継続的読者の人はあえて説明を必要としていないのだろうけれど、
新規閲覧者の方にとっては「何のことですか」ともなり兼ねない頻繁に使用されるいくつかの用語を別カテゴリーでまとめておこうと考えたものです。
(重要項目なので予告なく編集される場合があります)
■岸田心理学にとって最も重要と思われる『共同幻想』から説明していきましょう
元ネタはご存じ著名な思想家でもある吉本隆明氏の「共同幻想論」です。
これが何故にフロイト心理学の「エディプスコンプレックス論」の全てを包含する説明において最重要なのかと言えば、
フロイト心理学のエディプス関連の見立てが(岸田教授曰く)一神教的宗教権威社会を背景にしているのに対し(通称「アブラハムの宗教」)、日本の社会的権威性認知を「世間様かな」と気が付いたことにより、国家社会の文化的背景に関わらずほぼ普遍的にエディプス論を説明可能となったワケです。
吉本氏の「共同幻想論」からして、宗教や国家やら貨幣経済からあらゆる”権威的に認識される概念”を定義したものなので、「アブラハムの宗教から世間様まで」ある意味社会学と心理学を結合させる形で便利にズラーっと説明可能となるワケです。
<語彙的には>
複数の人間に”共通認識”として”共有”されている(この段階で多数性と慣習法上の権威性を付与される)”概念”。権威性認知の一種。
国家や常識、宗教感や部活の理念や小集団固有の方式や(家族意識を含む)、集団心理全般を指す場合もある。その構造上の特徴から組織や小集団における”上下関係”の根拠でもある。
<詳しい解説は以下>
■そもそもフロイトの「エディプスコンプレックス論」はバックグラウンドして、王系であるとか家父長などがその権威性を宗教や教会権力などをその源泉とするとこに始まります。
エディプスの元ネタであるギリシャ神話からして、宗教体験的な(この段階で抗えない権威的証明みたいな)啓示からお話が始まっており、
テーマとしては「抗えない権威を前にする脆弱な個人(人間)」の構図となります。
ここが、ベタな家族社会で言えば「家父長と子供」の関係においても成立し、
(キリスト教社会などでは特にデリケートな『思春期』の性的能力獲得などの局面で)
自我の成長過程で、あたかも大人になる事が禁忌であるかのような錯覚というか、
=家父長なのバックグラウンドとなる権威との関係において”同列”に並ぶようなことはあってはならないし無謀な事を考えれば、その行為はあまりにも無謀なことなので(脳内では神を相手に同列にのような錯覚が派生する)、とんでも無い罰が待っているに違いない。
のような話なワケですが、
日本においては、家父長やら国家やらの上位にあるのは”お上”であったり、せいぜいが”親方日の丸”なんてのもありましたが、どうにもそれが家父長のバックグラウンド(言うなら”ケツ持ち”)を構成するとイメージする方が難しかったりします。
ところが「世間の目を気にする」という雰囲気や感覚は日本において実に広範に存在し、
重要なポイントとして、戦前から戦後、そして60年代高度成長からバブルやデフレと時代変遷する中で、「世間様」の神通力は落ちてきています。
それは、欧米において先進国化の果てに無宗教を自称する若い人が右肩あがりなのと同じ。
つまり社会学的解釈の「共同幻想論」として、
メンタル問題全般の背景事情となる権威性認知を心理学用語『共同幻想』と定義すれば、万国共通で話がまとまると(全てジャンルの社会におけるエディプス論をまとめて説明できる)、
こういう話です。
■更に心理学的に重要なポイントは
『共同幻想』とは、その名のとおりで権威性の証明を(民主主義と言えば聞こえがいいが)多数の人格による共有される概念(典型事例が道徳や常識)、慣習法的正統性根拠により説明するので、
=集団や、社会などをダイレクトに意味すると言ってもいい。
国家も、学校も、教会も、会社も、軍隊も、役所も、部活も、学校も、学校のクラス(階級)も、友人関係における小集団も、『家族社会』も、ママ友も、某足族も、暴力団も、半グレ集団も、町内会も、お祭りの盆踊りも、花火大会も、初詣も、SNSで形成されるコミュニテーも、集団的安全保障も、クリスマスやバレンタインから偏差値ですら『共同幻想』をその構造の柱にしています。
