2023年01月28日

台湾の国家承認が簡単な話では無い理由(意外と知られてないところかも)

時々台湾の独立宣言がどうこうって報道聞いたことあると思います。
ええ、そうなんです、台湾も独立国として国家承認を求めては”いない”んです。
これどういうことかって、蒋介石の時代から国民党と共産党の対立軸そのままに「台湾は自称中国全土の正統政府を主張しているんです」ですから、現状のまま台湾を国家承認すると、行く末は台湾が軍事力で中国共産党打倒することを支持していることになっちまいます。

勿論現在の台湾にはそういう思惑ありませんが、
建前として「台湾によるひとつの中国」の看板を下ろしておらず、
(中国共産党としても「ひとつの中国という点の意見は同じだね」って妙なことなっており)
●だから中国共産党は「台湾の独立運動」に大反対なワケ、
台湾も台湾で、堂々と独立国家宣言をしていないので、
日本のスタンスは、(双方の)”ひとつの中国は理解するが平和的な解決のみ支持する”って形になります。
そこで困ることがでてきます、
米国がガチで台湾防衛に肩入れすると、中国から見た場合「中国の正統政府は台湾だからと米軍ともども中国大陸に宣戦布告するつもか」みたいなことになってしまうんだわ。
 ↑
しかも大陸ではさ、「台湾が昔日本だった帝国主義時代の日本が再び中国侵攻を決意」みたいに余裕で報道できちゃう上に、筋書きとしては本当にそう見えることにもなっちまう(台湾が独立宣言していないから)。

■だから本音を言えば、日本も米国も台湾に独立宣言して欲しいのね
そっちのが国家承認も進めやすいし、台湾との集団的安全保障も論議しやすい
現状の曖昧さは、実はこの海域の安全保障上のリスクになっとんのです。
(ある意味憲法9条に似たともあるかもよ)

個人的には、中国が台湾侵攻をゴリ押しするとか思わないんだが(中国海軍が全滅してしまう)「考えようによってはこう読める」みたいな曖昧さが(なんせ相手は面子重視の国だから)おかしな戦争理由を思いつくなんてことなると困ってしまう。
防衛力増強だけで「抑止効果が完成」するような話では無いのだわ。
(※外交的には台湾に特務機関的アプローチができる組織が必要で《米CIAが信頼失っている今》そんなことができる政治家がいるだろうかって不安が残るは事実なんだよね)




posted by kagewari at 16:57 | TrackBack(0) | 戦争と平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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