「音楽(や芸術)と羞恥心」(2)
http://kagewari.seesaa.net/article/461660030.html
(※削除はっええなぁ〜過去記事一部編集しました、これ以上の動画差し替えはやらないけどね 11/29)
当時心配されていたようにYUIMETALさんが脱退してしまいましたね。
プロデューサーの小林氏ですか?最初の頃誰が抜けてもそこで解散とコメントしているのをどこかで読んだ気がしますが、(そりゃねこれだけ世界的に成功していたら)解散とはならず、別途ダンサーなどを揃えて小隊編成っていうのでしょうか、相当苦労しているようです。
一部にはBABYMETALとしては解散しバンド名をSU-METALにしちゃって、アイドル路線を放棄した上でコアなメタルバンドにしてしまえばいいのではないかという意見もあるようですが(どちらか言えば私はこの意見に賛成)、
どうなっちゃうんでしょうね。
楽曲自体は当初のアイドルパンク的要素は消え、ハードコア系に展開しつつあるようです。
youtubeあたりの評論家?雑誌編集者かな?な対談でオッサン達が
「(YUIMETAL:水野由結さんに何ってことではないだけれど)正直、勿体ない(溜息)」と発言していましたが同感ですね。
ショービジネス目指している世界において、これ以上のチャンスは無いだろうし(宝くじが連発連勝するようなもの)、今後の路線変更も当然織り込み済みだったように思います。
勿論当人がこの世界から足洗うって方向であれば「そりゃそうだ」としか言えませんけど。
さて、今回のメインはBABYMETALの話では無くって、
(※書いていたらスゲー長くなってしまって、これも分割2部構成にします)
■海外のBABYMETALリアクション動画を観ているとサイドバーに必ず登場してくる『BAND-MAID』の話です。
非常にその発生がユニークなバンドで(調べておったまげたのですが)、
・本物のアキバのメイドがバンドをやろうと考えて
・youtubeなどの歌ってみたや弾いてみた動画主(シンガーソングライター)に打診
・動画主は作品制作時の助っ人ドラマーに声をかけ
・ドラマーは同じ音楽専門学校ベーシストを連れていった
・とりあえずのバンド結成後、同じ事務所のプロ歌手(アムラー)をスカウト
●全員に”ほぼロック系音楽のルーツ無し”(アキバのメイドに至っては音楽経験そのものが無い)
「どんな成功物語だよ」って話です
(※ロック系に若干のルーツがあるとするなら、リードギターKANAMI氏のラテンロックであるカルロス・サンタナ、ベースMISA氏のジミヘンや”スマッシング・パンプキンズ”←海外リアクターでここに気付いた人いる。ドラムAKANE氏のマキシマムザホルモン)
普通に音楽活動するなかで仲間ができてみたいな流れでは決して出会わないような面子が(実際発起人のメイドとヴォーカルは所謂友人関係は無理と公言)、
「メイドの衣装でハードロックをやって世界を驚かせる」というメイドの発案に賛同し、
(なんと申しましょうか、、”レディース系ヴォーカル”であるSAIKI氏スカウト時はメイド衣装の件は伏せられていた→てかそれを嫌うメンバー2名はメイドの衣装ですら無い)
■「三人集まれば『共同幻想』」”では無い”スタイルでバンドは結成
これがトンデモ展開を生む
