自我はロジカルだから、言語学的なレトリック構造とか抜きに語れんとこあるんで、それは日本の分析に特化している岸田心理学における幻想論に繋がり、ある意味彼の論点は『家幻想』的な話なんだよね。
そしてご存じのとおりで「庭」ってのは家幻想におけるひとつの「お花畑」だったりするのだから、まーその内容であるとか(他人の芝はなんとやらとか他人の女房がどうたらも同じです)、推して知るべしではあるんだけど、
この辺の話の意図とか狙いってのは「強迫心理系の検閲機能の隙間狙い」って事なんだよね。
■「強迫心理」ってのは専ら自分の関心事項(私が〜される・私が〜された的な被(こうむる)系認知)にはガチで監視の目を張っているので、強迫心理がネタバレするような事項は全部検閲で黒塗りなり置き換えなりすり替えなりで「自分でも話が見えないようにする(なっちゃう)」のだけれど、
無意識下にある「強迫心理」はひとつの機能的モジュールのようなもので、自立器官では無いんだわ。『自意識』に対抗して抑圧したりそういう現象も、時系列的に被(こうむる)=パッシブというか事態に対して反射的に発動しているんだわね、
(だから認知速度が速いとこが特徴として確認される→「直情径行」傾向だとか。そりゃ現象が反射だからね。)
ある意味「強迫心理」ってのは『自意識共犯(或いは共謀)』的な流れ抜きに存在できない。
それじゃ〜「強迫心理」はなんら『自意識』に対して初動的強制力を発現できないのじゃないか?
と思う方もいらっしゃるかも知れないが、
そこで重要になるのがレトリックなんだわ。
■『自意識』を構成している言語そのものが、暗喩的に(言語の札に裏書があると考えてくれ)”そういう事を意味する話を別の言葉で構成していて”表面上のその言葉の意味はそのまま自意識にとっては平易な意味だと思い込んでしまうため、その構造に『自意識』が気が付かないって形の仕込みになっているという感じ。
「うまいこと言ったな?」だとか、随分回りくどい比喩を使った「五七五」だとかありますわね、
表面上の言葉の意図する内容が暗喩的に何かを表現しているため、読み手に「おー何だか」みたいな殊更その言葉以上の興奮なり感嘆なりを誘うなんとやらみたいな。
(勘だけと「ワビサビ」は違うものだと思う)
しかし上記のメタファー的な認知は「その方がその時には都合がいいから婉曲的にそう思っている」のだわ。だけれども、それさ「無意識」だから。
昔の話になると、無意識に裏書を書いちゃっている背景とかあんまし覚えてないんだよね。
(ホント、こういう場面における記憶力って部分『自意識』頼りないとこあるんで、)
■プロパガンダほどわかりやすいものでは無いのだけれど、
一般の方は気にも留めないような”微妙に”変な文法だとか、何か事さら意味ありげに使用されている単語やら、そういうところにレトリック構造(メタファー認知的な暗喩)は存在していて(だから無意識って事なんだと)。
↑
何言ってんだかわかんない人も多数だと思うから、
スゲーべたな表現使うと「生殖器の名称表す単語」とかをさ、こうあらわに口に出すと、暗喩的に様々な裏書がどどーっとみなさんあるじゃん(実に都合のいいことから大変都合の悪い概念まで様々な要素に様々な方向性に”裏書的比喩”のスタイルでズラーっといろんなものが行列を成す)。
そういう事です。
(ぶっちゃけオカルトちっくなネタ振りすると魔術だとか陰陽師的な呪いとかって話の原型はこの事の周辺を観察発見したとかってことなんだろうと思うけど。)
無意識ってなんだか寝ている時に活動しているだとか、白日夢的だとか夢遊病的みたいに思っている方もいらっしゃるかもだが、
そういう事とは違うんだわ。
それこそ言葉のまんま「無意識に」の無意識さ、
「殊更意識される事では無く、なんとなく自動的にやっちゃうこと」でもいい。
特定イメージなり認知を派生させる言語的ナントカって仕掛け(認知の言語翻訳機みたいな)が常時無意識に起動していて、それがさ無意識でいられるのは(自意識にバレない形になっているのは)、その機能の動作がメタファー的なロジカルであるからで、
「家、家って言えばさ」←もうこの瞬間(そこに裏書ある人には)強烈なフラグが立っちゃうわけさ、(意味わからない人多数だと思いますが、これ以上はめんどくさいので説明しませんww)
