2017年03月09日

時間の問題

物理学において「時間など無い論」が主流であるとのお題もあることですから、自我に認知されている”今”ってな〜概念を考えてみると「グラフなんかにおける”ここ”と示した座標点」みたいなものでしょうか。その関数グラフみたいなものの係数など数値的条件に変化が無ければ未来は既に線上の先で決まっている事になりますが、なに係数かに係数が変化すれば過去を含めて未来の曲線も変化します。
SF小説における”世界線”やら”パラレルワールド”じゃあありませんけれど、少なからず脳内で行われているシミュレーションも似たようなことやってます。
「もし何だったなら」みたいな想像です。

■さて心理学がテーマにすべきことは、
「もし何だったなら」みたいな想像においてもその人生の違いから経年変化で全く別人格になってしまっている自己の存在を何故に同一人物であると違和感なく感じられるのかって部分です(笑
随分都合のいい生物だと思いますが、
不思議な事に人間の自我は自分がもしかしたら全く(自我構造上)別人格か?に至る想像をしていてもそれが自分である事に疑いが無い。
だとするなら、自己を認定している体感と人生経験値や獲得される人格ってのは”別物”なのだろうか。それは「『自意識マター』とは何か?」っ問いでもあります。

■確かに、第何十回目だかの競馬レース皐月賞において馬券を買う時、勝った場合の自分と負けた場合の自分を想像する時「えーあんな事になってちゃったら自分が自分で無くなり自己が消滅してしまうかもしれない」などという恐怖を感じる人はほとんどいません。
(パチ屋の景色見てもそんな不安を抱えて動揺する人物をついぞ見たことありませんし。)
金持ちになった結果、様々な事が起きてって状況はあるでしょうが、それこそ以下の論議です。
 ↓
しかし、しかしですよ、
就職であるとかですね、進学時における理系か文系化であるとか、ファッションにおける何色がどうこうどうこうなんて時には「そんな選択は自分じゃない」とかなり明解なアレがありますよね(ええ、母親が買ってきた洋服を前にクレーム付ける子供などで頻繁に目にすることもできます)。

さ〜て、この違いは何だ?


■運任せだったり、自分ではにわかに決められない所得などがいかように変動しても自己の統一性は疑われないが、自分が選択決定可能な自己の属性(映画で言えば役作り)これを他人任せに勝手に決められてしまうと激しい抵抗感が出る。
前者は海の上で風任せで船を走らせるようなことですが、
後者は「どっちにする?」という問い→「なになにとかけまして、なんと解く、その心は」って謎かけそのものなんだろうと(故に後者はとても『自意識マター』関連項目になる)。

困りましたよ、
現実問題ってテーマで考えれば、前者の船の行き先や(下手したら命落とすかもしれない)風任せな枠組みにおいては結果がどうあれ『自意識マター』的には(関心事項というよりは)そりゃ仕方がない事なので(自己の定義と関係が無い)、迷いがあったとしても覚悟の問題程度である。
ところが後者の「下着が赤シャツか黒シャツか」なんて事項が前者に比べて重大事項と理解する人ほぼいないでしょう。なのに後者はとても『自意識マター』な重大事項なのです。

心理学における「結果論には意味が無い原則(この世にどうでもよくないことなどない)」
勿論それは前者に関わる「現実認知を左右するような外的事実の変化は自己認知にを左右する事が無い」つー部分が大いに関わっております。
そして、自己認知において重大事項とある「赤シャツか黒シャツか」なんて事は「(外的事実関係の論点から第三者的に見れば)最初からどうでもいいこと」ですからね(笑

「たかが野球されど野球」じゃないけれども、
この「どうでもいいこと」が自己決定アイデンティティー(自分は何者か?としての意味におけるID)の重大事項となる。
●逆さに考えればどうなります?
「自己の実存に関わる事項とは《予めどうでもいいことなんだけどさ(だけど俺はここにこだわる)》と理解されていなければならない」のですよ。
「なにが、かにがするから大変な違いになるんです!」←みたいな部分には全く関係が無く、そんなことに拘っていても1ミリの意味すら無い(それこそすっごくどうでもいいことである)。


