建築家が、一部構造に無理がある建造物の傾きの理由を分析するのに似て、精神分析は補強や補修を当てこんだ物ではない。
背景にしているのは「自我は何で、どうなっているのか?」であって、その派生として心理学がある。悩みに対しての答えは処方箋のような傾向ではない、「こうだから」というレポートに近い。
何故って、個々人は自分自身の自我の建築家であって、実際何処をどうしようかって話は個々人の選択で「こうすべき」なんて常識論が介在すると大変な事になる。そこからの「こうしたいのだがどうするか」については又個別の話になる。
精神分析なんて言葉があるからいけないのかも知れないが、精神分析ってのは「動機は何?」「そしてそれはどうして」を考える『主観でも客観でもない、ある見方』で、
“そんなアイデア”は、悩みに対してというより自分に対してのアイデアなので、精神分析的なスタンスにどう視点を移すのかがテーマなのかも知れない。
自我は世界を測る尺度なのだから、そこに属性過多の主観が入り込むと、世界は均一のキャラクターイメージになってしまう。
これも矛盾する話になるんだけれど、主観なのに「その主となる自分が属性に拠ると主観が成立していない」と言えばいいのか、、
そもそも「精神分析的」なるものが何を見ているのか考えてみようと思う。
【精神分析時事放談の最新記事】
- 左翼人権派などからよく耳にする「それも個..
- 『高学歴化』と『晩婚化』は同じベクトルで..
- 「危機を煽ると『共同幻想』が浮上する原則..
- 流石に日本でも有意なインフレを観測するよ..
- 思考実験、「希望すれば誰でも刑務所に入れ..
- 経済学における総需要政策ってものの在り方..
- 対人関係と社会性は別のことだから(2)ネ..
- 対人関係と社会性は別のことだから(1)サ..
- 先日紹介した近未来予測みたいな対談を受け..
- 何の因果でそうなったかワカラナイのだが(..
- この動画の何が神回かって「編集が神」(中..
- 「フロイトがフロイト心理学の影響を受けた..
- 保守派論の続き「『フランス革命』などにお..
- 現代の若い人「最低でも歩留まり以上」階層..
- 先日の『単独者』論で人類の文明が止まると..
- 現代でも時々「人と関わらないとなんとやら..
- よくある”高齢引き籠りネタ”の勘違い
- 時に哲学系や論壇系の人が「経済学をお嫌い..
- 「適当でいい加減な形而上学」→魂なんたら..
- 『共同幻想』の崩壊は社会依存系の自我(社..