<さすが”もぎせか”、この話の端緒も彼の動画で示唆された話から始まってるから>
俺も知らなかったんだが、
■「妻訪い(つまどい)」←平安までは母系社会で(招婿婚:しょうせいこん)、夫が妻の家に通う形式の婚姻制度があったというか主たるものだった(なのでNHK大河「光る君へ」じゃないが、平安ものだと「普通の縁談でもお婿さん貰うのよ」という台詞になっていたワケだ)。
この背景には、当時の夫は多重婚というか妾(しょう)を持つことも普通だったので、こちらも”通い”なワケだ。更にこの傍証を辿ると、「子供が生まれれば母方の家で(夫は必ずしも同居しておらず、言っても”通い”)母親が育てる」という図式があり、
↓
村人はどうだったのかと言えば、
<※出典から引用すると>
人が集団生活を営むようになると、婚姻形式の一つである共同婚も、一種の乱婚にあたる。
共同婚とは一対一の男女の夫婦という形態ではなく、村の中で子供が生まれれば父親が誰であれ、その子を共同で面倒みるという概念である。
我が国でも昭和の時代の初めまで、一部の地方の農村や漁村などで行なわれてきた習俗である。
ほらなガチで「仲間は誰でもOK」の発端となる村社会の『共同幻想』存在するやん?
(文化人類学は専門外:「この件を知らずして『心理学』だけでその概念発見した俺」もたいしたものだろww)
出典はこちら:平安時代の貞操観念:母系社会では子供の父親は誰でもよかった
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78757
(記事中平安以前の習俗は文献も正確なものはあまり残っていないので推論の範囲かと思う)
ちなみに日本への一夫一婦制は、政治的に仏教が導入されたことや、武家などにおける儒教や朱子学などの影響と理解されている(とはいえ多くの習俗は農村の共同婚含めて昭和初期まで残っていた)。
↓
■そこで戦国の世は
戦国期の貞操観念
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890230802/episodes/1177354055569501330
<一部引用>
戦国期においては大名や武将とその正室は、殿が数えで19まで、あるいは男児を上げるまでは、お互い以外、事を致さないというルールですね。ええ、小姓は例外ですけど。小姓は子供が産めないのでセーフだったようです。
そのように、システムとして保証する形が必要なのは、トップの人だけで、あとはゆるゆるでした。
このゆるゆる感は、歌垣(うたがき)、夜這いの風習が昭和まで残っていたというのを見ても、日本人って、元はそんなもんなんだという感じがします。
大体その保証をされていたトップ階級の人とても、「参籠(さんろう、俗:おこもり)」システムでぶっ壊れ気味です。
平安期前後の話を読んでいますと「篭ってお祈りしていたら」「毎朝、神社に行って」「子宝に恵まれた」という有難いお蔭話が出てきますが、これはなんてことない無縁の場による子作り行為による受胎があったという話です。
つまり寺社に「子供が授かるように参籠します」、つまり「お泊まりで子供が授かるようにお祈りをいたします」と参りますと、そこは無縁の場ですから、俗世の身分など関係ありませんので、基本的に雑魚寝です。一応姫君なんで別室に篭っておりましても、古来の風習でお忍びがあります。
すると神の力か、自然の力か、一夜のバカンスが花開き、無事子宝が授かる的な感じになります。
■な?保守的概念から言っても「シングルマザー」の時代は歴史的に、近世『共同幻想』導入前は「当時から割とそれっぽいもの」だったのであり(近世から近代の『共同幻想』導入とは、仏教戸籍檀家制度や武家の朱子学など権力側の思惑=それ以前は構造的に『共同幻想』それ自体がアバウトで歩留りだったとも言える)、
現代は”家”ではなく”社会”が子供を育てるという福祉社会なのだから、
その形態が「シングルマザー母系ネットワーク」であっても、日本の文化伝統上むしろ自然なぐらいだ。
※上記文中に登場するように、家や相続の概念があるのは地方の豪族豪農庄屋武家などであり、次男坊以下が半ば商家に売り飛ばされる格好で世界一の人口を誇った”江戸や上方”において(人口比的に結婚もままならず、そもそも守るべき家督も無い人達)、一大サブカル文化が花開くのもお分かりでしょ(これが後の都市文明の礎になった)←現代「歩留り」個性化思想の始まり)
※また前述の引用に登場する歌垣(うたがき)とは、
コトバンクによると:
古代、男女が山や市(いち)などに集まって飲食や舞踏をしたり、掛け合いで歌を歌ったりして性的解放を行なったもの。元来、農耕予祝儀礼の一環で、求婚の場の一つでもあった。のちに遊楽化してくる。かがい。
とあり、過去に紹介した地方の大きな祭りや盆踊りが何故下着(浴衣)なのかなど、そいう機会に乱交まがいのソドムとゴモラの狂宴が行われてきたという傍証でもある。
(この祭事などの権力を握る者が性の斡旋者としての権益を持った《=追放されたものはその機会を失う》、同時にここも「仲間は誰でもOK」習俗の『共同幻想』的背景である。)
※また、文化人類学的には歌垣(うたがき)の風習は原始『共同幻想』に近いもののようで(或いは古代日本の文化圏だったのか)、wikiによると日本に限らず「中国南部からベトナム、インドシナ半島、フィリピンやインドネシアにも存在する」とのこと。
↑
言うまでもなく、この『共同幻想』が世俗化(形式化)乃至、或いは停滞的幼児『退行化』(通過儀礼を経ていないの意→無責任化)したものが現代のDQNなどにおける”疑似性交”的な飲食を含む小集団によるイベントである。
というお話でした、
な?「結婚制度」と家制度、”家幻想”は不可分で、戦後”核家族”の台頭やサラリーマン世帯主力になる社会変化でファンダメンタルが変質し始めるのがわかるでしょ。
はたまた文化人類学的に「人類ヒト科の習性」として近世から近代の権力的思惑による『共同幻想』が崩壊し、自然現象的(ワイルド)な側面に回帰する場合、”崩れ”形態がどんなものになるのかを伺わせる。
■現代の「歩留り」個性派階層はそのあらゆるものに「抗い=対峙し(或いは”ゆるやかな保守”としてそれを踏まえて)」、個性的広義展開を模索してるワケ。
(俺は《不法移民対策的に》反対だが、リベラル派の河野太郎あたりが戸籍も廃止しようかって言ってるのはそういう意味→「《それらは江戸期や明治の地方の話で》都市文明であるとか東京一極集中とも呼ばれる現代、《元ネタが家制度や”家幻想”だから》文化的にはとっくに崩壊してるだろ」って。)
タグ:『共同幻想』
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