”感情移入”ってあるでしょ。
「主人公や登場人物を”あたかも自分に見立てて”その場にいるかのように(プレーヤーとなって)やりとりされる事象を実体験のように認識し(まさに脳内ヴァーチャル)感じいる様」
↑
ざっくり言えば、自分を「投影」しているのです
逆パターンって言うとアレだけれど”感情移入の類似例”に、
”自己を投影する”能動《抗(あらがう)》では無く・”自己が投影される”受動《被(こうむる)》)、
確か漫画アニメの『ヘルシング』(ドラキュラと英国貴族のその討伐秘密組織の話)
劇中で、主人公の”アーカード”(ドラキュラの逆読み)が、
「お前は俺と同じだ、あの時かくかくしかじかしてあれこれどうこうし化け物になってしまった俺と同じだ、ダメだお前は化け物になってはいけない、俺のような化け物を倒すのは人間と決まっているんだアンデルセーーン」←こんな感じの台詞あったと思うんだけど、
↑
これは「自己投影」では無く、なんだろうね
「連想や同一化による背景や境遇の投影が”不意に発生してしまう”」みたいな
↓
もう一つ同じシナリオが黒澤の名作「七人の侍」にも出てきます
自称武士(絶対嘘で百姓の生まれの)菊千代が、野武士との戦闘の中で(躯となった母親の手からだったかな)孤児となった赤子を見つけ抱き抱えます。
そこで初めて菊千代は号泣し
「お前は俺だ、俺と同じだ、俺もこうだったんだ!!」と叫びます
(それぞれ内省的な感情が連想・同一化された対象を媒介にして溢れ出す現象、大規模ノスタルジーがトリガーとなるフラグを原因にパッシブ(受動系《被(こうむる)》認知で)発現する)
●投影ってのは”一種の錯覚”です
(自分だったら?それは自分かも知れない?自分に起きた事が再現したのか?)
(ある種の「フラッシュバック」と解釈することもできるかも知れない)
シミュレーションです
で、
「感情移入」は自己の投影ですが、
「投影現象」そのものは(前述のとおり)自己だけとは”限らない”
たとえば、
■車のことはよくわからないだけどさ、ボディ剛性がハンドリングに大きく関係するって話は、格闘技で言えば体幹ってことでいいのかな?
■■■<<<<さて、ここで問題です>>>>■■■
投影は「その対象をよく知らないので、自分の記憶や知識のストックから似たものや・フラグを踏む連想性のある過去事象をあてはめて認識する」って能力です。←実に合理的手法であり、自我活動において必須の能力でもあるでしょう。
※誰でも日常的に行う認識技法である
(これって言語学的なメタファーのなんとやらだの比喩がどうしたみたいな話にも及ぶと思う)
●さて、自己のメンタルに問題意識を持つ個人(略して”メンタル問題”)に関わる重要なポイントはどこだろうか?
■「人間関係の連想と投影」です
『反抗期』をプルーフしている自我の場合、子供時代の家族『共同幻想』は壊されていますから、よっぽど深いノスタルジー攻撃でも受けない限り、投影元として浮上することは”ありません”。
(トラウマ事象に及ぶような事件性のある固有体験があれば誘因フラグ的に例外事項も有り得るかも知れないが、本来それは別個のものだから、一律にトラウマが子供時代の家族『共同幻想』をぶら下げてくると考えるべきでは無いと思う。)
しかし『反抗期』のプルーフに不都合がある場合(多くの謎が残るとか、難解なテーマが存在するとか、過剰な関係悪化など←過剰な”快感代謝《エンタメ性》”が存在することを意味する)、
『反抗期』発現の理由である”思春期の生理的成長により獲得される大人の快感代謝”(わかりやすく言えば”狭義の性的関心事項”)では、子供時代の『共同幻想』を”獲得快感値の天秤”として越えられない場合があり得る事になります。
(そら勿論大人の快感代謝というのも主体的に想像したりイメージしたりしていかようにもなるので、『自意識』活動領域的自由度と深い関係があるのも事実。=幼児期の『自意識』抑圧レベルとの関係。←つってもこの抑圧レベルが全て外的要因って事に限りませんからね。溺愛への依存など子供の側から主体的に『自意識』抑圧に加担してしまう場合もあるのだから。←偶発的とさえ言える。)
いずれにしても『反抗期』の損得勘定(快感代謝の経済原則)が、バッタンと「大人の世界の勝ち」とならない場合、
思春期『反抗期』は大規模な(オーバーシュートするような)”大返し”には発展しない。
↓
子供時代の家族『共同幻想』が発言力(エンタメ性)を残したまま自我表層に留まることになる
<勘のいい人なら気が付いたと思うけれど>
●仮にってか(大返しして「大人社会適応ゲームがインストールされていない・或は中途半端にロードされている状態なのだから」)、
現実の一般社会との人間関係にトラブる可能性も大きい、てかトラブるんだよ(共通認識に齟齬があるんだから)、
↓
そこでだ、
同じ人間社会『共同幻想』なのだから(ガチ共通事項じゃん)、
本来、家族間の『共同幻想』と社会の『共同幻想』は、反抗期のクサビにより利害関係の対立する全く違う概念のものなんだけれど(故に成人すると世帯としても独立を志向する)、
↓
どっちの人間関係もうまくいっていない場合さ、対立点なんか埋没して、
『共通事項ばかりがクローズアップ』されるじゃん。
↓↓↓↓↓↓
●放っておいても脳は勝手に投影やらかします(エンタメ性による『興奮』体験のチャーンスだし)
「同じだ、あなたも(お母さんみたいに・お姉ちゃんじゃなくて)私だけに(なんとかかんとか)なんでしょ!!」←みたいにさ、
周囲の人は、、、「はっ?何トンチンカンな事言ってんの」(と口ポッカンに、、)
ここには”他所様(よそさま)とのボーダーライン”みたいな概念が更に関係してくる
<つづく>
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