↓
臨床系などで使用される「社会適応」なぞという概念は、事実上『共同幻想』社会適応であり、
=権威の前に従属的に集団化する構造に参加する事を意味してます。
●乱暴な言い方すれば「お前もどっかの部活に入らないとダメ(幸福な健常者とは言えない)」みたいな話で(どの国の原理主義過激派の主張なのかと、、)、
困ったことですが、冷静に考えれば誰でもわかる話ですが「どこをどう解釈しても無理筋過ぎる」話となります。
■ここまでの説明で大概の人はわかると思いますが、
『共同幻想』とは=保守でもあるので、
国家が先進国化・文明化するなかで啓蒙やらフランス革命やら、宗教教義と矛盾する科学的発見や高学歴化、民主主義や文化芸能やプライバシー保護法に至る”個人の概念”により(そもそも権威性認知は上限関係のヒエラルキー構造をベースにするので階級社会の崩壊によりどこの世界でもズルズルと崩壊し始める)自然崩壊に向かいます。
↓↑
注:「『共同幻想』の硬さ」の原型は、宗教革命以前に聖書が出版されていなかったり、どこの国においても発展途上前に国民の文盲率が高いなど、個人の知的水準の問題や教育の機会から「公衆衛生」に代表されるような知見を”組織全体に波及させ周知させる方法”として、神話などの権威的演出を用いて(子供の躾における”ばちがあたる”的手法と同義)一歩間違えばプロパガンダ的手法が用いられる。
故に、国家なりが先進国化し教育の充実などで「公衆衛生」などをそのまま知識として一般に獲得できるようになると、「神話の脅し」みたいな説明は”迷信”と呼ばれ解体される。
(反抗期に躾時の「ばちがあたるんだよ」なる謎の格言が否定されている過程と同じ)
注2:ざっくばらんに言えば、『共同幻想』は「無知蒙昧な大衆を前にした時の王家賢人の知見」でもあるため(儀礼やまじないなどの根拠は自然科学や公衆衛生の知識だったりする)、
無知蒙昧な大衆が、高学歴の庶民への社会学的に進化すると(元ネタを)そのまま各個人が知識として獲得、義務教育制度により周知できるため、先進国化や文明化により『共同幻想』が崩壊していくのは自明であるだけでなく、「プライバシー重視社会」の到来のように”集団化”から”個人単独の自由”が重視され、大きな枠組みで言えば『共同幻想』成立目的(集団化や知見の共有による均一化)そのものが変容し、個人単独の自由がベースとなる社会へと変遷する(次項『単独者』参照)。
それでも、
■日本においてはその典型ですが、友人関係などで「だよね、そうだよね」、
英語圏においては「なんちゃらYou know、かんだかYou know」として”共通認識の形成”が無ければ途端に不安が派生するのではないかという、半ば反射的な認知があります。
(集団心理の形成に成功すれば”戦う集団”になる=構成員個人の不安も消え去るどころか、昂揚感すら派生する。)
まだ『共同幻想』が強固なヒエラルキー構造により一体化しているのであれば、その末端においても(上部構造は宗教倫理であるとか)その上位概念抜きに現場進行できません。
ところが、総和として国家規模の社会全体に及ぶ『共同幻想』構造は崩壊しているワケですから、
↓
たとえば、戦前の米国社会であれば「必ず日曜は教会に、夕食は家父長がお祈りを」のように、そのバックグラウンドとしてキリスト教的道徳や倫理観の縛りを前提に家族社会は運営されますが、
上部構造との関係が切れちゃうワケですから、
極端に言えば「暴走族」や「暴力団社会」のような”そこだけ浮いた”『共同幻想』社会が無原則に乱立する形になります。
これを私は「『共同幻想』崩れ」と呼んでいるのですが、
故に、「イジメ問題」であるとか「モンスタークレーマー」のような現象が派生するワケです。
その反動として保守派は「宗教原理主義的社会の復活」みたいなトンチンカンな話にもなるのですが(文明の進化や高学歴化による)、いずれにしても(上部組織との連続性・上下関係曖昧な)「彷徨う『共同幻想』小集団」が暴走しがちな状況は、
言い換えれば「集団心理のメンタル問題」或は「集団の構成員全体がそれぞれメンタル問題予備軍化している」と見る事もできる。
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