打者の数字が2割5分か2割8分かってヒットの数にすると10本とか四球が5個とかそんぐらいの違いでしかなかったと記憶してる(微妙なラインにいる選手の平均打席数がどうなのかかまで知らないが)。同時に3割バッターや首位打者狙う選手からよく聞くのも「打ててない時にも1試合で四球をひとつ選んでおくかが非常に大事」などなど、
同時に打率はよくても「この選手は関係無いところでよく打ってる」なんて話をよく聞くようになり
『得点圏打率』って指標が登場し(メジャーでは当初打点重視だった)、
現代ではOPS打率(長打率と出塁率)が重視されるようになった。
随分昔になるけれど、MLBのクリンナップに「ホームランは多いが打率が2割5分以下の選手がゴロゴロいた時代」があって、当時日本のプロ野球ファンは「メジャーはホームラン偏重だ」なんて言ったものだ。
このネタバレはメジャーがOPSを重視していたからであり、当時の日本の常識「クリンナップを打つ選手は常識的に2割5分以上」というものに殊更の意味が無かった事を意味している。
(前段の話に出ているように、勝敗に関係の無いところで打つ一打や四球などが意外と数字をよく見せる秘訣だからだ。)
何にも増して、数字のいい有力選手はチャンスで凡打しても「惜しい」と言われるのに対して、数字がしょぼい1軍半の選手が凡打すると「やっぱりか、こんな低打率の選手を使うな」と言われることが大半である。
※なんとその違いは勝敗に関係の無いシングルヒットや四球かも知れないのに
■冷静に言えば、2割7分のレギュラー打者と2割5分以下の1軍半選手がいる場合、勝敗に影響する場面での期待値は5試合に1回や10試合に1回程度の差でしかなく、むしろ3本ヒットを打っても点にならないことがある。
現代のOPS志向(ざっくり言えば長打率重視)ってのは、そんな打率の数字の見栄えとよくある印象で選手を評価するのでは無く、合理的な起用を促そうってリアリズムでもある。
(選手達の取り組み方にも好影響がある《数字の見栄えにこだわるあまり打撃が小さくなってしまうなど》←極端に言えば、若手が全員シングルヒット狙いの打撃を始めたら終わりだからだ《事実その傾向が昔の日本プロ野球には存在した=気が付けばクリンナップを外国人選手に頼る姿が常識に》)
■これはですね、普通に仕事されてるサラリーマンのみなさんに言える話なんだわ
確かに営業マンとかの数字には極端な差が出たりするけれど
(本来はこれもおかしな話で、打ってる商品やサービスが同じなのに《販売する商品の問題が問われる以前に》「口八丁の営業センスでこの人なら売れる」って、、能力的にそれは詐欺みたいな、、、この辺にしておこうか。)
「人事や総務に明らかな生産性の数字なんかありますか?(或いは管理職に)」
↑↓
皮肉なことに、大学新卒就職活動でよく言われる
「いい会社に入れるか入れないかが勝負で、就職に成功さえすれば勝った同然」
こういう認識は随分批判もされるけど、【ある意味において真実】
↓
国のGDPにも似てる話なんだが、
「その会社が現在の経済状況で”回る”ビジネスモデルを保有しており、企業として生きている(循環に成功している)」←ここが最大のキモで(でなけりゃよりデカイビジネスである「M&A」がこれほど重視されるワケ無いでしょ)、なんかその企業の中の1社員が誰で、いかほどの働きをしたなんてことには「ほとんど意味が無い」のだよ。←プロ野球球団で言えば、裏方の1職員が何をした程度の意味でしかない。
<それなのに>実社会でも以下と類似した認知が横行するワケ
数字のいい有力選手はチャンスで凡打しても「惜しい」と言われるのに対して、数字がしょぼい1軍半の選手が凡打すると「やっぱりか、こんな低打率の選手を使うな」と言われることが大半である。
※なんとその違いは勝敗に関係の無いシングルヒットや四球かも知れないのに
■冷静に言えば、2割7分のレギュラー打者と2割5分以下の1軍半選手がいる場合、勝敗に影響する場面での期待値は5試合に1回や10試合に1回程度の差でしかなく…
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同時に勘違いした当事者が「意味の薄い表面的な数字」や「不安」から以下に陥ることも多い
↓
極端に言えば、若手が全員シングルヒット狙いの打撃を始めたら終わりだからだ《事実その傾向が昔の日本プロ野球には存在した=気が付けばクリンナップを外国人選手に…
「昭和」の日本では(確率論でわかっていたというより経験知だと思うが)
「社員に期待するものは、表面的な数字ではなく(大きな意味で数字を決めてるのは会社であって個人では無い)、人格重視、仕事への姿勢が真面目な人を」などの概念があったのね。
(※プロ野球選手のような決定的に勝敗を左右する社員みたいな存在は通常の会社には”ほぼ存在しない”から《だって落合みたいなワンマン社員なんて言葉聞いた事ないだろ?》←もっと小さいスケールで『単独者』のスタンドプレーは各所に存在するけど、これには誰も気が付いていなかったりするww)
■それが現代では(会社収益の本質はビジネスモデルであり、個別社員の影響力は一部に過ぎない《或いは運やら評価していいのか怪しい数字やら》)、どうやってプロ野球のような合理的運営(OPSやら冷静な確率論やら)できるだろうかって、模索してるところがある。
「出世を希望しない」若手社員が激増しているのも、管理職のタイトルそのものの意味が疑わしい物である部分も関係してるだろう。てか、そもそも腹では辞職してフリーランスにでもなりたいとか思っていたりするのであって。
これってね、企業と社員で言えばさ、
「会社の本質が企業としてのビジネスモデルと経済社会のニーズ(極端に言えば末端の社員の資質とかではなく)」←これを社員が全員理解している事の方が、結果的に(OPS的に)会社の成長や新たなビジネスモデルの開拓みたいなアイデアが(運だの集合知だのの中で)どこかの誰かから上がってくる方が健全なんだよ。
(※この点欧米のトップダウン経営だと、取締役をプロ野球のレギュラー選手のように捉えて、、、って構造なんだだろうけどさ《彼らなりに理解している、末端の社員の数字には何らの意味が無い》)
このしょうもうない「表向きの数字」に右往左往してしまう心理ってのもね、
悪い場合の統計偏重ってことになるのかもだな、
(※「昭和」の年功序列ってのもさ、個別社員の数字にそもそも意味ネーんだから《人格重視って人格は滅多に評価できないし当時の日本人”適応者”は概ね真面目だから》、そもそも意味無いことを周知するかのような皮肉《数字として優位なのは年齢だけ》でもあったのだろう。)
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