いつだったか大EU抗争など失敗するだろうと書いてきたと思いますが、やはり長くは続きませんでしたね。
なんてったって、見方変えればEUは「巨大国家のブロック経済(モンロー主義のアメリカ的な)」に他なりません。通貨が固定されるため外需依存経済のドイツが一人勝ちするのはバカでも予想がつくことですから、後は(日本における地方交付税やメジャーリーグにおける贅沢球団税みたいに)ドイツがその落とし前を「EU加盟報酬金」として所得の低い国に分配することで一応の帳尻は合います。
かといって、それをあからさまにばら撒きみたいにやることはできません。EU連邦政府みたいな上位権力が存在しないからです(そういうばら撒き法案をドイツ議会が通せるとも思えないですし)。
仕方が無いので、ドイツは「投資と言う名の所得分配」という形でポーランド経済をガツンと持ち上げたりしてきました(ぶっちゃけギリシャ対策もドイツが20兆ほど民間投資すれば解決したかも知れません)。しかし、この世に無限の需要はありません。こんな付け焼刃やってると内部の過当競争をうむか、過剰生産・過剰設備になってしまいます。
(※本来は「EU交付金」として実弾を各国に分配して内需を拡大するのがベター。)
この辺、ドイツ特有の偏屈さもあるのかなと、、
あー見えてドイツは大学進学率が低いなど(職人の地位が高いため)、決して政策自由度の高い国ではありません。所謂先進国特有の”都市部無党派知的階層”のような有権者比率が高く無い(←あくまで俗称で都市部知階層が上等とかの意味ではありません『単独者』系の”馬鹿者ども”の母数が弱いという意図です)。
しょうしょうインチキな詐欺師的感覚を必要とする経済学に適合性が高いとも言えず、その方針も「日本の財務省みたいな」傾向があります。「財政均衡主義で、金融政策も嫌い」みたいな、
ドイツ一人勝ちで得た所得を財政出動的に投資するのも”(その合理性を説明するのが)苦手”なんですよ。
(ギリシャの時にも随分なゴリ押しやってましたからね)
第3帝国の時に支配下に置いた各国には随分熱心に直接投資し、ウクライナにちょっかいだしてロシアと代理戦争までやりかけてましたが(なんつーか西ローマ帝国の再興的な)、ラテン系国家には冷たいというか、、まーそんな事はともかく、ドイツ特有の『共同幻想』は、内需拡大的財政出動を嫌厭する傾向があって、所得の分配は友好国への直接投資主体になりがち。勿論”外需依存経済”であり「輸出しなければ経済が回らない」。
ここ数年のドイツの中国への接近にはそういう事情もあったワケで、
無理筋なEU経済の歪みを、なんとか中国の需要頼みでどうにかしようと思っていたのでしょう。
(財政均衡よりよっぽどそっちのが問題だと思うんだがね。対外的にやらかす事には抵抗が薄いらしい。ドイツの有権者は国際問題への関心薄いからね。)
■VWの不正問題?
こんなもん米国が中国の習訪米に合わせてやったの見え見えだよね。
ドイツは難民問題でも無茶苦茶な事になってるし(前述のとおりの有権者構成だから大規模な難民受け入れは大規模な人種対立を生むだろうと思う)、フランスは昨今のドイツの動きに不快感表明してるケースも多いし、英国はそもそもEUに最初から賛成だったのか怪しい国だし。
先日のスコットランド独立騒ぎに続き、スペインのカタルーニャ地方が独立運動始めてる。
ぶっちゃけ、遠心力も効いてバラバラですよ、
頼みの中国はバブル崩壊で急降下中だし(中国のバブル崩壊も見抜けないとかどんだけ経済音痴なんだよ)、中国の反日暴動の時に「日本人を殺せ」とか横断幕かかげて調子こいてこのザマかと。
どうすんのこれ?
ぶっちゃけ米国も要警戒国として見てるって事だろ(例のNRAの盗聴騒ぎにしてもさ)。
ギリシャに対しても偉そうなこともそうそう言えなくなったよね。
環境意識やワークシェアリングであったり関連して労働時間の短縮など見習うべきところも多い国だけど、どうしても根底にキリスト教義的な『共同幻想』感じるのも事実なんだよね。
(あまりドイツの宗教観ってものに印象無いので何がどうとも言い切れないんだが。)
「EU発足以降の欧州って『単独者』伸びてるんだろうか?」正直思います。
内実はロシアの方が大変なんだろうけど、
まだロシアの方がわかりやすい。
混迷するEUの現状は先が見えないよ。
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