2025年09月24日

「強迫心理」系が全てメンタル云々とかではない話の続き

前記事は以下ね
https://kagewari.seesaa.net/article/518182406.html
これは以下にも関わるのね
 ↓
よく児童心理で「親子関係がー」とかの話が出てくることあると思うけれど、
もの凄く悪性と言うかダメな親がいるとしても、生育環境の劣悪さがメンタルの影響に何か比例するとか「全く違うのだよ」(つまりよく耳にする「毒親がー」にはほとんど意味がない)。
単純に、そうであるならば類似の環境を数年のタイムラグで過ごしているだけの兄弟がほぼほぼ全く同じ症状を訴えないといけないことになるが、そういうことは起きない。
●前にも話したが、世界で最初にPTSDという代物が認定されたのはWW1の塹壕戦の帰還兵における症例からなんだけれど、「その塹壕にいた人は全く同じPTSDを抱えたのか」と言えば違うでしょ。
話を親子関係に戻すと(超極端な例として親が殺人者級のトンデモだった場合でもいいけど)、
子供の目にも(児童の知見でも)「この人化け物かよ」みたいにそれが認識された場合、この人物おの間で間違っても所謂ひとつの親子関係のような設定を想定する子供はいないんです(これ一般論ね《常に例外はあるから》)。
その人が血縁上の親だとかそれ以前の問題になるからです。

前述の「毒親論に意味がない」ってのは、その言葉に答えがある。
毒親とか言って”人の親扱いしてるんです”
(つまり毒親がーいうとる人は実際の親を極度に擁護してるワケ)
類似の言葉で言えば「モンスター係長」とかね(上司としては認めてるんかいと)
「いやいやその人が係長か以前に、おまわりさんここに殺人犯がいます」←でしょ?

■もうわかったと思うけど、矛盾してる言葉の代表でもある”毒親”には、
「そんな親がいるんですか」って
(裏腹に”毒親”って言葉には「ちゃんとした親であって欲しい」期待が前提になっている)
うかつにも、親に依存する子供の心理が含まれちゃってるのさ
 ↑
「なんか期待感がもてるような表面的要素があるのに、到底理解できない理不尽な事がある状態」←このわかりにくさが”毒親”とかの表現になってんの。
(いやいや、その人に何を期待してんのさ「どうにもならない異常者や変質者だとダメな理由があるの?」って《「親が誰かは知らないが自分は最初から誰かの子供だった事など無い」でいいじゃん》)

●つまりメンタル問題というのは、当事者の想像性などに大きく依存するんです。
地獄の西部戦線塹壕戦などの場合でも
「僕は地獄を見ました」と表現する兵士がいた場合、
その地獄のイメージが小説家ばりに内容が凄いものだから(或いは幸福な日常の裏腹)←意味わかりますよね?
親子関係においても、「一般的な親子関係にはこのような微笑ましい…」←このイメージの内容には激しく個体差があるの(個性が)。
それと、限定的に認知される現実の断片(親の心情を全て理解できる子供などいないからこれは常に限定的である《そもそも親自身自分の心理などわかっていない》)、このギャップの中で「強迫心理」が構成されていくので、
 ↑
なので、ネタバレしただけで「なんだそういうことだったのか」と理解し、
(「親子関係論以前に、この人物は人としてどうなのって個人的問題を抱えてるパーソナリティーなのか」など)
「あーあーその前提となる自分の中にあるナイーブな幸福な家族イメージとの対比で、こんなトンチキな設定までが二次派生的に強迫化してるんですね」となった場合。
(既にこの間までの人生で関連する振る舞いの中でドーパミン報酬系が経験詰んでおり)
「俺の、どうにもこうなっちゃうところが自分の本音じゃないことは理解した上で、そうなっちまうのも俺の個性だと言えるよね(個体差の中でそれは形成されているから)」という結末があってもOKなの(『自意識』の自由はここで既に担保されているからだ
※何がOKなのって聞かれると困んだけどさ


このブログでは事ある毎に「本人が困って無けりゃ『心理学』の出番は無い」って説明してきてるけれど、そういう意味なのさ。

中途半端な理解にある小説やドラマのように、
物語の設定上の”何かの悪性”に対して、復讐なり報復すると何かが解決するとかそんな簡単な話では無いんです。
(逆説的に《係長とか以前におまわりさんここに殺人犯がいますとならず》”それは悪性にしても歩留り感のあるものだ”というのは証明されていて、その悪性にドーパミン報酬系が関連するほどあなたが感情的になるのは、あなたの個性《一般常識や理想化されたイメージ》との対比の中で起きてるのね←が、答えだからさ)
●なので実際の映画や小説なんかの作りですらそうなってると思うけれど、
事情をよく知らない第三者が頼みもしないのに
「そんな奴は許せないよね」と、冒頭10分で唐突に問題人物を瞬殺した場合、
カタルシスも何も無く、「へ?何それ」でしかないのだよ。
(そういうことじゃないんだみたいな←わかりますよね)
※映画やドラマで演出するならば、当事者である主人公が復讐なり果たすプロセスで、ネタバレ設定などが明らかにされカタルシスを伴うシナリオになっていないと駄作に終わる。

だからこそ、「特別何も困って無いからと、本人がOKの場合」
他人から見れば何かの症例に思えることが残存しても、
「あーそれは俺の個性だからいいのそのままで」とかの判断はあり得るのさマヂ

思考の角度を変えれば、強迫構成要員のひとつになる”自分の中にあった予めの対比イメージ”は個性に他ならないからさ。
この予めのイメージが自覚され、大人として生きる今リアリズムとしてどうななのかって『自意識』マターであれこれ考える日々が自由なら、仮にその設定要員で「どうしてもそうなっちまう」がどこかに残存していても、そんなん今後の個人的課題とうっちゃることは必ずしも不自然では無い。


posted by kagewari at 20:39 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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