海外のリアクション動画観るまでさっぱり気が付かなかったんだが、
ハードロックやメタル系音楽には(主として米国音楽シーンの話らしいけど)、
リアクター主曰く「明解な性差別があったんですと(ぶっちゃけ人種差別も含まれていると思う)」
<以降の話は俺音楽専門じゃないんで、マニアな方からのツッコミは勘弁してね>
●ほぼロックに音楽のルーツが”無い”メンバが曲を作るので、
・時にツエッペリンのように、時にメタリカのように、時にジミヘンのように、時にイーグルスのように、時に”はっぴいえんど”のように、時にディープパープルのように、時にドアーズのように、時にパットメセニーのように、時に”サンタナ”(ルーツ有)のように、
モチーフとなるテーマやリフが「その都度リスペクトとしてロック講座伝記」モザイク状に組み合わされる。
(音階の関係なのか、ブログサイドバーのフレミング&ジョンかのような時もある)
この辺は菅野よう子的スタイルではあるんだけれど(ある意味慣習的コード進行の呪縛から逃れられている)、
リアクター主曰く「最近のハードロックやメタル界はこういう伝統的ギターソロが無くてとても嬉しい」と語っている。
↓
●加えて重要なところは「リズム隊重視」なこと(ここは以前から友人関係)
男の子の始める(俺ってカッコいい的な)ハードロックバンドの場合、
ベースやドラムは「レフトとキャッチャーの8番と9番」のような存在になりがちで、
ハードロックやメタル界において
「ベースやドラムのソロパートがあるのは極めて珍しい」
(リードギターの超絶テクニックが売りではありつつも)
『BAND-MAID』ではバリバリにベースやドラムのソロが花形として活用されている。
※黒人音楽であるJAZZはベースやドラムのソロパートは定番
■『BAND-MAID』には上下関係的な権威性人間関係が”発生していない”、
(発現の経緯的に)
力関係的には音楽素人同然のメイドMIKU氏が(発起人とは言え)弱い立場になりそうだが、
楽曲の歌詞はほぼ全て”彼女”が書いており、
水平的関係というか、バラバラというか、
その音楽の特徴に「歌い難い編曲」が挙げられると思う。
バラバラである故に(男の子の通常のバンドならリーダー格のヴォーカルが「オマエラウルサイ、俺が歌っている時には大人しく”伴奏だけ”してくれ」と言いそうなんだが)、ヴォーカル歌唱時でもバックの演奏は「そのままインストとして歌無しで成立するような構成」となっている。
↓
オーケストラで言えば、全員がソリストで同時にソロパート演奏しているような、
(これで歌えるヴォーカルのプロ根性に頭が下がる思いだが)
更に慣習的コード進行に拘束されていないため(モザイク的作曲)、
頻繁に転調を繰り返す(歌謡曲で言えば同じ楽曲なのに1番と2番と3番のカラオケが全部違っているような)、
現代ポップス論でお馴染みのヒットの手法「サビから入る」は使用せず、
むしろ「JAZZのようなテーマ重視の構成」であり(楽曲playに至ってはイントロが53秒も続き「ぜってーラジオではかからないから」構成)、4分を超える曲も多い。
(※特に米国ではラジオにかかるのか?が音楽制作の最重要部分であり、プロデューサーは”売れたかったら3分以内で曲を造れ”と要求するのが常識。)
■話を「JAZZのようなテーマ重視の構成」に戻すと、
これは一種の循環構造なのかな?
