2012年04月11日

いくつかの政界予測

ポイントは野田政権がどこまで本気で増税法案に突撃するかってことでしょう。
『その動機』です、
藤井氏や国民新党クーデターに関してはまー読めるというか関連情報もありますが、野田首相をここまで増税に駆り立てている理由が謎解きの答えでしょう。
そこがイマイチよくわからないのが現状なのですから。

やれ税務省の洗脳だとか、
(権力闘争の中で財務官僚を味方につけたいって部分は確定事項として)
米国筋(正式に国務省ではなくって”筋”ね)から命令されているだとか、
国際公約的になんかどうしてもと引っ込みがつかないだとか、
 ↑
どれも動機として弱いんですよ。
(彼が本心から増税マストでは無いことも確定事項)

案外最後の括弧書きが答えで、増税が本心ではないから現状を招いているというのが本当のところでしょう。
権力闘争の手法として使いだして引っ込みがつかなくなった。
(最初に党内での権力闘争の道具として自民大連立を利用して小沢パージをしようと思ったのは菅政権ですが、菅政権で野田氏は『財務大臣』だった)
ある意味当時の菅首相の企みに手先として重要な役割を担っていたのであって(現状も菅氏の影響力があるなんてことは全くありませんが)、何か痛いところを握られているというか。小沢パージの謀略なりで聞いてはいけない情報を彼は知ってしまっているのかもしれません。
(今はそれを暴露されては困る立場なわけで)

ノーサイド発言にあるように、彼に直接小沢パージの意志は無いが菅政権時代財務省において菅政権の小沢パージには重要な役割で加担していてその時の約束なりから逃げられなくなったためポーズだけでも『大連立志向の形』を見せないと困ったことになる立場なのかもしれません。
そこに業を煮やした反小沢一派が(野田が信用できないと)岡田副首相をねじ込んだって事なのじゃないか。
(俺は野田氏の本心は「カッコいい首相を1日でも長く続けたい、外国の要人とも一人でも多く知り合いになりたい」←これを超えるものでは無いと確信してます。)

なんていうかですね、周囲はバタバタしているのに野田首相は思うほど大連立に前のめりに見えないんですよ。
だから「不退転」だとか「政治生命」だとか「身体の命をかけて」みたいな嘘っぽい言葉がやけに続くんだと思うのです。
(意味するものは誰かに対して「嘘じゃないから」と言いたいからではないか)
原発再稼働もそうです、
知らない間に「枝野が暴走しているんです(枝野の仕事です)」みたいな形に持っていこうとしているように見える。
(勿論それは枝野氏は感づいているから国会答弁で「現段階(ってか個人的には)再稼働は反対です」と口がすべったんだとみてます。)

多分彼はなんだかんだで増税法案が失敗してもいいのですよ。
野田首相の頭の中には9月の代表選の事しか無いのでしょう、
小沢氏が立候補するしないはともかく、小沢派に有力な候補擁立が可能か(小沢氏含む)、できれば何人かでも切り崩したいってだけなんじゃないかと。
現在のポーズは自分の権力基盤に見せるためだけのポーズであり、
(何人かでも小沢グループがマジに離党してくれれることが一番嬉しいのじゃ?)
「増税法案が成立しなければ中間派は本気で怒らないだろう」のような、
(しかし表面上は増税一本やりのポーズは崩せない)
となるので勿論「解散する気などさらさら無い」。
(解散する気がさらさらないので小沢グループからの離党は嬉しい←小沢氏が離党を引き留めようとしているのも本心でしょう。)
彼の期待は小沢氏の知恵で知らない間に「これはこの国会では無理だわ」みたいな巧みな戦術で増税法案が流れてくれることなんじゃないでしょうか。
だから野田氏は外形的事実に拘っても(強引な民主党内会議の”一任騒ぎ”など)その強引さは必ずしも法案そのものの成立可能性を何ら担保していないのですよ。
(かえって難しくしているとさえみえる)
 ↑
言い換えるなら「ちゃんとやることやってます」←正に不退転の決意の首相らしい動向見せてますって外形的規制事実だけを”優先”させている。

結果としてどこかのんびり構えている首相をしり目に岡田副首相だけが顔真っ赤にして猛進中だと。
(自民党との協議内容がリークされた背景には首相の意向もあるのじゃないか←事実首相と谷垣氏の会談をリークしたのは官邸筋だった)