<話を箱庭に戻すけど>
ところが、「このお庭を自由になんとかしてください」とかのネタになると、この辺の検閲機能があんまし効かないだろうって想定だよね。自分の利害に関係の無い話的な提案だからです。
すると、あら不思議「メタファー的な世界に隠されている裏書がバレちゃう」みたいなお話なんだわね。設定としてはのお話だけれど、
(誰しもに効果的つーわけでもは無いってことでしょう。「お庭」でもう反応しちゃう個人もいるだろうから。)
今度はフロイドの話に戻り、
■確かに建築なんかの世界だとかプライバシースペース論にあるように(引き籠りの論理でもいいけれど)、”特定の空間認知”において「プライバシーの成立条件が満たされる」事は事実で、
(『共同幻想』においても「トイレと風呂の中論」があるように、そして「カラオケボックス」とそれが箱と呼ばれるように、)
「自分の部屋」には特定の空間認知が発生します。
『子供部屋』という呼称に(『家幻想』的に)殊更の意味があるようにね。
時に汚部屋だとか、高齢者の認知なんとかに時々起きるゴミ屋敷なんてのもありますよね。
全部が全部じゃないと思いますが、これは「そのプライベートな空間が侵食される何か」を取りあえず乱雑なカオス状態でもいいからとかなんとか現在進行形に留めたいというか(←整頓される恐怖で逆算する方がわかりやすいか)、まーそういう事なんでしょう。
或いはその関連部分の派生。
(中年男がズボラなだけで単に汚ったネー部屋とかは違うから。)
それは一種の『性の嫌悪(や荒れる性行動)』と同類項(同種)だよね。
解決の方法というかネタバレ的な”本丸”を本人見つけていない場合、「手段に依存する形」が成立しちゃうとかなるので、派生部分だとしてもなかなか手が切れない。
ひとつのモチーフとして「結界」とかも念頭に置く必要あるかもしれない。
それは自ら行えば防備だけど、監禁される縛りとなる場合もある。
そういう意味で『家幻想』には怖い点があって、
一世代上だとかの(この時点で権威性認知が刺激される)箱の上位の箱、
(それこそHTMLの箱構造じゃないけどさ<<<<>>>>)
これは監禁構造になるワケね、「『共同幻想』の枠の中」って暗示(暗韻)でもある。
追い詰められて壁いっぱいにお札を張りましたみたいなさ(整理整頓された秩序が怖いのでせめて乱雑にしておきたいとかもあり得る)、
「外出」は確かに「ブレークスルー」でもあるんだが、
それはそこを意識できた場合の話。
(意識して動機形成されてないとブレイクスルー感もたいして効果無い←なので「どうでもいいもので構わないので自立的に目的意識を初動させる」のが重要なんだけどさ、「それは確信犯的に選択されたのか?」って確認。)
■ところがねぇ、あれですよ。私の場合副業がなんちゃらなんで、
自由に自分の部屋を探せる局面とかを随分多数目にしてきているんですが、
「自ら望んでこうありたい」とかの世界の中に無数のレトリックがって(現実が確かに)あるんですよ。それこそ無意識なので各論詰めるといちいちが「それほど大事って事じゃないですが」とかになるようでいて、選択局面では「全部マストになってんじゃん・・・」というなんちゃらが。
(それは説明するまでも無く「強迫性」という現象)
全然自由って事では無いんですよ。
「やっぱバレバレですね」みたいな箱庭なんとかみたいな局面は誰しもにあります。
しかし、
これですね、”無意識”水準だと→勿論上記のように各論詰めると全否定されます。
「そこが確信犯的に本人自意識にもバレバレなら全く問題は無いんですが」
それでも一歩引いた第三者として、(ここ個人心理学離れて)社会心理的に論説すると「そりゃいろいろ大変だ」と考える部分ありますよそりゃ。ジャーナリズム的視点として、
ですから「メタファー的無意識認知」と「フェチシズム」には自意識の確信犯性という点で大きな開きがあるんですよ。
観る予定は今のところありませんが、
海外の主演女優賞を受賞した山田洋次監督『小さいおうち』、
もうね、タイトルだけでそりゃルール違反だろ「オーモー」とか思っちゃうのでした。
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