2018年09月14日

「音楽(や芸術)と羞恥心」(2)

副題「海外メタルファンの自我を守る”スタイル”すら崩壊させる『BABYMETAL』とは何か?」
(※やはり続々と動画は削除されており、一部差し替えましたが編集はこれを最後にします。無くなった動画はググれば何かしら出てくるんで以降は自分で探してください。11/29)


大前提として、
一見個人主義で羞恥心が少ない(声がデカい含む)とも称される欧米人のみなさんですが、心理学的には「神との関係における『共同幻想』」という宗教的側面から語られる話で、彼らは決して自由でも無いし個人主義でもありません(語尾you know”だよね〜”文化でご存じのとおり)。

しかし、結果として時として羞恥心を美徳とする日本人などど比べ、彼らが”リアクター”として動画や音楽の反応動画において(youtuberとしてこれで食えてる人も少なく無い)、その面白さは彼らが圧倒するのも事実。
(日本人の所謂反応ってのはテキストオンリーのブログや5chなどのログが限界)

そこで文化と個人自我のエンタメにおける快感代謝の動きを知る中で、海外の反応動画をアニメや映画や音楽など片っ端から観ているのだが(欧米社会の『共同幻想』を知る上ででもとても参考になる)、ONE OK ROCKの反応動画を追跡の流れから『BABYMETAL』にいきついた。

<これはオマケなんだが>
サブカルである日本のアニメ反応動画のコアは「ラティーノ、黒人、LGBT、親和性のあるリベラル、ロシア人」など欧米白人文明の外郭であり(そんな言い方すると怒られるだろうけど)、
エスタブリッシュメント的白人の動画は少ない(youtubeからの広告費に興味が無いからとも言えるだろうけれど)、
しかし、ONE OK ROCK音楽反応動画においては状況が大きく変わり所謂ド・白人がコアとなり、『BABYMETAL』反応動画は(いかにも上流ハウスワイフものを含む女子の動画も勿論多いが)圧倒的に白人男性がノックアウトされるものが増えてくる。

「『共同幻想』自我を崩壊させるほどの」←この辺の着想で考えるといろいろ面白いかもしれない。


<さて、話は戻って>
この間まで個人的に『BABYMETAL』への関心っていうと、
「あーなんか企画的なものが間違って当ってしまい、、なるほど欧米人には歌詞がわからないから余計に波及したのかな?」程度でした。

<<<「俺がバカだった完全に間違ってました」>>>

●『BABYMETAL』トンデモナイ存在です
そして「ライブこそが本当の作品(CD以上)」というベテランバンド顔負けの性質を持つ
俺は音楽専門な訳も無いので、心理学的見解からの(方から来ました的な)分析だけど、
・フロント3人の少女はバックのバンドを限定解除・解放し”経験値の無い”リビドー120%全開を発現させる”触媒”である
・メインボーカルは勿論だが『BABYMETAL』の”本体”は2人のコーラス・ダンス担当の少女である
(∴1名の少女が現在脱退の可能性が噂されている。もしそうなったら”現象”としての『BABYMETAL』は終わってしまうのではないかと思う。)
・フロント3人の少女は奇跡に近い(タイミングの韻を踏む能力において)天才である
(補足すると、アメリカンハードロックの世界だとボーカルが”計測できない微妙なワンテンポ溜めて遅めに歌う”のがいいらしいんだが、BABYMETALのボーカルSUMETALはJAZZの法則にあるような”計測できない微妙なワンテンポ早く”歌いだす。←これが強烈なスピード感の根源。)

他、細かい事言えば、
「実はフロント3人の少女が歌っているのは日本固有種の”ポップ・パンク”であってメタルでは無い」
「彼らの音楽はほとんどがプログレでありジャンルを超えているのに、それはベースとなるメタルバンドの演奏を開花させるための導入となっていることから→ぐるっと回って真のヘビーメタルである」
「フロント3人の少女が”少女”であることがレーゾンデートルであり、この現象はどう抗っても儚く限られた期間で終わる(更に変革があるのならそれは別の物語りになるだろう)」

この辺の要素がですね、
どちらか言えば辛口で違いの分かる40越したオッサン風なゴリゴリのメタラーが、
■何故か映画でも見たこともないようなすがすがしい笑顔を浮かべる中で”泣く”
というトンデモナイ状況を生み出している


以降のyoutube他動画リンクは音楽部分が著作権の関係で同時再生できないなどの問題もあるので、再生には各人工夫してソースの再生タイミングなどを合わせ視聴いただきたい。
(音源にはデイリーモーション動画もあるのでご注意ください)
また、音楽や映画・アニメなどに対する人種的特徴として以下があります
・「日本人は”間”が好きだし、”間の取り方”を表現の妙味と考えるけれど、欧米人にこの”間”の感覚は通用せず彼らは”とっとと次のアクションを見せろ”とストレスにしか感じない(すき間の無い怒涛の連続展開を彼らは好む)」
・「欧米人は”リフレイン”(所謂”リフ”)が大好物で、ベートーベンやマーラーも真っ青な”音楽のサビやテーマの無限循環”にすら耐える(どころか大喜びする)。これに対し単調な反復を日本人は退屈と考えるので”グルーブ感が目的でもリフは禁じ手”ぐらいに考えている」
・「日本人は羞恥心が美徳みたいな部分もあるので、ボーカルも妙な変声出してみたり、気弱そうにじみじみ歌うのもアリとされるが、何にも増して(音楽性以上に)歌唱力を重視する欧米(特に米国)では、そんな”スタイル”は通用しないどころか嫌悪される。」