■結果小沢氏は「そう望んではいないのに」(更に離党が続けば余計に)政界再編に手を付けざるを得ない。
野田首相の”読み”としては流石の小沢氏も今度ばかりは政界再編するほどの力は無いだろうと考えている。
結論→任期満了まで俺が首相だとなる。

小沢氏側からみれば、民主党政権の任期満了まで野田政権が続き「菅・野田・仙石氏的な反小沢=反マニュフェスト政権が続いて最後に全員落選」となる事が自明となるのであれば(首相をやりたい人の事実上私利私欲で政権遊びが続くことになり)、
「まったく政権交代の意味が無かった」事になる。
そればかりか(忘れちゃいけないのがココ)『自分が政治生命かけた政権交代可能な選挙制度』これの意味がおしゃかになり、、、
これは到底受け入れられない現実になる。

小沢氏が動くとすれば常道は『選挙があるかも知れない時』となりますが、
野田首相にはそのつもりが全く無いとするなら?
「民主党代表選9月の前」
(ここで勝ち目がなければ『政権交代』そのものが意味を失う、)




■そこで俺の独断と偏見による『政界動向』
「夏前に大きな動きがある」ですね、
野田首相の思惑と別に「増税法案がマジに成立してしまったら?」
この時には小沢氏有利になる。
(中間派も取り込んだ形で民主党が大きく分裂する可能性があるから=そして民主分裂により総選挙)

困るのは自民ですよ、
野田政権は解散の事前確約はしてくれない。
しかし野田政権に協力して増税法案が成立すれば自動的に(民主分裂)解散になる。
この場合野田政権に手を貸した形での解散になるため自民の負けも濃厚です。
(こんな時に仮に”保守系”である大阪維新の会が自民の小選挙区で議席を取るような事になれば、損なくじを引くのは自民の方です←小沢氏が橋下氏の論評慎重なのは維新の会が「自民キラー」だからでしょう。)

自民として賢い選択は「カッコ悪く昔の社会党のように反対一点張りで増税法案を否決することです」←ところばバツが悪いというかセンスが無いというか自民は次の選挙公約素案に又「増税」を一番手にかかげてしまってます(笑
(これはしょうがないでしょう財務省派そのものの谷垣氏を党首に選んだのだから自業自得です、)

増税法案が流れる事は実は野田首相の望むところであり、
思うに小沢氏も「これ本気じゃ無いないな」に感づいている。
(狙いは一生懸命やりましたが”今回に限り”ダメでした→ですから次回又頑張ります的続投宣言。)
野田氏としては自分が満足するまで首相をやれて、その後民主党がベタ負けしようがどうなろうがもう関係無いのであって来年ぐらいの内閣改造で(小沢氏の判決が無罪なら)副首相の打診とかってウルトラCになるのかもしれない。
(そこまで引っ張ればもう反小沢派の力を借りる必要も無くなります、)
 ↑
更にここにはもう一枚見逃せない動向がありまして、
今回の増税法案への講義で森ゆうこ議員が文部副大臣を辞職しました。
早速森議員は「最高裁・検察への調査」の本業に戻ってます、
ひょっとすると森議員が民主党内の反小沢派がこの謀略に一枚噛んでいる秘密を発見するかもしれません。
(仮に動かぬ証拠とかになれば、公表せずに関係人物に引退を迫る可能性もあります、)
野田氏は何も(それほどガチの)小沢氏憎しじゃないのであって(先日の代表選の時にも前原氏に勝つために議員借りたって噂もあるぐらいで)、反小沢グループが下手踏んで落っこちるとか全然OKなのですよ、これ。
(つまり官邸が強引に森議員の調査を妨害する動機は無い、)

だから
■困った自民は「小沢派を切れば法案に賛成してもよい」なるトンチンカンな対応になっているのですが、
勿論その真意は「政権にこのまま入りたい」=解散しなくてもよいってメッセージです。民主が小沢パージしたところで自民と民主の連立政権になるので「自動的に自民は与党になる」のですから。
 ↑
これがわかっている自民現職や前回落選議員は(裏取引的な要素があるのであれば)猛反発する事になります。
(その自民内の反発を期待しての官邸による党首会談リークじゃないか)

