2024年05月26日

第5ラウンド(M A Great Again)「そう言う意味では通常戦力が足りてない」

先日核武装のCPの低さの件を書いたと思うが、現代でも通常戦力こそが主力であり、
この通常戦力が足りない。
自衛隊が人員増が見込めない中の予算増額はとても有効なのですよ。

ついこないだまでは『日米安保条約』って弾薬庫があったけれど(「ウクライナ紛争」における武器弾薬の支援見ればわかるとおりさ)、「ウクライナ紛争」支援で米軍の弾薬備蓄も怪しいことになっておりまして、頼みの弾薬庫のあてがあなた、、、
NATOなどにおいてもドイツ陸軍の継戦能力が3日分しかないなんて話もあります(現在の自衛隊もほぼ同じかと)。

核武装論などという概念論争よか、何倍も「今年の防衛予算はお幾ら?」が大事なんです。
逆説的に言えば、現代の戦争とは「通常戦力で戦うのがルール」であり、核兵器の使用は「もう戦争はダメだそんな事いってられない」場合の手段となります(停戦の可能性のある中で核兵器の使用はあり得ない)。
いちおうね、戦術的に言えば
「いやいや、中国のDF21は米海軍の配置を限定しているだろう」という見解あると思うけれど、
これは米国政府が「米軍に対する戦術核の使用は米本土への核攻撃と見做す」と言って無いからそうなってちゃってるワケで、

●細かい事言うと
自国の近所に戦術中距離核が配備されることは、(戦略核で反撃するにしてもだ)先制攻撃の可能性を全否定できないのだから(しらばっくれて撃たれる可能性がある=外交的に優位になる)、こちらも戦術中距離核を配備しますよなどの動きになるけれど、むしろこの話は”外交的な優位性”のことで、実際の戦争の話では無い。
つーか勝つか負けるか以前に、中距離核撃たれた後の戦争に勝者も敗者も無い。
例えば、中国解放軍がどうかしちゃって台湾海峡の間に核ミサイル撃ちまくったとした場合、放射能汚染は台湾に限らず自国領海にも及ぶので、仮に自衛隊の脅威が排除されたにしも「何をしてるのか全く意味が無い」(現在の中国政府の日本の汚染水プロパガンダで考えてみなさい「本土が大パニックになるどころでは済まない」)。

あくまでというか、それこそ、外交的な駆け引きの中で、米艦隊の運用を変更させることに意味があったのであり(台湾有事に米軍を介入させない)、実際のドンパチに直接の影響があると考える必要は無いと思う。
※核兵器の使用が勝敗に関係しないってのは、「日本シリーズに勝ちたくて球場毎木っ端みじんに爆破する」みたいなことになるんだよって話(勝敗どころでは無い)。
しかし、「球場に爆弾しかけたので、このルールでやれ」みたいな脅しにはなるでしょ?

■つまり外交手段として、中国や北朝鮮の核は、日本を屈服させるために使える”外交手段”ではあるけども、「日本の庶民はパニックになっていない」
この段階で、外交手段としても日本に通用していないんです。
流石に中国も「いきなりだけど、言う事きかないと明日核攻撃するから」なんて口走れば(てか本当に脅すなら言わないと伝わらない)、明日は我が身だから米国が戦略核攻撃するじゃん。
冷戦時代のソ連だってそんなこと言って無いのは、そういうこと。


※台湾の新総裁頼清徳氏の就任演説にぶつけてきた中国海軍の大演習は、何らの効果も無く頼清徳氏に「中国の脅威に国際協力で断固立ち向かう」言われてしまい、面子丸つぶれで広報官が大○狂する珍事が起きた。
近所すぎるから余計台湾には核の脅威が感じられていないってことです。
外交手段に使えない核兵器は単ある無用の長物でしかない。

仮に日本の核武装論が有効になるのは、
「北朝鮮や中国の核兵器が怖くて、日本の庶民がパニックになってる場合」だということです。
むしろ日本は被爆国ですから、
日本の庶民が「なーんにも気にしていない」ことは、核武装並みのソフトパワーである。
(どんなことなるのか知ってるのに平然としているんですから)
※日本の保守論壇には日本の核武装に特別の意味があるのはわかるけど、米国に核の傘など無いって話も同意の上で、「この話のキモは、日本政府や国民が日米安保で米国の核の傘を信じていることにある(外交的判断を左右されない)」のであって、NATOの核シェアリングも「国内向けの政策」と考える方がわかりいいのではないだろうか(シェアリングであってタダで貰ったのでは無い)。

■首相に「撃てるものならやってみろ」と言えとはいわないけどさww
「どの国がどのような核兵器を日本に向けて配備しようと日本は態度を変えないし、(無駄な抵抗はおやめなさいと)断固配備に反対するものである」的な談話を出せばいんです。

<話は戻るけど>
しかし、通常戦力がスカスカなのは全くダメなんです。
「ウクライナ紛争」の現況においても、ロシアが(やたらとハリコフ州方面からロシアに越境攻撃してくるものだから)ハリコフ州に緩衝地帯を設けるために侵攻したが、ウクライナの防衛戦はスカスカだったと言われている(たいした抵抗も無くロシア軍に入られた)。これはハリコフ方面への軍事支援が汚職で政権幹部の懐に入っていたなんて説もあって、ロシア軍も防衛ラインが無いからささって入ってきたとも言える。
通常戦力が無いってのは「どうぞいらしてください」って、
ウィンドウズのインストールじゃないけど”ようこそ”みたいな意味になっちゃうからねww
(有史以来人類ヒト科の歴史に泥棒のいない時代など無い)

●国家にとっての通常戦力ってのは、家にたとえれば「鍵や監視カメラや対人感知センサーライトやらTVモニター付きインターフォンなどの日常の防犯設備と同じ」であって(核兵器は家にたとえるとショットガンで武装するとか←ほらね微妙に防犯設備に思えないだろ)、存在するのが当たり前というか近所に迷惑になってもいけないので、ちゃんとしてって部類の”基礎的設備”である。
スカスカなのは周辺国にも迷惑なんだよ。


posted by kagewari at 15:19 | 戦争と平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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