2022年08月27日

「結婚制度」の崩壊度合い(てか実像)を確認してみよう

非婚・晩婚はかなり早期から始まっていたので、
現在進行形で目立って観測できるのは何かと言えば「よくわからない」のですが、
(看板注意事項記事にあるように「恋愛幻想」崩壊が若い世代ほど進行しているのは事実)
既に一定水準まで到達しているのかもしれないことが統計から推論できます。

これまた離婚率というのがどう計算するのか定まっておらず
「人口千人あたりの離婚件数値」だったり
(なんせ「いつ結婚した人の離婚なのか」って統計上の問題もあり、年度単位で推移を観測して意味あるかって話にも及び)
一部の分析では、初婚カップルの離婚率は低下しているという分析もあります。
(かといって、それは非婚・晩婚世代のことなので、既に「結婚制度」崩壊を織り込み済みの”再選択的新婚者”となりますから、そら現代新婚となる世帯の離婚率が下がるのもわかります。)
 ↑
ぶっちゃけどの指標を見れば動態がわかるってものが無いんですよ。

10年単位で、総離婚数÷総婚姻数なら一定程度の動向になるかなと思い、
厚生省のDATAかな、基礎的統計があったので引っ張ってきたんですが。
公益財団法人「生命保険文化センター」がまとめた図表を引用してます
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/807.html
ソースは「厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」/2020年」

図表に各年度の単純比率を(離婚数÷婚姻数)書き込んでみたのが下図です
 ↓
生命保険文化センター.jpg

やはり、ここ10年でほぼほぼ変動は無く(合計して再集計する必要性も無しと)
【だいたい離婚率は35%前後だな】と、
※離婚者の年代が極端に古いのだとしてもですよ、前述のとおり現代新婚者は既に「非婚・晩婚」を折りこんでおり、そこに古い世代が離婚しているのだとすれば彼らが「非婚・晩婚」的な懐疑的認識に追いつていることになります(そこに限定したら4割超えるって話になってしまいますし)。

※ちなみにですがこの「単純比率計算の離婚率」が、以前(昭和後期)都道府県別で北海道が連続トップランナーだった時には50%超えていたと思う(現在の都道府県別ランキングは変動したようだけど)←ここには地域性って”歴史的に伝統的権威が薄い道民特有の著しい淡白さ”(身内で離婚話があっても目の色変えて反対するような者がほとんどおらず)「仕方ないべさ」圧倒的多数みたいなwとこが関係していると思われる。

<話は戻って>
冒頭の新婚者の離婚数は増えて無い分析者の意見もおさえつつ、
かといって「3組に1組は離婚するのは極端だ」と反論できるレベルにあるとは思えず、
素朴に数字のまんま「3組に1組は離婚するぐらいの感覚でしょう」。
加えて、各国別とか見ると、米国やロシアは日本の倍とかになってまして(千人当たりの件数分析DATAの方ですが)【ベンチャー企業の成功率か】みたいなものです。

■逆説的に言えばですよ?
「晩婚傾向のなか、男女関係が10年超えてる場合(婚姻関係でもSEXレスが増加してますから=友人関係でも)、一度結婚したも同然なキャリアである」
「結婚制度を利用した、婚姻関係も6割程度の保証性に留まる」
 ↑
あくまで個人的意見ですが(てかフランスの実例を参考にしているのだが)
素朴に考えても
→「将来的に結婚制度の主力は”事実婚”で運営した方が自然というか”楽でしょ”」
(少なくとも”事実婚”であれば訴訟絡みで紛争になることは軽減できる《=ハードルが下がる》)

様々な関連事項含めてめまとめみると、
この「アバウト過ぎる離婚率推定35%」ってのは、
「新卒入社3年以内に3割辞職」とほぼ符合しており、
●ある程度これまでわかっている推計から
・有権者比率のMAX1割は『単独者』
・政党支持的に言えば「投票行動の過半数は浮動票」
・新卒入社3割は「限りなく『単独者』予備軍的歩留り」
・アバウトすぎる離婚率は35%
・飲み会に忌避的で仕事かと思ったなんて調査は若い人で6割を超え
・独身男女の8割近くが「恋愛に消極的」と答え(男性に至っては若い人の9割)
・若い人で別に結婚しなくてもいいは(アバウト非婚率)25%前後であり

 ↑
総合的に、「最低でも歩留まり以上が過半数を超えている推計」はまあOKとして
(少なくとも団塊の世代以下の若い年代に絞れば間違い無いだろう)
■近代以来の「結婚制度」崩壊度合いってのは(非婚も合わせて考えると)、
既に4割超えて5割近いのではないかしら。
(※事実婚を例に挙げているように、ここでの論議は近代以来の「結婚”制度”」の崩壊度合いで、結婚の概念が崩壊しているって話ではありません。むしろ「結婚制度」の法制度運営に拘ると、プライバシーレベルの結婚状態ってのまで減少してしまうのではないかって話です。)
 ↑
個人的意見だが、
●そこをフランス参考に「事実婚を選択しやすい環境整える」方が、結婚の(というか男女が子供をもうける)概念を維持しやすいのではなかろうかと思ってるんですよ。無理に現行の「入籍や結婚式の慣習」を結婚の条件として拘り過ぎると、逆に崩壊(少子化人口減)は進んでしまうような気がするんだよね。
(※保守派論客の話では無いけども、背後でLGBTの理解が拡大しているってのは「反動現象」と解釈することもできるので、「事実婚ってのは《文化伝統ガーとか言わずにさ》規制緩和や自由化論議のように活発に平場で論議するべき」かと思うんだが。)
 ↑
そもそも近代の結婚制度は明治以降、とりわけ昭和に典型的な話で(特に戦中は軍国主義に合わせるべく偏重もした)、
ほぼほぼ事実婚だった江戸時代などは、現代より離婚率が高かったと言われており、
(男女比率と当時の寿命も関係して江戸時代などの都心部婚姻率は元々低く《今より悪かったりする》、それが吉原花魁文化に繋がっていた《江戸時代の吉原言えば現代のAKBみたいなもの》)
●”文化伝統ガー”もいいけど、「いつの時代の?」って話にもなるから。
ある意味において「日本の伝統文化はサブカルです」
保守系論者も近視眼的に過ぎて「本来的な文化伝統を取り違えてしまっては本末転倒」なのであり、文化人類学的に考えていけば、保守派との間でも合意点はあると思う。



posted by kagewari at 17:44 | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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