2023年07月15日

『単独者』化社会の論議で”個性化”言ってますけど、これユングの個性化とは同じではありませんぜ(そこは混同しないように)

そもそも俺はカール・グスタフ・ユング専門じゃないので(てか彼は曼荼羅やらオカルティズム入ったところから心理学なんかいって思っている)、ここの知見はアバウトなもんです(せいぜいが卒論書くときにアンナ・フロイトのユング批判論を参考に読んだぐらい)。
※欧州ではナチスに関連したとして(ハイデガーほどではないと思うが)ユング心理学は禁忌となっております。

ユングの言う集合無意識(或いは集合的無意識)って着想が、岸田心理学の『共同幻想』論で、まんまより正確にプルーフされていることは長い読者の方なら気が付いていると思うけれど、
ユングの言う個性化論議が確かにフロイトや岸田心理学ではカバーしていない部分かも知れない。
個人的には(別に自分の発想とは思っておらず、岸田心理学の『共同幻想』論とその背景の実存主義を考えれば『単独者』に着目するのは自然なことで《普通の岸田心理学展開だと考えている》)『単独者』論において、ここもより正確にプルーフしていると考える。

思うに(専門外なので間違いあったらゴメンなさいよ)ユングの主張する”個性化”ってのは(無意識統合するとか意味ワカンナイし《曼荼羅とかホント勘弁して←これじゃ誘導だ、、》)、ニーチェの超人みたいなものじゃないのか(これさ、米国のリバタリアンの神だったアイン・ランドが”なんか違う”とか言い出してオブジェクティビズムとか言い出すのも同一線上な気もするんだが)。
似たような構造見てるんだろうなってのは”認める”(同じもの見てるんだから真剣に考えていれば自ずと類似した着想に辿り着く方が自然だ)。但し、オカルティズムに見られるようにその非正確性が逆に目立って理解されてしまうというか、大変多くの誤解によるユング愛好者を派生させていると思うのね。 ↓
理由は簡単で、ユングがフロイトから離れた理由は彼がドイツ人であり自らの宗教観含む『共同幻想』防衛反応で自分の自我との間で話を丸めないといけなかったからだ(この点アンナ・フロイトは自我防衛論などで知られる人なので批判論を書いた気持ちもよくわかる)。←そら類似した「強迫心理」を持つ読者は”むしろ話を丸めるためのオカルティズム”の方に熱狂しちゃうじゃん。
(ユングもそういうこと書いてちゃってるだけで、その後の愛読者の理解を見て当人は「いやいやそんな意味で言ってネーから」とか思ってるんじゃないのかね〜)
ましてや、このユングの”個性化”をマズロー心理学の自己実現論みたいな捉え方されたら、もうどうしていいのかわからないとこまで話がよれちまう。

※この点ニーチェの超人思想も同じだと思うのさ
ニーチェ自身「言ってネーから」みたいな影響を与えてしまっているのじゃないかってね。
(自己肯定無しに自由選択による個性化なんて論議にならないのだから、ニーチェの言ってることもわかるわけで)
超人とかじゃなくて「それこそ凡人である」みたいなひねりがあれば誤読を抑え込めたのかもしれないけれど、なんだかな〜と思うのね。


■何度も書いていることだからアレだけど、
『単独者』論における”個性化”とは「単なる自由選択によるルートの分岐のこと」であり、
同時に個別選択する必要性の無い(母国言語や挨拶などの慣習や通貨など)歩留り的保守系選択だとか、「別に特別なことや偉業は関係無しに素朴な選択による分岐」のことを指しているのが特徴で(このために断固”予定調和”や”同調圧力”に対し『抗う(あらがう)』)、別に結果論で偉業になってしまうのを無理に避けることは無いが、仮に偉業みたいなことがあったとしても当人は「運とか偶然だから」と、その個性を殊更のものだと認識しない部分が重要なワケ(権威性認知に対して『抗う(あらがう)』者なんだからさ)。→要約すれば「好きでやってます(だから俺のプライバシーに権威主義的に内政干渉するな:しかし自分も理論武装する『単独者』として堂々同じ立場でサシで反論してくるのは《理論武装の研鑽にもなるので》大歓迎)」ってとこだ。
※極論すると『単独者』論における不条理とは「なんでもないことに拘ってるとこ」みたいな部分さ、

本来はさ「ユングを精神分析する」みたいな話になればもっと面白いのだろうけど、
それ以前にユングなりの人物像や彼の論考を調べないといけないじゃん
さすがにそんな暇は無いんだわ(興味ある方は”あなたがやってくださいな”←テーマとしては悪くないと思うぞ)。




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