対する女性解放闘争は(60年代のウーマンリブや現代のフェミニズムに至るまで)、人類の寿命や産婦人科的医療技術の進歩を抜きに語れません。
【ここは非常に重大なポイントになってくる《詳細は末尾》】
近代までは女性の人権もクソも「出産そのものが生命のリスク」でしたから、
女性の権利保護は、当時「種族絶滅の脅威」になり得る(避妊具もありませんから、性交拒否権を保証しなければならず、それを周知すれば《神話と迷信の時代ですから》「性交=死」のように風説が拡大する可能性も少なからずあったでしょう)。
産婦人科と、出産時の母体死亡率低下がまず第一段階
↓
次に避妊具の開発が第二段階ということになります。
(初期は男性に運用を頼まなければどうにもならないものですが)
女性が自分の意思で飲むことができるピルの登場は革新的なものでした。
ここで一気に「女性解放闘争」のゴングが鳴ります。
(だから60年代のウーマンリブの別名は「産む権利、産まない権利」なんです。)
第四段階があるとするなら、(様々な論議がある)「高齢出産や不妊治療」でしょう。
■上記の構造はそのまんま
『共同幻想』の崩壊が、文明化と不可分の関係であることの証明です。
文明化無しに、「女性差別史観」の根拠は突き崩せない。
文明化により、「女性差別史観」はトンデモ級の人権問題となり、「女性差別史観」を前提とする『共同幻想』は連鎖的に崩壊を始めます。
だから、米国の保守派、とりわけ福音派は(エバンジェリカル)
「中絶に反対、可能なら避妊も反対」なのです。
「女性の権利回復」が=『共同幻想』崩壊のトリガーとなるからです。
どこの国の政権も「女性の権利重視や、社会参加拡大を優先する時」その印象はリベラル改革的となります。
米『民主党』のバイデンが選挙期間中の暴言で「民主党に投票しない黒人は黒人では無い」と言ったことありますが、暗に「リベラル派に投票しない女性は女性では無い」も言いたかったのかなって話。
(勿論女性有権者が全て、女性権利拡大活動家ってことはありませんけどね。)
さて、もうひとつ派生する現象を考えてみると、
女性の権利回復は=女性の男性社会に対するマウントの回復を意味しますね?
(強者として再登場する形になる《詳しくは前記事参照》)
並行して起きた現象は何か?「男性の草食化」
(あたかも男性社会が「煽られて闘争に明け暮れるのは御免だ」と言わんばかりの、)
↓
その先に「恋愛幻想」の崩壊(セックスレス社会の到来)もあるのかも知れません。
※私がフランスの制度から推論した「シングルマザー社会(母親の選択に強烈なインセンティブを付ける)の到来予測」ってのも”力関係を正当に経済評価したもの”なのかも知れません。
●この話は、まーどんな切り口でもいずれかの方位からお叱りがきそうでやり難いんですが、
読者の方もあれこれ考えるネタとしては面白い記事になってんじゃネーかと思いますww
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