『トロフィーワイフ』
ひょっとしてご存じ無い方いるかもですが、欧米的には決して品のいい話じゃありませんが影で語られる社会の実像みたいな話。
優勝トロフィーの語源は、ハンティングにおける勇壮な角を持つ獲物を仕留めた証し(頭部を剥製にして飾るでしょ)、ビッグゲーム(大物狙いの狩)勝者の証しです。
これが何故あの変ちくりんな優勝トロフィーのデザインになったのか知りませんが、
まあそういう話し。
■『トロフィーワイフ』とは、トランプ夫人じゃないけれど、
社会的に成功した男が娶る「白人で金髪美人の妻」の事です(隠語ほどではないと思いますが)。
そこには裏の俗説というか更に品性落ちる習俗がありまして、
有色人種の妻をもつと「やれ敗残者だとか、逃げたのかこの負け犬」みたいな不当な言われようもしてしまうんですよ(そら必ずしも民度に比例するとも言えないのじゃないかな)。
↑
こういった下卑た実像が西欧社会に実存する。
(実際欧米ではどう言うのか知りませんが、日本でも”ナンパ”のことを昭和では”ガールハント”と呼んでました。)
言わずと知れる話ですが、意図するものは
「社会適応の勝者(あるいはその反動勢力)であれば、上流階級として”承認”されるのだから、褒賞として(そもそも『共同幻想』は性対象者の斡旋・事実上の性的快感の分配をインセンティブに持ってますから)見栄えのいい妻を得る事ができる筈だ」←というストーリーです。
↑
なんだかいかにもすぎじゃねと思うかもですが、
●映画や小説、ドラマなどでみなさんの感情移入どうなってますか?
劇中主人公の相手役は一番の美人のヒロインと相場が決まってるじゃないですか。
↑
これこそ「バカか俺の反対」→「強迫心理を刺激する”煽り”」そのものです。
■”煽り”効果もデカいものだから、
(その夢実現のためには)
「ブラック企業上等で金金地位地位名誉名誉」
「仕事仕事で我が身を振り返ることもなく」
「目的と手段を取り違えて、主人公の妻を奪う事が勝利だと勘違いしたり」
「美しい妻の復讐のためなら、夫はどんざ残虐なことをしても視聴者はついてくる」
「容姿と”どんな人?”って違うと思うんだけれど、、、」
↑
そんな矛盾を抱えつつなものですから(結局繁殖期にオスが発狂するのを利用し、ゴリゴリハードワークさせてほくほくなのはその上の権力者なんですが、、、)
ハリウッドでも、日本映画界でも、
「絵にかいたようなステレオタイプな美人は(白痴美人というこれまた差別的レッテルもあって)脇役で、ヒロインは実存感のある個性的なのに長時間眺めると美人度が増す女優」が”リアリズム”として求められます。
↑↓
この対比ってのは(特に米国の場合)運動部の奨学金選手なんてのは粗暴な(意地悪いじめっこな)DQNなるイメージが定着しておりまして、
典型例がフットボール選手、そしてその彼女が「ちょっと頭の軽そうな白痴美人のチアリーダー」で、カップルそのものが皆の嫌われ者みたいな部分もあるワケです。
「い か に も 承認欲求がらみの バカ話が とぐろ巻いてる世界」そのもの
とわいえ、
事実、日本の成金実業家と言えば、
「芸能人の・奥さん獲って・おおいばり」←よくある話でしょww
(※この美人なる概念の原型は、勿論幼児が幼児であるが故に勘違いする母親《或は乳母的保育関係者》などを過剰に盛ったイメージでエレベーションしちゃっていた遥かかなたの《いまや対象者が誰だったかも覚えていない》記憶の残滓。←話の落ちとして反抗期に「どこにでもいるオバチャンやんけ」であるところも込みでコメディみたいな話なんだけど)
まーね『美女と野獣』なんてキーワードもその当時の不条理を暗に肯定するアレですよww
●ところが昨今ここいらへんの”共有感”(『共同幻想』)変化でてきてます
これもまた『共同幻想』崩壊の証しかなと、
詳細に検討したものじゃあありませんけどね、
芸能界にお笑い芸人さんが幅効かせるようになってから変化が始まったのかも知れません。
巷において「AV嬢のが美人じゃね、いやいやキャバクラ嬢が」や、
「えー女ってこういう男がイケメンになんの?(No1ホストを見て)」
次から次と女子アナがプロスポーツ選手をゲットする様などを横目で見つつ、
(これまで連綿と続いてきたバカ騒ぎは)「なんだこれ?」
微妙〜っにその”幻滅”が拡大しているように感じるんですよww
ええ、相当な勢いで(過去を揶揄する方位でね)。
あくまで『トロフィーワイフ』幻想崩壊の時間軸的ターニングポイントを
「貴乃花と宮沢りえの破局」だったかな?なーんて思います。
■平成以降の晩婚化や非婚って世界は、勿論結婚制度をナンセンスと考える『歩留り』や『単独者』の増加もありますが、
