犯罪というのは、裁判でそれが立証されなければ犯罪とは言えないので、(言い方変えると当事者が法律を違反する自覚の中で動機形成が行われる事《犯罪のハードル》)その犯行を理解しているのかって段階で、「動機を立証できなければならない」。
犯罪心理学に定義があるのか知らないが、あるとするなら「犯罪の動機の立証をする心理学」となるのではなかろうか。
つーか、『心理学』やってるものなら、大概の犯罪の動機は目星が付く。
フロイト心理学は経済学で説明するとわかりやすいって話をしてきたかなと思うけど、
「何の目的やインセンティブが、『犯罪のハードル』を超えるほど価値があると思ったのか?」ってな分析のことで、俺が刑法39条否定派である根拠にもなっている。
「どのような犯罪でも、あえてその選択に犯罪性というか犯行というスタイルを選択しているのであって(下手すると焼き魚を奪う泥棒ネコすら自覚しているかもしれない)」、
なんてかな、教育があって法律を知ってるのが条件とかではなくて、
「リスクの認知が現代人なら『犯罪のハードル』になるでしょ」という概念(なので泥棒ネコでも同じだろうってことさ)。
※根本的な判断能力が失われているなどという現象があるなら、それがエキセントリックな行動となる必然性すらない事になる。
ちょっと刑法39条の話に戻るけど、正常な判断喪失とかそういう話なら、
リスクのある行動を選択することは不可能だから
(それを判断できないのなら選択肢に含まれない)←わからないですか?
どうしていいのかわからないばあい、思考停止や行動停止するのが自然な反応だからだよ。
衝動的?パニック?いやいや、そこにも緊急事態であるとか四の五の言ってられないスイッチ程度の判断はあるワケで(大変!とか)、判断能力を欠いている場合それは不可能だ。
法律用語的に”正常な判断能力”って話をするなら、「何がどう非正常なんですか?」が争点になるよね。この場合「その非正常にとんでもない思い違いがあるのなら過失」でしょ。
心神耗弱状態の法的認識もオカシイし(なら行動停止になる筈だ)、非正常って論議で無罪になるのはもっと理解できない(なら過失を前提とした犯罪が立証できる筈だ)。
↑
●てかさ、報道されるほど有名な過去の類する事例で、
第三者として見た時に俺な「犯行動機を説明できなかったこと無いんだわ」
だから、俺は法曹関係者が『心理学』の知識が無いことが原因で無罪になってるだけだと思ってる。
※大事なことだけれど、『心理学』は臨床とは違うから、症例として説明することあってもそれを病気だと説明することは無い(病気などの分類が登場するのは明らかに生理的なトラブルを検証できる神経科や脳外科や精神科案件に限られると思っている)。つまり『心理学』に説明可能であれば刑法39条を適応することはオカシイって事です。
<なんだか前置き長くなりましたが>
■今回の話のお題は、安倍首相暗殺犯である(なんせ現行犯逮捕だから犯人であることは間違い無い)山上容疑者の「動機形成」を誰も疑問視していない事だよ。
挙句の果てに、山上は『統一教会』解散命令も「それでよかったのかとか、それは目的ではなかった」みたいな供述をしてると聞く。
【この事件は何だったのか】を知る上で、最も重要なポイントだ
山上が『統一教会』に銃口向けるのだとしたらそれは怨恨だ、理解できる。
しかし、(韓国の合同結婚式でお馴染みのように)母親の募金が教団のいいようにナントカってことなら韓国のが主体だし、彼が勝共連合と『統一教会』の知識を持ってるなら矛先が安倍首相になることもなく、彼は安倍首相の政策に関しては認めている証言もあったので、週刊誌の読み過ぎの左翼脳だったことも考え難い。
ところが丸暴の抗争事件のように教団事務所の玄関に発砲しただけで、幹部は警備が厳重だったから諦めた?←「は?まずここが理解できない」
そして、諦めたので「そうだ安倍首相を撃とう」←「もっとあり得ない」
