そして今回のお題は以下
・正義のヒーローと美形のヒロイン
(トロフィーワイフ《女性蔑視と承認欲求》)
・正義のヒーローがカッコいい事になってる物語の定番は
・性の嫌悪を超越してるイメージ(ニーチェの超人『大賢者』)
■外見が美しいと”性の嫌悪”が無いことになるのか?
(・正義のヒーローと美形のヒロイン)
<トロフィーワイフ《女性蔑視と承認欲求》>
これは単純な妄想でしょうな、
典型が「アイドルはウンコとかしない」
まさかヒーローや、美形のヒロインが性行為などしないってこともなかろう。
(しかし映画やドラマではR規制でエロシーンは規制される)
更に言えば、何ですか?醜形ヒロインだと「いかにも性行為してるように思えるのかしら」
この発想元を辿ると簡単なんだわ、
「僕ね大きくなったら、スーパーマンになりたい」←と、お母さんに答えてるんだから
そのガキにスーパーマンのSEXはさぞかし、、なんて発想があったら卒倒するわww
(そしてこれ事実だけど、元になるスーパーマンことクラーク・ケントはとても性に奥手のプラトニック系の男性として描かれている)
本来青年漫画だった『ルパン三世』も地上波アニメでは(エロい演出はあっても)性行為を示唆するシーンは決して登場しない(仮に『ルパン三世』リアル実写版などがあって、次元大介峰不二子の3Pシーンなど登場するものなら児童にっとそれはトラウマものだろww←”性の嫌悪”絡みで言えば「誤って親の性行為を見てしまった」を連想されるイメージであることわかるよね?)
個人的には松田優作の『探偵物語』みたいに、時に風俗も行ってそうな演出のが好きだが、この演出も「なんちゃって(本当はそんなことしない)」イメージだったよね。
※反対に旧時代のヒーロー像は(スーパーマンじゃないけど《スーパーマン親も出てくるしね》)”性の嫌悪”が強めに出るってことさ(『共同幻想』バリバリ時代の話=女性差別史観もバリバリ)
■ストイックでハードボイルドな主人公神話
(・正義のヒーローがカッコいい事になってる物語の定番は)
ひとつの例題は「忠臣蔵」ですよ。
仇討ち謀反を気取られまいと、ワザと偽装で大石内蔵助が遊郭でどんちゃん騒ぎで遊び歩き油断させるって話が登場しますでしょ。その本性は復讐の鬼で、ハードでタフな悲劇のヒーローってことです。
この図式じゃないと、美談にならんのです。
坂本龍馬の劇画も、風俗嬢の誰それさんが恋人として登場しますが「なんだか婚約者風情」ですよね(このなんとかさん嬢が他の客とくずほぐれつシーンは登場しない)。
背景にあるのは、「カッコいいヒーローは、正妻以外と性交しない」→清潔な性交=『結婚』という構造なんだよね(保守派に言わせれば更に「子供を授かろうとしているのであり性的快感が目的では無い」幻想に転じる→中絶禁止ー!!←暗に保守派の言わんとしてることは”避妊性交の禁止”なんだよね=「結婚しろよ」)。
保守派について言えば、婚前交渉すら不純なんだからさ(不潔とかさ)、
※米国で起きたウーマンズリブ(ピル解禁をめぐる戦い)、これがストレートな女性差別史観との戦いであったことがわかると思う。
●現代で少し変わってきたよってターニングポイントが
米国では小説・映画の『マディソン郡の橋』で、テーマは奥様不倫の性かな、
(米国には長らく女性向け性的小説レーベル「ハーレクイーンロマンス」ってのがあってだな《日本で言えば奥様向け昼メロだ》、それみたいな話さ)
これを映画版では保守派のイーストウッドが監督したのが異例だった。
個人的に現代西部劇で一番好きだったのがシャロン・ストーンの『クイック&デッド(1995)』だが、シナリオが”性の嫌悪”を『心理学』的になぞっていて(もう現代とはいえないかしら95年ww)、
聖なる父親を殺した、父親ほど年の離れたギャングのボスを元少女が復讐で殺す物語。
(撃ち抜けエディプス!みたいな感じさ)
最後の決闘前日に、主人公のストーンがダーティーヒーロー役のラッセル・クロウと「景気づけの一発」とばかりの濡れ場シーンがある(そらシャロン・ストーンだからだろうけど《のリスペクトが多分米倉涼子》)。などなど現代になってから「カッコい女性主人公もの」っていくつか出たんだよね(女性差別史観からの解放って印象あるでしょ?)。
今や、ストイックでハードボイルドな主人公神話は古臭い脚本になったのかも知れない。
■悟りを開くって、リビドーからの解放のことなのか?
(・性の嫌悪を超越してるイメージ《ニーチェの超人『大賢者』》)
どの道解放とか無理なんだけどさ(人類ヒト科の生物学的特徴だもの)
仏教の禅寺なんかでも採食でリビドー減らせみたいな、いやあ着想は外れじゃないと思うんだが、、みたいに克服することをテーマのひとつにしているけど、それを煩悩と呼ぶなど”嫌悪”分類しているのは確かだと思うんだよね(ヤバイ密教系には”性のナントカ”なんてーな話があるぐらい)。
ニーチェの話って、一部何言ってんだかわからないところもあって(赤子のナントカやらさっぱり意味わからん)、意図してるのは好奇心とかサブカルオルタナ広義展開もあるのかなと思う。
生物学に戻せば、人類ヒト科の特徴を嫌悪しちゃったら結論は自己嫌悪しかないからさ(たぶんにナルチシズム系の話になってしまう)、ルネッサーンス!じゃないけども、『賢者モード』ってそもそもそんなに偉いのかって話のような気もする。
「リビドー嫌悪ってあーた人類嫌悪になっちまう《性悪説の出所はここか?》」
何故かって、身近な食欲に戻すと(これまた近代以降の先進国だからなのかもしれないけど)「今日は何を食べようか」って欲求項目はむしろ代表的な幸せの指標で、「飯が旨い」って形容詞そのものが歓迎すべきとか上機嫌という意味じゃん。
(※生物学的に言えばリビドーなんてのは、モチベーションの総称みたいな解釈だろうと思う。生物の食欲も細かい事言えば常態的に少し過剰に設定されており《自然環境では飢えが前提だから》、飽食の時代じゃないけど、欧米における肥満の社会問題なんてのは、ちょっとリビドー論に似てる。)
↓
だ と す る と さ
リビドーの蓄積がある時に(欲求不満状態)、それを全て性欲だろってうっかり解釈してしまうとことが煩悩なんじゃないだろうか?
(何かというと引き合いに出される女性もいい迷惑だっただろう《勿論ここには生物学的に男性の性的欲求不満と女性の欲求不満の体感特性に違いがあるって事情もあるんだろうが》)
イスラム教のアイデアも、好意的に解釈すれば「それは誤解だ(リビドー全部が性欲な筈が無い)違うんだ」と男性に教えなきゃいけないって趣旨だったのかも知れない(どうか男性を迷わせないでくれと《これが「だからベール被って」》)。『宗教』への批判では無く、社会学的にそれが(万国共通の)女性差別史観であったのは事実だが。
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