美人設定が、(自分は美人では無いので)不快『興奮』獲得の条件になっていることまでは、構造論的に「わかる人にはわかった」と思う(当該人物は決して美人になりたいとか、美人に憧れているのでもない)。
このテーマでネタを振ると感情がジェットコースターで(『興奮』に繋がる脳内物質をゲットできれば代謝は完了するので、脳はドーパミンだけゲットできれば快でも不快でもなんでもよい)、当事者やその周辺は必死に拘っているように”見える”かもしれないが、これは本音ではない。
(※このタイプの人格は言うほどコスメや筋トレやファッション関係に”詳しく無く”《それが本音ならマニアックなほど詳しい筈だ》、関係する知見がド素人以下である場合も珍しくない。)
■更に本音ですらないのだが、この動機形成の本質は、
(或いはコアとなる「強迫心理」の設定は)
「適応強迫」から離れられないようにする事である。
【概ね以下のようなロジックだ】
1)圧倒的利得は『共同幻想』適応社会にしか存在しない
この概念を「美人は得する」と呼称する
(類似の概念男性版「金持ちや社会的地位の高い男はモテる」)
2)”適応社会”の外郭には、「最低でも歩留まり以上」の世界があるが、
”おひとりさま”などうそぶいてそこに利得があると思えない。
(概念「美人は得する」に比較して強がりに過ぎないと思ってしまう←第一自分は依存的であり単独行動の自信が無い)
3)外見コンプレックスで悩んでいる私の判断は正しく(本物の利得は”適応社会”にしかないのだから)、正しいからこそ「ブスで損してる」事の不快は正当であり覆しようの無い事実に違いない。
↑
だいたい上記のようなモジュールになっていて、
この構造を成立させるための権威の象徴となる概念が「美人は得してズルい」なんだよ。
【もちろんさ、記事リク回答で俺が論駁し続けてるように、「美人は得してズルい」などの現象は空想に過ぎず、”適応社会”の実像はそんなものでゃ無いし、美人はそんじょそこらに存在すらしていない】
●仮に「美人は得してズルい」という概念をネタバレ崩壊させると、
当該人物は「美人ガー」ネタでゲットしていたドーパミンを得られなくなってしまう。
ヤバイワケ(人類ヒト科にとって期待した脳内物質の喪失は=代謝不足=欲求不満ということで)「退屈したら死ぬ病」が襲い掛かってくるからだ。
※逆説的に言うと、「美人は得してる」を崩壊させると「適応強迫」も根拠を失ってしまうのね(だから必死の防衛戦となる)。初期段階では「適応強迫」を失うことは、「やせがまんのめぼしい利得も無い世界」と設定されているから、それが凄く嫌なのさ(往々にして「ブスはそうしてろって言うんですか」などの反発を受ける)。
<話を強迫構造のモジュールに戻すとさ>
●突破すべき本丸は以下さ
「第一自分は依存的であり単独行動の自信が無い」←ある意味この不安から逃れるために壮大な物語が設定され、反動係数込みで必要とするドーパミンの量まで過剰化してんの(度が過ぎると薬物中毒と同じ過剰脳内物質依存症になる)
↓
言い換えるとさ、「第一自分は依存的であり単独行動の自信が無い」が解決するなら(別に”適応社会”とか知らネっスでOKになり《個性化の扉が開く》)、権威性認知や偏差値認知を象徴化して”得する美人のモデル”を脳内にでっち上げる必要性も無いののさ。
わかる人にはわかると思うけど、
コアに辿り着くまで遠い道のりになるんだわ。
(美人のモデル論争が、まず第一障壁であり《理屈はつたないものでなんてことないのだが、まず「あー言えばこう言うクリンチからの寝技」みたいな展開に終始して、まず論理性の争いに辿り着くまでが大変》、これを突破することすら容易ではない。)
<つづく>
【心理学テキスト「Why not」の最新記事】
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性シリー..
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性(5)..
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性(4)..
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性(3)..
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性(2)..
- 女性差別史観と”性の嫌悪”の関係性(1)..
- 前回に引き続き「近代の女性差別史観と、男..
- ”性の嫌悪”と「アダムとイブ」
- どうも社会学の社会進化論わかっていないひ..
- 「孤独」と「不安」は時々混同される
- 人の話は事実を語っても事実ではない(これ..
- これもまた書くといろんなこと言われそうだ..
- フロイト『心理学』がどうにもこうにも”社..
- 必要無いと思うんだけど、一応書いておくか..
- 必要無いと思うんだけど、一応書いておくか..
- 「被害妄想」という概念の勘違い(実質そん..
- ”社会適応者”達の認知構造(記事リク補助..
- こないだのアイデンティティー論の続き「特..
- こないだのアイデンティティー論の続き「特..
- アイデンティティー論「些細な違いが”大き..