●この動機のトリガーに(偶然「そう言えば安倍首相の演説が」というパターンもあるが)何があったのかって、『心理学』的には、当然母親に対するコンプレックスと「大きなことで何か母親にわからせよう(過ちを理解させて謝罪させたい)」という思惑があったのだろう(むしろ動機の主体は「どうしてこんなバカな献金したことを後悔できないのか」という苛立ちもあっただろうし)。
↑
それでもターゲットが安倍首相になる意味が分からん。
(別に教団幹部を狙い周囲の者が大けがするだけでも目的を達成できるからだ。)
トランプ大統領の狙撃のように、コンプレックスと自己顕示欲が構成されたものなんだって説を持ち出すなら、教団施設への銃撃などせずにターゲットは最初から安倍首相でよかった筈だ。
彼が「犯行動機」として犯罪のハードルを越える全体像は前述のように簡単に説明できるが、
ターゲットが安倍首相になることだけは、大きな違和感がある。
(政策はともあれ、安倍首相に批判的な一面もあると言う報道もあるが、前述のようにそのキッカケが『宗教』ってのは整合性が無いワケ。『新興宗教』関係の被害者はこれまでのあらゆる事件において、その怨恨の先が向かうのは「その『宗教団体』だったから」だ。極論韓国で犯行に及ぶ方が容易だっただろう。)
■俺は誰かとまで特定しないが、何かが彼に
「そうだ安倍首相を撃とう」と”思いつかせた”のじゃないかと思っており、
(ベタに言えばヒントを与えた《SNSなどを使い安倍首相の演説がある件をそれとなく伝えるなど》)
陰謀があるとするなら、そこじゃないのかと。
(単純にマスメディアや週刊誌の記事がってレベルではないだろう)
同時に、この動機から彼が安倍首相を本気で暗殺しようと思ったとは考えておらず(自作の銃に彼は全く自信が無かっただろうからだ《元自衛官なのだからそれが理解できない方がオカシイ》)、トランプ大統領に銃弾があたらなかった奇跡の反対に、「安倍首相には当たる筈の無い弾丸が致命傷となった」。
問題の悪質性を考える上で、彼にそれを思いつかせた何かこそ「まぐれで安倍首相が死ねば儲けものだ」という真正の殺意があったのではないかと考えている。
これがプロパガンダ戦のような図式で行われていたのだとした場合、
限りなく完全犯罪に近い成果をあげたことになる。
仮に、この構図が『統一教会』関連議員叩きから「パー券事件」による安倍派潰しに連なるものなら、それに恐怖した岸田首相が『統一教会』解散命令に必死になった動機も合理的に説明できる。
※ちなみに他にスナイパー説が無理ある件をおさらいしておくと、
通常のライフル弾などはサイレンサーを付けても皆さんが映画やドラマで想像するような消音とならない上に(構造はバイクのマフラーと同じです=消音効果のレベルも同じなんです《特殊部隊がこれを用いる主たる目的はテロ作戦で室内でSMGを使用しても自分の耳をやられないため》)、よほどの弱装弾にしない限り音速の壁を突破するソニックブーム(バッキューンと表現される音速の壁を破る時の衝撃波音のこと)を消音できません。
その上で、隠れたスナイパーを用意するには、山上の銃撃音に重ねなければなりません。
射撃において他人の銃声と同じタイミングでトリガー引くことは100%不可能であること同時に(そもそも真正銃を使用したら旋条痕の残る銃弾が残ってバレる)、特殊な小口径弱装減速弾で消音も可能な銃を使用したとする場合、そんな道具は情報機関などの暗殺には使用されないだけでなく(それは殺し屋などのプロが使うような道具)、仮にそんな特殊な道具を使うプロがいた場合(これは成功報酬制になるのだから)現場で即死を確認できなかった段階で失敗になる(倒れた後もヘッドショットを狙うはずだということ)。
反対に情報機関などの暗殺なら、ケネディ暗殺のように即死に至るエネルギー量のある銃弾などの使用が前提になる(この銃弾に大きな消音効果は期待できない)。
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