転調を繰り返しながら(ヴォーカルも一種の楽器・独立したソロパートと位置づけ)最後にテーマに戻る。←勿論このテーマ部分は(JAZZとは意味が違い)ロックにおけるリフでもある。
↑
この剛性感の高さは「ドイツメタルファンの原型であるクラッシックのマーラーやらワーグナーみたいな?」いい意味の”しつこさ”となっていて、
『BAND-MAID』の音楽はメタルじゃないと思うんだけれど、
海外のリアクターにはメタル評論組も多く、ジャンル的に「メタル・ハードロック系」みたいに理解されている。
でだ、
再び戻って「リズム隊が脇役では無い点」についてだが、
●『BAND-MAID』の個性は「ファンキーなハードロック」である事に尽きると思う。
↑
ここで米国におけるメタルやハードロック界のジェンダーギャップに戻るんだけどさ、
冒頭説明のカッコ書きに「そこには人種差別も含まれている気がする」と書いた理由です。
米国ロックバンドならさ(伝説のドゥービー・ブラザーズの事例に明らかなように)、黒人ベーシスト起用したら一発でハマる筈なんだわ。
しかしだ(そもそもメタルやハードロックってのはドゥービー・ブラザーズ的なミクスチャーの否定にある気もする)、「女にもやらせねーよ」な男性誇示(マチズモ)的世界観を格式としてきた海外メタルやハードロックバンドにはその手が使えない。
この壁をいともたやすく(そら日本には何の関係も無いことでござんす)
『BAND-MAID』はカテゴリーとして超えてるので、最初から制約が無い。
しかも音楽は重厚でしつこいぐらいのヘビーなハードロックである。
●海外リアクション動画における彼らの驚きは「カワイイのにハードロック」ってところだけは”無い”のは明白。
■黒人のソウルやR&Bが(一種のダンスミュージックだしね)ベースライン重視ってのは
えーこちらを聴いてください
(※以降50代以上じゃないとわからないネタ続くから悪しからずww)
Kool & The Gang - Joanna
(ギターはピロピロポロポロ音しか必要とされない←つかリードギターの存在では無い)
ロック界が黒人音楽をリズム隊に迎えるとこうなる
Doobie Brothers - Long Train Running
(稲垣潤一さんのルーツを見た気がしますねww)
(ちなみにDoobie Brothersとは「マリファナ・兄弟」って意味です)
ちなみにDoobie Brothers はスティーリー・ダンのメンバーを加え(ヴォーカルはマイケル・マクドナルドへ)更に深化
The Doobie Brothers - Minute By Minute
(もうほとんどスティーリー・ダン=ドナルド・フェイゲン路線)
この延長にボズ・スキャッグスもいる感じかな(スキャッグスもルーツはブルース)
で、この流れは(KKKとは言わないが)
■白人男性の男性誇示的庶民の心にとって穏やかじゃないんだな。
(ぶっちゃけ米国黒人差別の意識の底流には、黒人男性に対する白人の性的コンプレックスなんかが入り混じっているからさぁ)
怒りや激しい感情などを(悪魔的なイメージのデスボイスなんかもそこからかな)ぶつけるメタルやハードロックの世界においては「ピッチャーかサードで3番4番クリンナップ打つヴォーカルかリードギターが階級上位となるリーダー格」であり、リズム隊が重視される事はあまり無い。
随分と長い話になっておりますがww
英国ロック界の巨人でもあるThe Police(ポリス)のスティングは(ルーツはJAZZバンドだそうで)レゲエロック(中身はボブ・マーリー)で大成功しますが(この時ロンドンにジャマイカ移民のレゲエライブハウスが多数あった影響)、
●バッハに始まり、時にベートーベン、時にマーラー、時にワーグナー、時にヘビーメタルな「アーリア人男性のハードロック」的世界は、そのアンチに属するんですよ。
そんなメタリックな彼らも(その壁越えていくのが)
「ふざけた日本人の女の子がアキバのメイドcafeの衣装でハードロック演奏する」キテレツな状況に抵抗感無く突破 されるワケで(笑
「(あれ、なんか格式壊れた)awesomeとしか言えない。drown in、drown in」
みたいな(ここはBABYMETALと同じだよね)。
■■■海外リアクション動画の紹介はこちらからいきますか■■■
私が勝手に「ナチュラルなチューバッカ氏」と呼んでいるこのお方、
(この方は既に何本か『BAND-MAID』の曲聴いてて、驚くよりしみじみうっとり聴き入る動画)
Band Maid- YOLO *Reaction*
次に(この人ギター小僧だと思うんですが)
「絶句して笑うしかない」
Band-Maid | Play (LIVE) (REQUEST/REACTION!)
(MISA氏のベースが重機関銃のように強烈)
Play (LIVE)(元動画)
<つづく>
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http://kagewari.seesaa.net/article/402054291.html
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