2017年08月05日

先日の用語説明『抗(あらがう)』のちょっとした関連事項

前回投稿で「西洋は『共同幻想』カチッと入る事情もあって反抗する上で抗(あらがう)人が、何気にカッコよくなければいけない事情もある」みたいな話があります。
ここんところを補強しておこうと思います。

■岸田心理学最大の特徴が(神様では無く世間様=宗教権威では無く慣習法的巷の常識)『共同幻想』論にあるように、当該社会の権威性の質に応じて反抗期に意識されるハードルのイメージも随分違ってきます。
個人心理学においてはそれこそ「強迫心理」に至る場合も出てくるのですから、(本来は幻想に過ぎないのですが)初期認知される『共同幻想』のコアとなる「権威性」が各個人の自我に与える影響はとても大きいものです。

「よく似た人物だったのかも知れないのに大きくすれ違う事例」
●代表例は嫌煙の仲としても知られる「三島と太宰」でしょう。

説明するまでもなく「みたまんま」ですが(笑
どんな事情があったのかつまびらかに知りませんが、
三島には神々しく輝く権威が見えていた(或は知っていた)。
故に超人思想に辿りつくニーチェよろしく、そんな権威を前に自己の実存を確かめるためには(生きるために)、英雄でなければならく”なってしまった”。

これに対して、日本のサリンジャーとでも言うべき太宰が知る権威は、皮肉たっぷりに批判もできるどこにでもあるベタなおどろおどろしい世間様であり、
太宰にはどこにも英雄志向みたいなものは無かったし、大槻ケンジ君ばりの「ダメ人間の発見」あたりは当然視野に入っていたと思う。
しかして、この時代は『共同幻想』も黄金期です。
(黄金期の『共同幻想』時代は、そのなんとも甘美なインセンティブと夢のような幸福に彩られ、これに対峙しようとするなんてね「考えるだけで死にたくなってしまう」のでしたww)

喧嘩していたぐらいですから、
■互いに腹の底が見える(気脈の通じる)仲でもあったのでしょう。
現代社会から見れば実に残念な話でもあるのですが、
どちらも「バカ」なのであり(笑
「もうちょっとどうにかならなかったのかね」と言いたくもなるのですが、
激動の時代、市井の民の人生などちっぽけなものでもあったのです(人では”無く”『共同幻想』こそが主役の時代ですから)。

●思うに、戦後のハイジャック事件における「人の命は地球より重い」発言以降、庶民の間でも「プライベートだとかプライバシーってもっと堂々と(なんとやら)」みたいな時代の転換期となり、
かといって、フランス革命のなんとかのように、ニーチェじゃありませんが旧時代の貴族の真似事などに興じたり鶴田浩二先生などが嘆き悲しむ事に至る訳ですが(進歩派パンクの人気バンドの歌詞も「二人のSEXサイコー」みたいな体たらくで)、
なんか特別な趣味人みたいにならないと”カッコ悪いのだ”のように意識してしまうと(この段階で強迫性にあてられて足元救われているんですが)、どんどんよれちゃったりします。

バカはバカなりにバカでいんですが(権威に対峙する個人なんですから賢人風なのもむずがゆいでしょうに)、
なんでしょう、この「裸一貫バカ勝負」みたいな人生も案外ハードルの高いものでww
(照れくさいので)カッコいいスタイルで身を守りつつってスタンスも(『歩留り』的なら)OKなのです。「60年代からバブルの時代まで『単独者』の半数以上がサングラス愛好者だった」なんてある筈もありませんが、まーねそんなイメージでしたよ(座頭市シリーズもそこ暗韻踏んでるのじゃないかしらね)。

現代社会は、ラノベ世代のように「プライバシー空間が異世界モノまで拡大」しちゃっても全然アリなのであり「身近な現実に右往左往するのもなんだか粘着質だな〜」なんてカッコの付け方もあるのでしょうね。

随分ひどい事が起こって激しく落ち込み涙が止まらない状況においても「ほんと全然大丈夫だから、大丈夫な(設定な)んだって」とワケがわからない笑顔を作るのも人間であります。
何でしょうね、
肉体であるご本人はサングラスで武装できても、中の人には身を守る衣装みたいな筋立てが無いのかも知れません。「自我には自我なりに辛い(ウエットな)ところもあるんだぜ」って話でしょうか。



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posted by kagewari at 08:21 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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