参考:日本に移住してしまった「メガデス」の元ギタリストマーティ・フリードマン氏の評論
https://www.nippon.com/ja/views/b00116/?pnum=1


などを踏まえて、以下に紹介する反応動画をご覧ください
以降紹介する動画はいつ削除されるかもわからないものなので、ご了承ください。
まずお題となるタイトルがロックオペラとでも言うべきこちら
・『Tales of The Destinies 〜 THE ONE - English ver.』

(各リアクターが321クリックとカウントするのでタイミング合わせて再生ください)
●下記登場のイーストウッドそっくり氏が指摘しているように、dailymotion動画はadblockなど導入のブラウザで視聴くださいとのことです(広告表示で動画ストップする場合あるとのこと)。

その反応1(というかこの人が主役)
笑顔がクリントイーストウッドそっくりなだけで”ああいい人だ”とわかるweb評論家
(とても深い洞察の解説となっているので是非全編ご覧いただきたい)
Pictures, Noise and Words


その反応2
最初はいつもの楽しい『BABYMETAL』動画のつもりで余裕こいていたのだが(この人SUMETALが一言英語の歌詞歌っただけでもにやけてしまうアイリッシュのお父さん)、
このタイトルの本当の凄さを感じ始めてから様相が変わり、13:40頃英語の歌詞である事に気が付き(まだまだ怪しい日本人の発音であろうと絶賛)、14:10から予定外の感動が始まり、14:20から泣きはじめ、14:50から過呼吸的に苦しくなり、15:50から本格泣き(慌てて手に取った飲み物も喉を通らず)、動画視聴後(動揺が収まらず呂律も怪しいまま)「歌詞に感動したから泣いた」と言い訳に終始する。


その反応3
ちょっとロシア文豪系のリアクター
彼は笑顔から落涙を通り越して、魂抜かれて瞬間『鬱』になるほどショックを受ける
12分で「あ英語だ」、14分から感動抑えられず、16:30感動から自分を守ろうとサングラスを試すも「何も見えない」と速攻放棄(26分でずっと涙を我慢していたと述懐)、17:30「深呼吸だ」と自分を勇気づけ、19分に「何も話せないんだ」、そして動画21分演奏視聴後「俺は飲まなけりゃ」と酒を一杯あおった後に「俺にはタバコが必要だ」勢い吹かした後、23分「悪いなお前ら俺には説明できない」、24分に「自分の人生の中で歌を聞いてこんなに感動した事が無い”神よ”」、
ビューティフル、パワフル、エモーショナル以外何も説明できず深刻に思いつめる男




・お題『THE ONE』だけバーション(こちらは音楽同時再生です:今後削除されちゃうかも)
「俺はプロのリアクターだから泣かなかったけどよ、ほんと泣くの耐えてたんだぜメーン」
(映画に出てきそうな誰よりも優しい黒人リアクター)


<オマケ>
今回の主役であるイーストウッド氏が、
彼憧れの伝説のバンドJudas PriestのレジェンドRob Halfordが参加して『BABYMETAL』と名曲「Painkiller」と「Breaking the law」を演奏する(BABYMETALが彼をリスペクトする)様にもう耐えられないと(子供のように)泣いてしまう。

(俺は個人的にメタルのファンでは無いので、Judas Priestと聞いてもあれってぐらいなものだから、彼の感動のツボが残念ながらわからないのだけれど、青春時代に無理やりタイムスリップさせられたんだろうね。ちなみにその後『BABYMETAL』はゲストにレッチリのチャドを迎えた欧州公演かな?ここでもJudas Priestの同タイトルを『BABYMETAL』単独で演奏しているので、著作権的にもRobから許可をもらったんだと思う。)


無限リフには耐性イマイチの日本人的には
『BABYMETAL』以下のタイトルも負けず劣らず凄いと思う
・『Road of Resistance』

(70年代80年代のプログレかと思った)

・『Syncopation 』

(なんてスピード感なのか)

更にこの人のcoverの出来栄えがまた面白いことなっている

(発音流暢すぎて表情がよく知る白人で無くなってしまっているってか、パツキンのキャバ嬢に見えるみたいなww、cover曲は他多数です。)

(あまりロック系聴いた事無い人には理解できないかも知れないけど、個人的には以下タイトルが一番イカレタカッコ良さの点で抜けてると思うんだが。)
・『AWADAMA FEVER』

(ボーカルの歌では無く、バックバンドの演奏に集中して聴くとハイスピードで突き抜けるこの曲の凄さがわかっていただけるかと。)

