ラノベのタイトルみたいだが、この世には理論物理学ってのがあるように机上であれこれ考えた道理ってのも物理学のひとつであり、フロイト先生も随分力動論でなんとかならネーかと苦心惨憺していまして(ぶっちゃけこれは失敗だったと思っている《後にケインズが経済学で論証した》)、面白いテーマではあるんだわ。
単純にエントロピー増大の法則ってのは、「30℃の部屋と5℃の部屋の間仕切り空けると、温度が混ざってぬるい温度になるよ」って現象のこと(30℃を形成していた秩序がカオス化する)。
社会学的に言えばだ、
ピラミッド型の社会構造を形成し、頂点のエリートだけが知的情報情報を独占する状態から、この構造が壊れ(間仕切りを開けると)知的頂点の秩序は壊れるが(30℃の秩序)20℃ぐらいのぬるめの知見で庶民全体が緩い知的階層を形成するってな話(近代にはこれを貴族の崩壊とニーチェ的に憂う動きもあったってこと)。
しかし知的情報の場合は、これに留まらない。
考える面子が増えれば独創的アイデアが(突然変異)登場する頻度も高くなる。
アインシュタインの相対性理論をほぼ国民全体が知ってる状況は、近代とは比べものにならない可能性を担保しており、社会的情報のエントロピー拡大の法則の場合、カオス化により庶民がうっすら知的バカになるって落ちでは留まらない。
※これはソフト開発におけるオープンソース化などにも見られる現象で
物理学の話に戻せば、
30℃から20℃になって混ざる結果、特定の粒子なりが活性化し(これで宇宙の法則、ビッグバンと惑星が形成される過程に似てるだろ)固有の情報秩序(物質化)を形成する過程があるワケで、スケールは小さいが雲散霧消のガス雲のようなものでは無い。
■単純に考えて、近代の貴族階級の知的水準と総数は、現代の大卒知的階層の総数や獲得されている知的情報のレベルに及ばない。
情報の拡散は伝言ゲームによって情報が劣化するのは事実だろうけど、インターネットなどの媒体の登場は拡大のプロセスにも秩序があることになるので(精度が落ちない)、先進国の場合「国民総貴族」みたいな話だよってことさ(経済学で言えば先進国=国民総資本家)。
補足するとさ、
■価格的評価は確かに小スケール化する→わかりやすいので音楽業界で考えてみよう
昭和の大歌手美空ひばりの当時のレコード販売数なり、媒体での再生回数は天文学的なものだったが(当時大歌手とはほんの数人に限らる特権階級を形成)、
音楽業界全体の総売り上げ的なものは、現代の方が遥かに大きいし、
スケールが小さくなったととか言うかもしれないが、BABYMETALの音楽的内容や趣味性が、当時の美空ひばりの流行歌に劣るのか?と言えば真逆で(ニーチェの予言は外れたのさ《市場占有率は下がっても売上総額は負けてないだろ》)、
遥かに現代音楽のがレベルは高い(ついでに言えば視聴者の多くが近代とは違い、音楽の科目習熟や子供時代にピアノの経験があるなど一定の演奏能力すら保有している)。
これを単純な(劣化という意味における)カオス化とは言わんだろう。
昔の偉人が亡くなると「巨星墜つ」とか言ったが(そしてブラックホールになったのかしらね)、
現代のそれは、「無数の惑星(個性)が誕生し、多くの生命がそこに暮らす」みたいになってんの。
(まだそこがどういうビジネスモデルになるのか《暮らせるのか》、判然としていないだけ)
時に保守論客がここを錯覚し、
(現代でニーチェでもあるまいし)ぬるい温度のバカばかりになる!と危機感表したりするんだけど、それはチゲーと思うんだよな(同じ人類ヒト科の能力にそんな大差は無いっての《専門的知見を有する市井の民は情報量的にも近代の貴族階級を凌駕してる》)。
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