2022年07月03日

『単独者』の雑感「オルタナ・サブカル展開”長岡鉄”」

※カテゴリ「『単独者』の雑感」は「中立過ぎもどうか」と意図的に『単独者』視点で語る時事ネタなので、心理学の興味だけでブログを閲覧している方はスルーで。
(仰々しいものでも無いので「『自営業』の雑感」ぐらいの意味で読んでくれ、、)


うーん、前回の続き(面白くなってきたので)
彼の着想というかオーディオ界は彼の存在により何十年も前から「CP(コストパフォーマンス)」なる言葉をやたら使っておりまして(一般に使用されるずっと前から)、
「ハイCPと言えば長岡鉄」ってぐらいのものでした。
これは、野村監督の弱者の兵法にも通じるもので、
 ↓
言えば「ブルジョア趣味のハイファイオーディオをハイCPな戦略で超える」←これに徹する人でした
流石に伝説のローディーのパワーアンプは目にすることありませんでしたが、
重量級プリメインとしてNECの名器A10の存在を広めたのも彼で、
能率100dbを超えるスピーカーユニットを使用した自作SPを使うことで(能率が高い=パワーアンプの性能が倍以上になる)この戦術をほぼほぼ完成させた偉人です。
 ↑
アイデアの始まりは、球アンプ使用時代のSPの能率が(真空管はローパワーなので)おしなべて100dbを超えており(100db超えるってイメージ付かない人はヘッドフォンの能率で想定いただきたい)、それを現代の廉価なプリメインアンプで再生すれば、眼の玉飛び出る高価な海外のハイパワーアンプによる再生を超えるのではないかというアイデアです。

●しかし球アンプの時代はソースの再生バンドも狭く、特に低域再生を諦めていた時代
高能率SPは(ヘッドフォンのように空振りせずに視聴するなら低域再生できるが)低域がスカスカで現代のソースで再生すると、トンデモハイ上がりになってしまいます。
※半面、現代ワイドレンジに合わせてワイドレンジ化された手能率SPってのは、振動板を重くして高域を落とすことで低域とバランス取ってるので、高性能パワーアンプを使用しないと高域がモッサリしてしまうんです(てか微細高域はレスポンス悪すぎて再生すらされない)。
 ↓
「だったらどうする」と彼は考えた
そこで目を付けたのが”バックロードホーン”
(※SP設計のサイトでありませんので、”バックロードホーン”の説明は省きます)

これつまりね、
「ハンディキャップとも思えるところに良さがある」←それは大事な個性である
バランスを欠くところは何かオルタナティブなアイデアで打開を図る
(ハンディキャップそのものを解決するのでは無いとこがポイント)
つー話だったと思うのね、
長岡鉄とは「現代サブカル・オルタナ広義展開の草分けだった」と思うよ。


大金持ちじゃないと始められないと言われていたオーディオ趣味ってのを、
当時隆盛を極めた日本のオーディオメーカーと共に日本の庶民に広めた。
そしてバブル崩壊を経て、多くのメーカーが消えた。
彼の推奨メーカーとは言えなかったけど、
先日オンキョー倒産の話は少しショックだったよ(廉価な2wayスピーカー造らせたら日本トップクラスだったのに、、)。
●ただで転ばないのが日本です
メーカーもそうだけど、きっと現代の長岡鉄も現れるんだろうと期待する。




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