『トロフィーワイフ』幻想の崩壊も大いに関係あるような気もするんですよ〜
↓
どういうことかって「男の承認欲求を逆手に取る」この手法は、
(結婚願望バリバリの『被(こうむる)』などというメンタル的に大いに問題のある心理キャリアが多かった)当時の女性にとって「”女子力アゲれば”幸福になる確率は比例上昇する」というスローガンの崩壊を意味します。
「じゃあどんな作戦にすればいいの?」
加えて(草食男子などと勘違いもされましたが)男性諸氏もまた『トロフィーワイフ』幻想が壊れ、成功したから美人の奥さんとか”いかにも過ぎだろ”(その後いいことなさそう)、
「それからあれだよな、いかにも美人の子ってのは現代社会でもアレだろ?『トロフィーワイフ』で煽れば男がホイホイ貢にくるとか男見下してんだろ、冗談じゃないよな。」
「てかよ、女なんかみんなそんなもんじゃね(ここ偏見)、失われた20年の俺らの所得じゃちょっとマシな女をゲットするのも不可能だわな。はい、解散解散、結婚とかバカらしい」
そして現代
「マッチング・アプリで梅毒・我が娘」みたいな
輪 を か け て バカ な の か ?
現代社会にかけてガタガタを音を立てて崩れた『共同幻想』概念ってきっと多数あるんですわ。
●「将来の男女関係がどうなるだろうか?」
生憎と心理学は方向性も持ちませんので(善意の第三者に過ぎませんので)
「どうなろうが知ったことでは無い」
強いて言うなら、結婚制度をとっとと廃止することでしょうね(諸悪の根源な部分あるから)、
またね、こんなこと言うと保守派のみなさん誤解からお怒りになると思いますが、
俺は、法や行政上の結婚制度が無くなる方が(全て事実婚)現在より専業主婦が増加すると思いますよ。
(どうしてなのかは省略→ヒントとしては「みなさんも自治体の成人式など《DQNの同窓会と同じだから》とっととやめちまえ」思ってるでしょ。趣旨としては似たとこあるだろと、)
<<<<今回のED>>>>
様々な”それ系世界”への憧れや皮肉や否定と賞賛、成功と挫折、虚構と実存、
それらがない交ぜとなった作品でしょう
プリティ・ウーマン Pretty Woman (字幕版) - 予告編
動画の説明そのまま引用します
実業家のエドワード(リチャード・ギア)は、ビバリーヒルズで偶然にヴィヴィアン(ジュリア・ロバーツ)という娼婦と出会う。“ウォール街の狼”として知られる仕事一筋のエドワードにとって、無邪気なヴィヴィアンとの出会いは新鮮で、彼女にとっても彼の住む世界は見たことのない眩しいものだった。二人は一週間だけのパートナーとしての契約を結び、一緒に暮らし始める。娼婦からトップレディへと変貌するヴィヴィアンとの生活は、エドワードの心に変化をもたらした
主題歌はお馴染みの
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コメント欄に問題となった同趣旨の投稿が続いたため、ブログコメント欄を閉鎖します。
詳しい経緯は下記リンク及びサイドバーコメントリンク表示の説明参照
コメント欄の削除があった件(関係障害について)
http://kagewari.seesaa.net/article/402054291.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
タグ:承認欲求
【心理学テキスト「Why not」の最新記事】
- 人の話は事実を語っても事実ではない(これ..
- これもまた書くといろんなこと言われそうだ..
- フロイト『心理学』がどうにもこうにも”社..
- 必要無いと思うんだけど、一応書いておくか..
- 必要無いと思うんだけど、一応書いておくか..
- 「被害妄想」という概念の勘違い(実質そん..
- ”社会適応者”達の認知構造(記事リク補助..
- こないだのアイデンティティー論の続き「特..
- こないだのアイデンティティー論の続き「特..
- アイデンティティー論「些細な違いが”大き..
- アイデンティティー論「些細な違いが”大き..
- 現代社会における旧『共同幻想』適応社会(..
- ”性の嫌悪”がよくわからない人いるかもな..
- リクエスト関連(電気ガス代が高すぎるさん..
- 「イメージ」とは何か?
- 過去が改変する話をシンプルに野球で(今回..
- 真面目な話、過去は定まっていないと思う
- そもそも自我って代物が”本能のオルタナだ..
- 男性心理「マチズモ《男性誇示》」とは何か..
- 男性心理「マチズモ《男性誇示》」とは何か..