2013年12月24日

「強迫心理」という言葉の相対性(補足)

ここのところシリーズ化して書いていた『自意識』と『無意識』における「強迫心理の強迫って言葉の要件というか相対性の説明」ちょいと『共同幻想』からめて説明しておこうと思います。

公開掲示板なんかでも割と頻繁に『共同幻想』も合理性が担保されているだけで概念だとかその機能性は「強迫心理」と変わらないって記載あると思います。
その逆さまバージョンもありまして、
「強迫心理」の元ネタは幼児期などに獲得された『共同幻想』の”現実アップデート前のイメージ”であって(社会適応のルートで共有化による間接的な現実リンクが担保されないので『共同幻想』では無い)、その強迫性なる強制力は「常識論や前例主義や道徳的解釈などによる」んであって(現象論から見れば「超自我」がらみの説明になる)、何か”強圧的人物”が化け物のように『自意識』を抑圧しているのではありません。
■なんだけども
メンタル問題における感情的暴走などをどう説明するのかって時に、なかなかその強制力の源泉を「常識論や前例主義や道徳的解釈などによる」と考えられない人もいるでしょう。
ここは『共同幻想』で理解した方が簡単なんです。
政治における状況として極度の不況や政策の失敗などで国民生活が困窮するなどした場合(或いは外国からの極端な武力によるストレス←ここは『唯幻論』の発端ですね)、個人心理学で言えば『自意識』が後退して『抑圧』のトリガーを引くような現象が起きます。「政治的反動」って奴です、
仕組みは簡単で経済的破綻などで前提となる現実認知そのものまで破綻するからです。
時に『軍国主義』であったり「ファシズム」であったり、
これが個人心理学におけるメンタル問題で同様に起きれば所謂感情的暴走であるとかの現象で表面化します。
(※なのでキッカケは内的なものでも外的な要因や外傷性でもそれ以降起きる現象の経緯は”同じ)

無理がかかっているだとか、外因性のなんとやらが鋭意継続中だと国家における政治体制が極端に振れ続けるのと同様に、個人心理学におけるメンタル問題においても構造的にその解決は容易では無い事になります。
(※まず安全を確保するだとか休むを最優先にするなど、本質的な原因で無くてもトリガー要因になっている状況との関係はともあれ避けたい。←現実認知の破綻感が拡大するばかりになる。)
■「自我メーター」なんてものがあるなんらわかりやすいんでしょうが、そんな便利な計器が脳にくっついているとか無いのでここは間接証明的に認識する以外方法はありません。

だいたいの現象には「自意識と無意識との間で前述のような反動関連における対称性のようなもの」が成立しやすい環境があり、簡単に言ってしまえば「自我には表裏的に180度逆さまの意見が両論している状況は自然です」、そんな時に殊更どちらかに過度の傾斜がかかるって時の優勢側を「強迫側」と認識しているのであって(「無意識側の官僚主義的な動機形成提案はパッシブ型なのでおおよそ常に一定水準となるので」)、動的にというか突出したり凹んだりするのは専ら『自意識』の側なので、自我が退行していたり『自意識』が抑圧状態の時の無意識は「相対的に強迫心理的である」と言えるんです。
■『自意識』が突出した場合も強迫と呼ぶかと聞かれれば、主体性の憑代が『自意識』なんですから、その意思決定を強引だとか無鉄砲と呼ぶことはあるかもしれませんがそれを強迫的とは呼びません。
(強迫的というのは専ら『無意識』などパッシブ:反射的認知として起きる状況を指す)
この辺もなかなか判断難しいところもあるので、補足すると「頑固」って言葉だとか「意地になって」などの言葉で表現されている現象の中には「ひょっとすると強迫認知を追認する『自意識』共犯的な状況が含まれる場合がある」ので、一概に『自意識マター』であると考えてしまうのは早計です。
こういう部分の切り分けが難しいんですよね。
人の自我において「それは本気か」って確認は誰の場合でも事前に確認するのは難しいもので、試行錯誤の中事後的に確認されるケースの方が多いと考えていいでしょう。

つまり本人体感上『自意識が意欲的に主張している』状況でも、その発端が「強迫心理」的背景に起因しているケースは珍しく無いって事です。

随分と人間の場合こういった動機形成関連の難しさが目立っているように感じられるかも知れませんが、そりゃ仕方の無い事で、
哺乳類の中でも異例なぐらい人類ヒト科はモチベーションの源泉(リビドー)が生物学的・進化論的に異例に大きいので(日常茶飯事的繁殖期の異常進化)、交通整理役の『自意識』が忙しくても”それがデフォルト”なんです。
「『自意識』コケればメンタルみなコケる」みたいな傾向は人類普遍の特性なんで、
そんな状況を相対的に’説明する上で「強迫心理」なんて言葉もあるって事です。

■メンタルの構造的な問題発生要因部分の解釈は例外
なんかここまで読み進むと「何から何まで『自意識』問題か」と誤解される場合もあると思うので、例外事項を補足しておきますが、
躾の過程じゃありませんが、幼児から子供時代まで『自意識』は差別的状況に置かれます。
その行動なり自立性を半ば強制的に(法的にも)制限されます。
ですから、その間にアレコレ複雑な問題があると『自意識』はこれに対抗する力を半ば強制的に制限されているので、(肥大化誇大化した無意識イメージを前に)反抗期の『自意識』機能限定解除でも手にをえないケースが出てくるって事です。
心理学はこのケースを(『自意識』はもっぱら直面の現実対応に追われるワケだから)本人『自意識』に代理する第三者が「過去の現実認知を再確認する過程」を挟むことで「無意識領域の肥大化・誇大化」部分を代理に現実アップデート解説入れる事で中和して(肥大化・誇大化している無意識下のイメージを本人自意識が対抗可能な現実レベルにダウンさせる)本人『自意識』に返すみたいなプロセスを考えているワケです。
(※自動的に「反抗期未了部分が再起動するので」→追体験的な仮想反抗期状態が再現されリハビリ過程に移行する。誰にとっても思春期の反抗期の結果どういう人格を標榜するのかわからないのと同様に心理学は特定の人格形成などを誘導する事も無いし、心理学単体にそんな機能もありません。)


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posted by kagewari at 07:26 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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