そらどこぞにイスラエルがソロモン王国やらの時代の版図を復活することをなんちゃらという話も出てくるけども、そもそも現代のイスラエルにそんな人工的余裕は無い。
ハマスとのガザ紛争ですら「いつまでも予備役招集を続けられない(国内経済の生産に支障をきたす)」とまで言われており、野心も何も最初から無理だから。ネタニヤフあたりがレバノン国民に「あなた達は敵ではない、敵はテロリストのヒズボラだけだ」と言ってるのは案外本音だと思う。
(仮にレバノンという国家が崩壊してもイスラエルは統治する能力も面倒見ることもできないのであり、レバノンと事を構えたいなどいう発想はイスラエルの民族主義者にも無いだろう。)
※事実と言っては何だけどイスラエル王国からして当時エジプトに従属的な関係だったり、他部族構成の末端には多民族もいただろうし(現在のイスラエルでも多くのパレスチナ人が暮らしている)、民族浄化?とか動機に無いから。
むしろイスラエルのシオニスト保守派の安全保障感覚は戦国時代と同じなのだと思う。
(実際設立の歴史は浅く、戦乱繰り広げて間もない国だからね。)
■思うに、イスラエルが考えていることは二国家解決の拒否で(パレスチナ問題は内政であり自治権の一部しか認めないというもの)、そこに外国(イラン)が余計な介入を行い必要の無いテロ攻撃(ほとんど中東飲ん盟主は誰かとかをめぐるポーズでしかない)を続けることを許さないと言うもので、
↑
二国家解決しか方法が無いと俺は思ってるので、何もイスラエルの考えを支持してるのではありません。
<話は戻るけど>
現政権の連立民族主義政党が言い続けてたのは、ヨルダン川西岸地区への入植とヒズボラの殲滅(とりわけイランの介入をやめさせること)だったので、ガザのパレスチナ地区と事を構えることに優先順位など無かった(やれガス田どうこうあるけど、そんなもの強権でどうにでもなっただろう)。
そもそもがネタニヤフがハマスと通じてるって陰謀論も、ヒズボラがシーア派であるのに対してスンニ派のガザ地区ハマスはパレスチナ国家を標榜するアッバース政権への牽制になるので都合がいいからというもので、この話の根本は「ヨルダン川西岸の話」なんだわさ。
ついでに言えば、アッバース政権はハマス程イスラエルと対立しておらず、ヨルダン川西岸パレスチナ地区の警察権力はイスラエルに任せていたりする(なのでアッバースが住民から熱烈に支持されているかと言えば疑問である「裏切者言ってるパレスチナ人も多いだろう」)。
↑
イスラエルとしては「だってのに、なぜ国外からちゃちゃ入れてくるんだヒズボラは」ってこと。
(なんか国連でも文句言うなら、イスラエルの入植政策の非人道性で言ってくれば聞く耳ぐらいは持つけども、ロケット弾撃ってくるとか意味が分からないって話《イスラエルはこれを中東の盟主争いにおける売名行為か何かだと思ってるのさ》→本気で戦争する気も無い癖にとか、)
●じゃあ誰があのハマスのテロ事件を手引きしたのか?
過去記事でさらっと書いてるけど(そこは伊藤貫氏の意見を参考に)、米ネオコンだろうと思ってます。←だとすると辻褄が合う。
(彼らはウクライナ紛争で大失敗し、イスラエルを梃に紛争を起こさせよううとした)
「イランとの戦争か?な雲行きの中で武器でも売ろうかな」と、
何故そんなことをしたのかって、ガザ方面はトランプのアブラハム合意で和平交渉が成立しかけていたので平和になっちゃったら困るからです。
(類似の工作は現在進行形で東欧諸国やセルビア周辺でも行われてる。)
イスラエルはサウジとの和平を今でも推進するつもりらしい。
この合意の中で見捨てられては困るハマスの思惑とも一致したのでしょう。
(ハマスもまさかテロ攻撃があんなことになるとは思っていなかったのだろうけど。)
結果、こちらもネオコンの思惑と違う展開を見せ、
はっきり言って、イスラエル軍はガザ紛争で疲弊してます。
国内では反対派のデモまで起きている。
レバノンと戦争?そんな余裕も無ければイスラエル世論が許さんでしょう。
(やってもヒズボラの拠点を攻撃するぐらいでしょ)
ガザ紛争なんてことが起きたものだから、何もしないでは面子丸つぶれになるヒズボラがやらかすだろうから、「この再徹底的にやっつけるか」というのが現在のイスラエルの方針でしょうよ、
大規模爆撃ばかりすると国際社会に「一般市民ガー」と批判されるので、
「あーわかった、だったら暗殺しまくるからそれなら文句ないだろ」言うのがポケベル作戦に代表される、イスラエルによるテロ返しだろう(今回は素の暗殺では無く”爆撃効果を暗殺で実現してみよう”という作戦)。
効果はてきめんでイラン直下のテロ関係者は手元に電話も置けない始末となっている。
ヒズボラ軍にしても「怖くて通信機も無線も使えないねんで、、、」(そんな軍隊あるか)
イスラエルとしては、国連でガタガタ文句言う国あれば「お前も暗殺したるかコラ」な勢いなのであり、
<話を戻して>
●そういうことならイスラエルは米ネオコンに恨みはないのかって、
(毎度おなじみのぐらいに思ってるのでしょう《クソNYの世俗派がぐらいに》)
流石のイスラエルも米国と事を構える腹は無いでしょうし、(賠償金代わりに武器でも送れと)誰よりもイランの革命防衛隊は口ばっかりで直接戦争する腹は無いと見切っている。
(何ならパキスタンやアフガンからイランにテロリスト送り込もうか?って)
「正直に今の自分の力を認めて黙ってろ」←ここを米国に責任取れやって事じゃないかしら。
(ネオコンも戦争したいなら勝手にイランとやってろと)
「それから生き残ったガザの人質返還交渉も米国が責任取れよ」と、
■思うにこのイスラエルの強気や新兵器はネオコンにも想定外だったと思うのね、
多分、ネオコンの思惑はまた失敗に終わる。
イスラエルが勝利するとは思えないが(ガザ紛争ですら犠牲者が多過ぎて勝利とは言えないだろう)、双方消耗して自然に鎮静化するのではないだろうか。
何と言っても可哀そうなのはパレスチナ人だが、
根本的にスンニ派とシーア派で別れている彼らに本当の統一国家が可能なのだろうか?
三国家解決じゃないが、一国二制度的に二つのパレスチナ地区に対し自治権を認めさせる交渉を国際的圧力を利用して実現するのが最善策だと思うが、そのためには各地域が武装勢力との関係を切らないといかん(それを説得できる国があるんだろうか《俺はパレスチナ住民が自ら立ち上がらないと無理だと思ってるのだよ》)。
でだ、その武装勢力を支援してるのがイランの革命防衛隊なのだから、パレスチナの一般市民はイランに対しても怒るべきだよ。←こうなって初めて解決策が見えてくると思うんだけどな。
※どこぞの国際政治学者が類する論文も書いてるでしょうに
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