2017年05月05日

朝鮮半島における武力衝突はあり得る

過去記事でトランプ政権の隠れ民主党的リスクが心配と書いたけれども、
トランプ大統領にしてもクシュナー氏にしても「伝統の戦力の逐次投入ミスから始まる泥沼癖」があるということで、勿論彼らがそういうミスを進んでやらかしたいワケでは無い。
実際彼らが民主党のベタな支持者であれば共和党の誘いを断っていただろうし、ヒラリーの選挙戦を応援する立場だったかもしれない。
つまり(政策的思想信条は別としても)過去の民主党の”やらかし”を否定するから現状があるワケで、情報戦において(実際軍が同意していたのかわからないが)空母が既に集結しているみたいなブラフを仕掛けたのも「戦力の逐次投入愚作はやらんよ」を前面に出してる様子にも見える。

さて、現状判断ですが、
複数の評論家情報を突き合わせると
・ペンタゴンには短期間に勝利を決するような作戦シミュレーションが無い
(逆言うと「そんな作戦立案が可能なら10年前にやっていた」って話)
・現在展開中の軍事プレゼンスは主として中国と北朝鮮政府に対するブラフである
(北朝鮮の演習動画と同様に”見せる効果”が主たる目的)
・米国も北朝鮮に対する中国の影響力がそれほど期待できない事は理解している
・日本はその死生観から喧嘩上等の腰が据わっており米国の軍事的圧力を世論も支持する
・中国は既に韓国に対する十分な影響力を保持しており、米軍が韓国からの撤兵するなら朝鮮半島の統一が韓国主導で行われても”別に困らない”。
・韓国は従北左派大統領が選出されるぐらい左派に基礎票があり、仮に「一国二制度連邦制」による朝鮮半島統一を行った場合(北は党の指導により金正恩の支持率100%の可能性もあるので)、民主的に初代大統領が金正恩になっても驚かない状況となる。
・トランプ大統領は「韓国はTHAADミサイルの料金払え」だとか、別段従北左派大統領が選出されようが構わんよの姿勢を示している。

米国、中国の思惑を先読みしていくと

■仮に六か国協議など外交手段で解決するとしたら(北も受け入れ可能な案があるとすれば)
「一国二制度連邦制(首都は平壌)、暗黙の了解で大統領は金正恩、核放棄と中立宣言(米国は撤兵)みたいなダイナミックな提案が可能な場合」だろうけど、、
こんなんバレたら韓国軍は速攻クーデターでしょう(笑
(クーデターでなくとも、韓国軍が唐突に先制攻撃しても上記合意を阻止できる)
中国としても親中派傀儡政権から大統領じゃないと受け入れない(中国は金正恩NGだから)。
 ↑
などなど諸般の情勢考えると「まーそのままでは無理」ですわね。


●クシュナー氏の腹は「核実験の凍結宣言」で十分大成果と思ってるのかも知れないが、
中途半端過ぎて北は飲めないだろうし、そんな条件では米軍も平和条約やら韓国撤兵を飲めない。
(ペンタゴンとのコンセンサスが得られているのかどうにも信用できないのですよ、、)

あらゆる可能性、あらゆる関係国の思惑にとって共通するのは?
「金正恩はNGだ」です。
最も平和的な解決策は「金正恩の亡命」ですが、
しかしの可能性は最も低い。

■米軍には短期間に勝利を決する作戦シミュレーションはありませんが、
ありませんが、
中国人民解放軍との共同作戦なら「あり得る」のです。
まず、韓国ソウル防衛のためにまず米軍により38度線の砲兵軍をMOABで爆撃(更地に)
ピンポイント爆撃で核関連施設と金正恩暗殺を試みる(韓国米軍基地と日本に向けて数発発射されるミサイルは迎撃)、時を待たずに瀋陽軍区を中核とする解放軍が北朝鮮へ侵攻し(米軍も少人数の特殊部隊だけ上陸)北朝鮮軍部による臨時政府樹立を”支援”し非核化宣言。
 ↑
ここに収束する方向であれば「軍事力行使の可能性は十分にあり得る」。
(或はその動きを壊そうとする反対方向の軍事力行使を含めて)


