洋服の色、食事で最初に噛む顎、
「とっさに」
いつも三段論法と弁証法で逐一考えて行動する人はいません。
ここは超自我も似ています、現象としてはしょっちゅう道徳的判断をしながら道を歩く人はいません。
構造的に自我にパーツや領域のようなブツがあるのではなく、人格を形成するかなりのロジックはいつも『無意識的である』
何故って自分がどんな人物か知る必要があるのは他者であり、本人は「自分のことなので知る必要が無い」
意外と「自分がどんな人間なのか」の答えは、他人から告げられて妙に納得したり、これだけ占いがさかんなのは(「あなたはこんな人です」)、自立的・確信犯的に自己のイメージは成り立っていないからで、ほとんどの人が「自分の性格を説明しなさい」の問いに即答できない。
つまり、自分のイメージは「無意識的で、当人は通常知る必要が無い」。それだけではなく、行動の大半は欲求というストレスへの反応で、自立的に「よーしやるぞ、だって僕は○○なんだもん」が口癖の人は、ほとんどいません。
意志とは「じゃーこっち」とかで発動します。
つまり、平常時の自意識とは「右を選んだ男」だけなのです。
しかし、この「右選択」は深く経験的なロジックによって選ばれており(何故なら彼の友人は「やっぱりね〜」と言うからです)そのロジックは無自覚的なのです、何故なら本人には「右か左か」がわかればいいのであり、「自分が何故右を選んだのか」なんて理由(ワケ)を知る必要は無いからです。
人は「これはこうだから、ははん」と言葉を覚えません。
知らない間に文法を操り、理屈の一つも言ってのけます、この言後習得の記憶が英語の授業のように記憶に残っている人はいなく、話す時に文法がめちゃくちゃで意味不明になることもありません。『文法をいちいち過去形とか、動名詞とか意識する事無しにです』
これが『無意識』の正体です、『知性総体』の中で「意識」として現実のインターフェイスになる部分は一部で良く、、、。
自分の認識である今覚醒してる意識とは、自己の知性の一部に過ぎず、その大半は無意識的で、アイデェンティティーとも呼ばれます。
つまり、悩みとは「意識では判断しかねる難題を、無意識が構成してしまう現象」で、その原因は自己を構成する『知性の組み合わせに矛盾があるため』です。
実際は人の思考は一面では無いので(判例となる記憶の断片がいつも一貫性があるなんて事無いので)、組み合わせの矛盾は誰にでもありますが、悩みとは、そういった自然に出来た偶然による「結果矛盾」ではなく、どうしても同じように繰り返される「予定された矛盾」です。
なので、予定外なのですが悩みがある時には、
無意識を自意識に取り込み(「なんでかな?」と、理由を考えることです。答えの数だけ無意識は自意識に取り込まれます。)「潜在的に抱える矛盾を、解釈しなおしてしまえばいい」ということです。
「何故タンクトップが好きなのか」「何故立ち食い蕎麦屋であんなに一味を入れるのか」「何故カレーパンが好きなのか」「何故シルクが嫌いなのか」「何故靴のかかとを踏むのか」「何故ハンカチは内ポケットなのか」「何故赤い服が好きなのか」「何故ブックカヴァーを外すのか」『何故悩むのか』
「いったい無意識に、どんなこんがらかったとこがあるのか」
全部に理由があって、それをスラスラ言えたら大変です、無意識的じゃなかった、となってしまいます。「不思議な感じなのだが、自分はついこう考えているのかも知れない」と違和感があるぐらいでちょうどいいのでしょう。
ここで疑問として残るのは、自意識が自己のアイデェンティティーを操作可能か?そもそもそんなやり方では、自分が別人になるのでは?でしょう
■全くそうではないのです。
「そうだなぁ、こうじゃねーのかな」と答えているのは、あなた自身だからです。好き好んで矛盾を抱える人は無く、『気がついていたら修正したさ』な部分が解決しただけで、無意識を取り込み、矛盾を「あっ!あれ〜、こりゃ変だ」と再解釈したところで、あなたの評判は「あいかわらずだな〜、あんたらしいよ」に違いないのです。
なんででしょう?
次回は「悩みに繋がる難題を意識させる無意識って?」の話です。
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