2024年05月25日

ついでだ、「フリーエコノミー論」の続き

なんの続きってこの続きだ(あれこれあって伸びちゃったけど)
https://kagewari.seesaa.net/article/503374443.html

ひとつの典型な(韓国をディスってるではないぞ《同じ論議は韓国内でも批判がある》)
韓国は高校野球的なものが無いのにプロ野球あるだろ?
所謂特待生みたいなのだけがスポーツやんの(一般学生は一度も野球やったことないとかが普通)
芸能に関しても、どいういう選抜なのか知らないが、アイドルグループなども若い頃から芸能事務所が徹底的に鍛え上げてってスタイルで、素人一般階層にバンドブームがあるとか無いのさ。
 ↑
これでは本当の意味の文化にならない(韓国に関していえば国威発揚で予算つけてやってるから)
日本が持ってる本質的な優位性は、草野球やフットサルするオッサンが山ほどいたり、素人バンドが山ほどいたり、ボーカロイドで作曲する音楽家に溢れ、その上にプロがいる。
最近の若い子は漫画ぐらいの絵を描けるのもごまんといる、
『進撃の巨人』も持ち込み原稿だった筈だ。
(昔は子供の遊びにも相撲があったり、相撲も広く一般的な裾野を持っていた)
プロや文化を生み出す母数が「サブカル」なのであり、
このサブカルが属する広い社会的活動が「フリーエコノミー」になる。
※一部ヤフオクなんかの個人出品も含むかもしんない

言うまでもなくだけど、物理学やら工学やらこのへんの着想他、
「なんとか好き」なる母数があって盛り上がるのであり、
やったこと無い競技や芸術の成功者を何もよくわからないまま応援しているのとは違う。

■さてこの反語というかアンチテーゼは?
「遊んでる暇なんかないんだから」ですよね?
確かに近代型経済では、食うのに必死でそんな暇が無いことになるんだが、
日本は何故か江戸時代からサブカルが盛んだ(江戸の一時期は豊作で実際豊かだったからという説もある)。
人は1トンも米を食えないといっしょで、いくら食うのに必死言っても働きづめでも死んでしまうからね。
そんな時でも、「なんか面白い」って感覚を持ち得るってのは、あれこれ命じてくる権威との関係性に依存するよね(場合によると規制されるの意)→「サブカルで遊んでることが道徳的悪だという戒律だとそうもできんだろ?」

そこで日本のサブカルってのは、「政治権力と権威が分離している”皇室と時の権力”」という特異な権威構造が生み出しているとも言われてる。しかも陛下に行われている神道には教義も戒律も無い(下手スッと神道こそがサブカルの王かもしぬ)。

●説明するまでもなく、このサブカルの土壌ってのは先進国になれば拡大する。
俺が日本の将来を楽観してるのはここで、
これだけのサブカルファンダメンタル持ってる国はそうは無い。
(簡単に言えば「何か面白い事考えてる奴がやたらと多い国」)
『共同幻想』論の元を書いた思想家の吉本隆明は、サブカルに希望を求めていて当時RCサクセションとか高く評価していたらしいのね、
(それが今やBABYMETALやBANDMAIDが海外で高く評価される時代さ《両者共に始まりはサブカルの土壌からだ》)


さっきの話を返せば「これは遊びでは無い」が答えで、
(サブカルの意味を理解できない批判者にはそう見えてこれを揶揄してるだけ)
やってる人にとってそれは「仕事以上の生業(なりわい)」だから。
ボカロで作曲してる人も、そら仕事そっちのけでやるだろ普通(ましてやしょっぱい友人の誘いに付き合ってる余裕はない)、本気のサブカル快感代謝は、付き合い会食の20倍だからだ。
(にわかに意味を理解できない人は、”カーマニア”の「修理時間」や、子煩悩な”適応者”にとっての「子供との時間」で考えりゃわかるだろ。)
※前述の「サブカルの意味を理解できない批判者」の視点も心理学的に言えば『認知行動療法』的な側面もあるのであって、安易に道徳的な批判だと理解するのも違うだろう。

青春ドラマに出てくる話さ、
受験勉強があるからって好きなスポーツ諦めたり、音楽やめてみたり、
【残念なシーンを演出する時の定番だろ?】
当該人物には現世利益的なことより、そのスポーツや音楽がレーゾンデートル(生存証明)なんだから(自分探しで”なんちゃってやってみた”って話じゃありませんよ)。

■同様に「先進国」にとって、フリーエコノミーのボリュームはGDPの表面的数字より大事なのさ
サブカルの発展ってのは、先進国のレーゾンデートル(生存証明)だからさ。
 ↓
「お米がもう凄い量です」って、それだけでは国柄にならない←これは単なる第三世界のコモディティ経済だから
(お国自慢になるのは、それを踏まえて「特にこの銘柄が」だとか「そこから作られるこの酒が」などサブカル展開あってこそである。)
経済学における先進国経済の”付加価値”ってのはフリーエコノミーの土壌無しにあり得ない

日本の場合「昭和」のホームドラマでさえ、隠居の老人が「盆栽を趣味」としている様が定番の演出であったように(これは英国ならガーデニングかもしれないが)、一部欧米や途上国の場合「一般庶民にサブカル的背景が日常的にあることはむしろ少なく」(趣味なんてものは近代では貴族の特権みたいなものなんだから)、日本の一風変わったサブカル習俗を表しているとも言える(古来から「歩留り」要素を含んでいたのかも知れない)。


posted by kagewari at 20:39 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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