まさかね「小沢派を切りなさい・増税賛成しますから即解散しなさい」ってこれじゃ何かの要求にもならないでしょう(笑
そんな条件受けたらただのバカですから。
(しかもそんな事やっても自民には何の得もありません。増税法案のための便利な道具として使い捨てされるようなもんです。←そういう解散があるとするなら大阪維新の会が保守政党として自民の票をかっさらってしまいます。)

※この状況を醒めた目で見ている公明の動向も気になりますけど、公明党は長く自民党と選挙協力してきた結果、地方においてもう自民と関係切れないぐらいになっちゃっているので、(ほとんど自民党公明支部みたいに)自民党の動向から大きく離れることはできないと読んでます。



■結局「自民党がどう動くのか」ここが全ての鍵
法案の成立に協力すれば民主分裂による(不信任案騒ぎから)総選挙となり維新の会に負ける。
(仮に対立しなくても維新の会と選挙協力なんてことになれば小選挙区をいくつか譲らないといけない←まとまるワケがないでしょうこれ。)
民主は分裂し小沢氏は新しい政党をつくる→コアなファンはいるので公明党ぐらいの議席は取るかもしれない、ま自由党に戻るって事。
政策的ってか選挙の票争い的に維新の会は”保守”ですからバッテイングするのは自民なので(自民が解党するほど負ければ別ですが)、選挙後に小沢新党と維新の会が政策的に地方分権の部分で協力する可能性が残ってしまう。
つまり自民が復権するには旧民主党との連立が前提になるが、総選挙でめちゃくちゃ対立して選挙やった後で出来レースのように連立は難しいでしょうし(そんな事なら解散などしなければいい)、旧民主党がボロ負けしてしまえば旧民主と連立しても過半数いかないかもしれないワケですよ。
で、その選挙で大阪維新と連立すっか?って無理なんだわ、維新の会は(その総選挙の原因となった)増税反対で選挙打っ出てくるんだから。

じゃーカッコ悪く何か屁理屈くっつけて増税法案に自民党が反対した場合、
「なんで反対したのか訳わからない」事になるだけでなく(次の選挙公約の一番手が増税なのに)、今度は反小沢派を切った野田二次政権で小沢氏が副首相など完全復帰するかもしれない。
そうなれば小沢氏は自民切り崩し万全に動くだけでなく、民主マニュフェスト実現のため官僚機構の大改革をやってしまう可能性だってあり得る。
※最悪のケースとして法案否決の流れでなんとなく「野田政権総辞職だけ」なれば、小沢政権なんて事も否定できない。
 ↑
(維新の会は「やるぞやるぞ」というブラフだけで十分役割を発揮するんです。←橋下氏も「政府がダメなら国政に」と言っているのであって、ブラフだけで効果上がるなら一番安上がりな事わかってます。←その後自民が解党的惨敗した後”党首”として迎えられるかも知れない。大阪市長として「やるぞやるぞ」のポーズだけで彼は後に自民党を乗っ取れるかもしれないんですよ。)

▲みんなが丸く収まるのは「増税法案は流れる」「野田政権は続く」「野出首相は反小沢シフトを続ける」「任期満了まで総選挙も無い」ですが、
時間的に余裕が発生するため大阪維新の会の選挙準備が万全になってしまいます。
(自民は維新の会の準備が整う前に選挙をやりたい)
しかしですよ?野田首相的には増税法案に失敗した場合「何をすれば良かったのか」という恰好で小沢氏を使った行政改革に踏み込む大義名分ができてしまう。それだけでなく、増税法案の失敗はなーんとなく民主党にとって党内融和の(小沢氏寄りである)輿石幹事長の方針ですから=どう転んでも小沢氏復権に繋がる可能性はジワジワ大きくなります。
(増税法案が否決されれば小沢グループが活気づくだけでなく相手候補によっては本当に代表選で負ける可能性もある。野田首相が9月の代表選で小沢氏サイドとの全面対決を避ける場合小沢氏を副首相なりで取り込もうとする可能性はやはりあるでしょう。彼はノーサイドと言う人ですから、)
 ↑
自民としては「運命の先送り」になるとしても、
そんな「ジリ貧作戦」に出るだろうか?


ギャンブルに出るとするなら「増税法案に賛成する」しかない。
果たしてその度胸があるかってところが今後の命運を握るのじゃないですかね。
小沢氏的には、
「増税法案が可決するなら、その時民主党を割る。」


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posted by kagewari at 03:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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