インセンティブってものをしっかり考えてみようと、
背景事情として考えるべきことは、(働き方改革じゃないけども)インセンティブってのは『共同幻想』を”幻想”らしめる本質であり、心理学と経済学のなんとやらがわかりやすく重なり合う部分です。
(※この記事もなかなかに重要なので基本用語リンクに入れておこうと思います。)
■インセンティブってのは、『共同幻想』が新人勧誘のためのセールストークのようなもので、
「参加すれば立派に結婚できますよ」だとか、
「参加すれば年功序列で所得倍増ですよ」だとか、
「所得があるから車買えますよ」だとか、
「いつかはマイホームも夢ではありません」などなど、
↑
つらつら読むと、それが昭和の幻想であることよくわかりますね。
(現代社会で『共同幻想』のインセンティブの効力が落ちている理由でもあるのですが、)
そこって「白物家電の需要論」ともよく似ているんです。
昭和の時代には、白物家電を所有する事が殊更”特別な”象徴的意味を持った。
(それを持てないとあたかも惨めな落伍者であるかのような階級意識も刺激した)
そして現代社会において、白物家電はコモデティ化の中「チープな家電」なるジャンルに落ちていった(幻想の効用は消滅した)。
■話をシンプルにすると「所得や出世」です。
(それが個性化やクリエイティブって話になると、フリーエコノミー社会の方がその可能性が高いため、個性化時代において『共同幻想』の神通力は崩壊する。)
ここには経済学で言うところの貨幣価値やら金融政策的なとこも関わってきます。
「所得が稼げるのはとてもいいことだ」←この概念は既に『共同幻想』チックなワケです。
何故なら、その所得の使い道(金で買えるもの)インフラの生産を得意としている主体も『共同幻想』であり、『共同幻想』以外の使い道を知るためには『単独者』的趣味性の視点が必要になります。
意味わかりますか?
いわゆる「稼いだ人なら誰でも思いつけるお金の使い道の生産者は『共同幻想』社会」であり、
『単独者』のアングラ世界は、金があるかどうか以前にその個性的商品鳴り使い道の”場所”を知りえる知識が十分なのかって前提の方が大きいワケです。
●まだ微妙に意味わからないと思うので更に補足しますが、
「快不快原則」的快感代謝を何に依って実行するのか?
主体性を時給契約で売却し、所得インセンティブで仕事をし、且つ『共同幻想』が提供するお金の使い道で使用することで、合理的に生業を完結する(同時に経済尾循環する)。
↑
このモデルは発展途上国や先進国へのテイクオフ過程だと実に有効で(効き目があるの意)、
結果として「(『共同幻想』エンタメの消費活動もせず)殊更何をすると決まっていない休み時間」は凄くダメな(価値の低い”非生産的”な)怠け者の過ごし方みたいな印象になります。
↑
話がぐるーっと一巡するのわかります?
自由時間の価値が低いと体感される背景は、上記の循環する経済のインセンティブによって同時に派生している訳です。
●と こ ろ が
フリーエコノミーな現代個性化社会の場合、
(所得に関しては昨今ベーシックインカム政策も視野に入っているだけでなく、国民皆年金と生活保護セットで見れば高齢化社会とは=高齢者階層ベーシックインカム先行実験も同様なワケで、、)
そもそも論としての消費活動(お金の使い道)や、
『快不快原則』における快感代謝そのものが、個性化された自由時間の中で完遂可能であるため、
「所得をインセンティブにしたハードワークによる代謝」に依存する必要が無い。
(しかもコモディティ化された消費材はAIロボット化などで自動供給されていく可能性もある)
↓
●何よりも「個人の自由時間の価値が高い」事になります。
消費活動においてもそうで、大量生産の『共同幻想』的消費財に比べ、DIYで製作したオリジナルモデルは(中身がトンチンカンでも)当事者にとって計測不能水準の高い価値として認知する。
(極論「あらゆる時給インセンティブに対し、自由時間の価値が上回る」)
言ってみれば、「自由時間と貨幣経済の為替変動」のような話
■「発展途上経済や先進国テイクオフ経済では『貨幣経済高>自由時間安』となるが」
■「高度先進国経済の個性化『単独者』時代においては『貨幣経済安<自由時間高』となる」
↑
こういう関係性になるワケですよ。
更に実存主義的判断加えていくと、
後者の「自由時間高」は、価値論原則の希少性において(前述のオリジナルモデル=この世に自分はひとりしかいない実存と符合)計測不能の無限価値となる。
経済学的に言えば「自己実存本位制」みたいな?
(※まさにここは命の価値が無限大って根源というか原始的在り様をそのままを表す)
●結果として
「所謂インセンティブ論そのものが『共同幻想』とともに効力を失っていくプロセス」が、社会学や経済学的変遷の過程のよって証明できますよって話です。
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