんとかならなものかね、言語って奴は。。
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