▲もうひとつシナリオがあるとするなら(韓国軍にクーデターの意思が無い場合)
唐突に韓国大統領が空気を読まずに北朝鮮訪問(毎年やってる米国との軍事演習凍結とかの空約束をしてしまう)
米国が北朝鮮の核開発へ協力する第三国として韓国を指定を示唆(韓国に対する経済制裁)
韓国で猛烈な反米デモ
米国は戦時作戦統制権をとっとと韓国軍へ移管(韓国からの米軍撤兵も示唆)
勿論北は核開発をやめず反米で盛り上がる韓国がこれを強烈支持
中国が経済制裁限定解除(「核の標的は日本と北京」デモも大いに盛り上がる)
そのまま米韓軍事同盟は形骸化(米韓同盟においては空対空ミサイルなど一部の高性能兵器は米軍が管理しており米軍が撤兵すると韓国軍には弾が無い兵器もちらほらでてくる)
米韓軍事同盟が破棄される
韓国軍は大半の兵器が米国製なのでイラン革命後のF14トムキャット状態になる兵器が続々で作戦遂行能力を著しく損なう
北朝鮮軍と韓国軍の統合会議発足(連邦制一国二制度統一論議が進行)←これが事実上の北朝鮮人民軍による韓国の無血入城となる(韓国の政党は解体され韓国共産党だけに)
ソウル火の海の心配も無くなり「国連決議により武力制裁決議され米露中による攻撃が始まる」
朝鮮半島北端の西は中国領となり東がロシア領へ

ちなみに、
●中国が協力する理由は、北朝鮮がバックにいる瀋陽軍区の槍として北京に照準を合わせかねない事と、米軍の北朝鮮空爆を許可してしまうと瀋陽軍区が単独で北京政府に敵対するかもしれない。
であれば、現状の緊張関係のまま瀋陽軍区主力により(救援名目で)北朝鮮侵攻を行い、中国主導の傀儡政権が樹立されるのは実に有益だし(権益は瀋陽軍区に与えてもよい)、
瀋陽軍区占領軍を米軍撤退後の韓国軍を手駒にして牽制することも可能だからです。
米国としては朝鮮半島の非核化が可能になるのであれば、半島すべてが中国の影響下になっても構わない。

様々な方向から考えるに「軍事力行使の可能性は十分にあり得る」と考える。
発端となる事件は、
・偵察中のグローバルホークに対する北朝鮮軍の攻撃や撃墜
・無理して潜航してみた北朝鮮潜水艦の自沈
・想定外に効きすぎたサイバー攻撃で北朝鮮核兵器が自爆
・見当違いに様子見にきたロシア軍艦艇に対し何故か北朝鮮軍が攻撃
・演習中事故で墜落した米軍艦載機を発端に
最強なのは「サイバー攻撃によって挑発目的の北朝鮮ミサイルを意図的に予め安全確保されている日本国土に落とす」なんてのもあるかも知れない。

●現状の放置が選択される可能性は?
・そもそもトランプ大統領がオバマ氏の『戦略的忍耐』政策を全否定している
・中国が何ら北朝鮮に対する影響力を保持してないのがバレバレになってまうと、事実上北朝鮮の核開発に協力しているだけの存在となるため国連などの制裁決議に拒否権使えない(中国が制裁対象になってしまう)
・中国が積極的に北朝鮮への経済制裁を行えば北朝鮮の核兵器の照準は北京になってしまう
・膠着状態が続く=北朝鮮への現行の経済制裁もそのままなのだから、北の核兵器ICBMの技術は中東反米勢力に必ず流出する
・相互確証破壊(MAD)により核兵器を使えない兵器とする合意が米国と北朝鮮で成立することはあり得ない(失うものが無い国と世界の富が集中する米国では「破壊される結果の損失額が比較にならない」ので均衡する余地がまず無い)。←印パのような近所同士特定地域の均衡にもなら無い。
・潜在的に北朝鮮の核は常に瀋陽軍区にとって北京政府に対するカードとなるため北京政府はそれを容認できない

放置されて時間を稼いだところで状況は悪化こそすれよくなる事はありません。
(仮に金正恩の健康状態悪化に掛けるのだとしても、後継者には妹の金与正(キムヨジョン)女史が控えているので、全く期待感が無い。)

●金正恩氏が理性的判断できるなら、
「中国の影響下に置かれつつある韓国」てな部分を踏まえれば、核放棄をカードにして中国に「米軍の韓国からの撤退」を交渉させれば(後は韓国の融和策に乗るだけで北朝鮮主導の統一に進む)、案外トランプ大統領は乗ってくるのじゃなかろうかと思いますよ。
悪い話じゃないと思うのだけれど、
(北朝鮮としても数年後にはミサイル防衛技術の進歩やサイバー攻撃で核兵器持っていても意味無くなる可能性あるのだから、核兵器を交渉材料に有利に事を運ぶならアリの判断だと思うんだが。)
これもNGとなれば武力衝突無しの落としどころは見えないですね。



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