■さてメンタル問題を考える場合どうですか?
やたらと「あの時こうだったからその後の人生がやれあーであるとかこーであるとか」今回の話における前者の”船出論”の話が突出する傾向があります。
(突き詰めて考えると、自己実存と関係の薄い運任せ事項なのに。)
同時に「赤シャツか黒シャツかの選択が重要なんですよ」みたいな分析において、「そんな事が変わったからと何の意味があるのか(前者の船出に影響してくれるんですか!)」みたいな不評を買ったりする。
 ↑
ここに問題の全てが現れている。

少し話逸れますが、
いかにも仕事らしい仕事って言えば農業などの第一次産業ですね。
(間違っても売った方が世のためかわからない商材扱う営業マンを思い浮かべる人はいないでしょう。)
生物において生存に関わる重大事項って何?→『本能マター』です。
更に言うと、心理学や動物行動学的には「人間は本能の壊れた動物」とも呼ばれますが(本能が生存に関わる以上の膨大で適応範囲無限大のモチベーションのカオスに化けたため)、食欲や睡眠や心臓動かしたり呼吸したり命に係わる本能より更にファンダメンタルな神経系の自動起動な部分は、ヨガの達人でもなければ「生物としての本人にお任せ」なんですよ。
じゃあ中の人『自意識マター』って何よ(笑

厳しい生存環境の中(まさに自然界との関係性における普遍的ID)、ふとした余裕の中で原始人が「ああ今日のなんとか花はとても綺麗だ」と感じるソコですよ。
自己に関わる事項ってのは「(いろんな意味で)どうでもいいことの世界にしか無い」のです。
それに反して大航海時代みたいな船出論って外形的事実ってのは、動物で言えば自然環境寄りの話になります(確かに能力的差異も存在するが原始時代の農業にとって最も影響力があったのは自然であり→故にそれは『神頼みマター』となった)、
「結局船出論みたいな話は所得か、(先進国ではほぼ必要がなくなった)組織帰属上の話」でしょ。
原始時代の漁師にとって、それ全部『神頼みマター』だから。
(ここで、競馬やパチ屋の話にも繋がった)

■確かに集団的安全保障の延長にある(その元祖は草食動物の群れ)『共同幻想』ってのは限りなく本能に近い拘束性をモットーとしており(故に強迫性無しに機能しない)、『自意識マター』でもなければ「自己実存」にも”関係が無い”ジャンルです。
総じて言えば『神頼みマター』であり(故に権威性認知となるし『共同幻想』サイドの話)、
生存に関係する意味では決してどうでもよかないが、『自意識』マターなのかと聞かれればほとんど関係が無いワケで(それは仕方がないねみたいな項目=自意識の責任項目でも無い)、
 ↓
先進国のように所得のセイフティーネットがあれば、速攻船出論的な所得や『共同幻想』関連の重要度は生存環境的意味合いも後退するので、相対的に「ほんとうにどうでもいい”赤シャツ論”的『自意識マター』が比較増大する」事になります。
「なになにとかけまして、なんと解く、その心は」って謎かけ
言語学的にはやれメタファーがどうたらって難しい話になるのかもですがww
まー簡単に言えばこういうこと
「赤シャツとかけまして、アタシと解く、情熱がトレードマークです」←これが”自己実存”の紹介文になるんだよって話(俺は誰なんだの比喩)。


よくわからいって人いるかもなので更に補足すると
「仕事(泥棒)の後に、ジョーカーのトランプ残すのがオイラ”蜘蛛足正五郎”なんだっての!そこをお前(手下)はタロットカードだか置いてきたって、、お前、、台無しじゃネーか馬鹿野郎!」
(それじゃそこに俺が実存していないのと同じだ。)

●一見メンタル問題などにおける『抑圧』って話も、船出論的な(もしこうなら友達も多かったかもみたいな腐れ外道なアレとかさ)形骸的事実に関わる話かと思うでしょ?
全然違うのです。
強迫心理事項に振り回されてしまい(人間関係がどうだろあーだろくっだらない話に終始したり)、俺の着るシャツは何色かって、肝心要の重要事項を命賭けて考える時間が無くなってるっつーことなんです。

ある意味、
船出論的な形骸的事実に幾ら拘っても(冒頭の物理学的着想の)時間軸はまったく変化しないが、
赤シャツ的な自己実存選択に関わる事項は下手すりゃ世界線すら超え時間軸そのものを飛び越えるかもしれない大きな変化なワケで、自己の実存において大事なのはも後者”シャツの色論”なのです。
(抑圧されていない『自意識』マターがそこに発現されているか否か)



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