この際だから『BABYMETAL』を知る上で
往年のタイトルで推奨のライブ演奏は以下
(ライブ演奏は発表当時と別物に仕上がっている:動画が途中若干途切れる?部分あるがソースがそうなので悪しからず。)
・『HEADBANGER』(後ろのバンド演奏に集中して聴くと凄い曲ですよこれ)


最近作
・『From Dusk Till Dawn』(EU版『Syncopation 』と入れ替えられるタイトル)
ライブ音源的にこれが限界(削除前のより迫力あるかも 11/29)


今後を試行錯誤し続ける姿
(メインボーカルの歌唱力が成長に比例して本格化バージョンアップされていくなかで、ダンサーの一人が休養中、ギタリストを不慮の事故で失ったメタルオペラバンド『BABYMETAL』は果たしてどこへ向かうのか。)
・『Akatsuki』(これは最近作の動画ほぼ全滅で現状これがベストかな 11/29)



えーちなみに俺はJAZZファンなのでww
『BABYMETAL』を普段聴く事は無いんだけれど、
(他曲に多用されるバックのデスボイスが苦手なんですよ←このメタル慣習の意味が分からない”男ども恥ずかしがるな”と言いたい 11/29)
今後の存続が随分厳しい状況になっているとかについては老婆心ながら気になるところで、
3人の少女が幸福な方向に進むことを祈っております。


●結論
『BABYMETAL』とはフロント3人の少女(とりわけダンス担当の2人が)、
視聴者の羞恥心なるものを全て引き受けてこれを彼女達は”ぶっ飛ばして疾走する”
それはあたかも原始宗教(シャーマニズム)の生贄のようでもあり、同時に(あり得ない存在という企画意図そのままに)『共同幻想』を理屈では無く存在でぶち壊す。
(これ『抗(あらがう)』どころか彼女達はバックのMETALバンドを武器に『貫(つらぬく)』)
バックバンド・視聴するメタルファンの両者は”しがらみやスタイルや格式や羞恥心”から解放され、リビドー全開になるため、リミッターが外れたように経験した事の無い”ハイスピードな快感代謝”に至る(時に行き過ぎて瞬間自我崩壊する人も現れると)。

これ今回は「『BABYMETAL』を触媒として」って話だったけれど、
人の自我にはその可能性があるんだぜって話でしょ。

時に音楽や芸術って違った方向の”左翼手的平和運動”に流れちゃうことあるけど、
それは誤解であって、
音楽や芸術が力としてもっている”平和”ってのは、リビドー全開でリスナーの欲求を全て吐き出させてしまうところにあったのであって、どこを勘違いするとそれが左翼運動になっちゃうのかって話なんだけどさ、

だからと言って自我論的に無防備な素っ裸になれみたいな話では”無く”って(日常からそうなってしまえば人類捨てて野獣に帰るみたいなことにもなる)、
時にさ、
人の自我には時に(イーストウッド氏の言葉を借りれば)「俺の格式なんてものは犬にでも食わせろ」って抜けた感慨があってもいいのじゃないののかなと(メンタルの健康法っての?)。
(イーストウッド氏の言葉で「格式」と訳されている英語はcredo《信任や信条》やcredential《資格証明》だと思う→「ヘビーメタルである資格証明がぶっ飛んだ」みたいな意味なのかな。)
或は「(俺の格式《日本で言えば江戸時代の礼服の裃(かみしも)みたいなことかな》なんてものに)意味なんてどこにもネーんだけどさ(くっだらネー犬にでも食わせろ)」と言ってみるとか、

■重要なことは、演奏中に意味わからない評論挟んだり、言い訳がましいい批判に終始するリアクター達で(批判がいけないって意味では無い《犬も食わないような》自我防衛リミッターが原因で現象としての『BABYMETAL』を理解できずそこに終始するところが”何なのよ”って意味)、
”幸福の近さ(快感代謝の経済学)”って論議にも関わることだし、
「ファッションと羞恥心論、そして醜形恐怖の構造」などを考える上でも参考になる状況なんだろうと思う訳ですよ。
(それほどまでにイーストウッド氏の表情に素で本気の清々しさを感じる訳です。)



<最後に、イーストウッド氏が他の動画で凄く怒っているんだけどさ>
JASRACじゃネーかな、
youtubeで日本の音楽の反応動画チャンネルをBANしているらしくて、、
(日本全国からJAZZ喫茶を潰して東芝EMI潰れたみたいなアレをまだまだ全力で続けるらしく。)
救いようの無いバカだよ(これアニメ反応動画にも言えることだけど)、
「fair use(フェアユース)」についてもっと真剣に考えるべきだよ。
何だったら「広告付きコンテンツ化」してフリー素材の配信するとかさ、ちょっと頭使えと。
ゴリゴリに著作権主張してアートストが潰れるって本末転倒じゃないか、、。
いっそ、その著作権振りかざしてTVもラジオも音楽放送禁止にしてみろってんだ。
他に転用のできない引用と加工されたコンテンツには広告効果ありこそすれ、作品の売り上げを落とす要素なんか無いっての。ネット社会をなめとんのかと思う。



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