結果が手段を目的化してしまう場合もあります。
それが「ビギナーズラックの恐怖」であり「ハニートラップ」です。
人類ヒト科の脳はそもそも原始時代の環境を前提としておりますので、
一歩間違えば飢えに苦しみ命を失うことを織り込んでいます。
ですから、「肉や甘いものなど高カロリー食品を食べた時」ドドーンと脳内快感物質が出て(美味しいという感情は本当に美味しいと認識しているだけの感覚ではありません)、強烈なフラグを造ります(ほとんどエピソード記憶「あの時食べたプリンはうまかったな〜、一生忘れない」)。
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何故こんな機能があるのでしょう、
「いつ食えなくなるのかわからない」からです。
冷蔵庫も乾物や燻製製造法もまだ知らない時代、食料は基本(一部の食材を例外に)備蓄できないものです(腐ってしまうため)。
しかし?過剰にカロリー摂取さえすれば「一生腐ることのない脂肪として備蓄できます」。
さてこの場合「過剰にも思える快感体験(脳としては『興奮』)」←脳はこれを決して忘れてはいけないエピソード記憶として格納します。
そして「機会があれば、また是非求めたい」(再現可能性を希求し続ける)
■もうわかりますよね?
「反動形成」かましてなくても、
うっかり「ビギナーズラックのように超快感体験すると」→実質欲求は恒常的に過剰化します
(ベタに言えば、一度いい暮らしをしたら元には戻れないって奴ですよ)
「ハニートラック」も同じです、
政略や謀略で(本当はそんなことある筈無いのに)めくるめく快感体験を一度したとする。
それを再現したとして「インチキでそれを獲得できていることには違いはなく」、決して本当の意味でそれが自分の手にしたものになることはありません。
しかし?
どーーーしても脳は「機会があれば、また是非求めたい」とフラグを立てちゃうんです。
前回記事で悪い例として「覚せい剤やドラッグの話」をしましたが
こちらも同じです、
そんなつもりはなくて、友人の勧めなどで軽い気持ちで使用しても、
うっかり一度それを使ってしまえば、どーーーしても脳は「機会があれば、また是非求めたい」とフラグを立てちゃうんです。
↑
「話はわかるが、そんな事日常的に滅多にないだろう」と思う方いるかもですが、
●一般的な飲酒習慣はだいたいこれです(とても一般的によくある話)
『共同幻想』論的にも頻繁に使用されます(祭事など権威側が”飲んでもいい”許諾権を握り、飲む機会を与える権利を独占することがインセンティブにもなり権力となる《だから近代まで酒類製造販売は国家の独占なんです》)。
<オマケ>
音楽や芸術やゲームを含むエンタメってのは(『興奮』体験が癖になるのは同じですが)少し違います(特にアングラやカルトB級とか)、いかにも広告プロパガンダ流行は『共同幻想』の取り込みですが、野良の・インディペンデントな・或いは(規制の及ばぬ)サブカルは、「なんでしょう視聴者側の想像力も相まって成立する過剰『興奮』体験であり(ほぼ害も無く快感代謝ノルマを捗らせますから)」、ほぼ無害ってか有益でしょう。
そして何かと『共同幻想』権威権力がそこに手を出して規制したがるのも「そういうことです」。
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