2011年12月15日

後期先進国経済の在り方

事実上この話は『フリーエコノミーの謎』みたいな話から延々と連載みたいな形になってます。『労働フリー論』もしかり、
所謂大学でやってるようなマジな経済学の話になっちゃうと致命的なぐらい数字に苦手な私は自分の話でワケがわからなくなる訳ですが、
まーね論文書こうって意図は無いので、マクロの話を随分下世話なミクロっぽい話でしてみようと思う。(市場経済系の連中も似たところあるんで、まいいでしょう、)

仮にせいぜい10人だかの集落しか世界に存在していないとする、
1.『原始時代の経済』
ほぼ全員が農業或いは漁業などの一次産業従事者となる。
この場合生産性向上の可能性は「共同体形成の分業や収穫時の協力など」「道具の技術改善」「収穫性の高いエリアの開発・開拓」とかになる。
生産品は物々交換で集落10人全員が食えれば勝ち。

文化人類学的に言えば上記経済体制下では高い出生率もあって(医療的に生存率も低いが)確実に人口増がある。「収穫性の高いエリアの開発・開拓」に関しては生存権並に高い志向性が付加される可能性は高い。
(生活の豊かさは土地の豊かさや漁場の豊かさに依存する)

2.『古代文明社会の経済』
人数はともかく生産品の公益が織り込まれる。
生産性の向上というより『特産品のレベル』が高ければ交易利益率が高くなるので、極端な話集落数人程度しか食えない生産レベルでも交易により原始経済より高い生産品を獲得できる。原始経済より遥かにカロリーなどは上昇。
技術的には交易を円滑に行えるように”流通経済”が必要。
(同時に安全保障・外交関係が重要)
特産品に”特化”出来る分有利な面もあるが脆弱性も高い。
10人の職種には行政官や商人や軍人など直接生産の関係無い職種が登場。

3.『覇権主義の経済』
軍事力で略奪・占領併合を行う事で(行政単位=課税母数が増える)仮想行政改革的に国力・権威(税収)は増加、広範囲の情報流通(地域に特化した特許的技術の取得)が発生するため基礎的技術向上により各一次産業の生産性は更に向上しカロリーも上昇。
10人の職種の中行政官や商人や軍人など直接生産の関係無い職種がむしろ重要。
(貴族階級も想定される)

4.『近代経済』
機械化というより動力(=労働力の拡大と代替)の開発により爆発的に生産性が向上、
同時に労働者は近代文明に適応するための研修(基礎教育)が求められる。
これは言うならば労働力年齢の高齢化(原始時代から封建時代までは9歳10歳から働いていてもおかしくない)、高カロリー化により寿命も延び労働力年齢は高齢化するが高寿命化もする。
10人の職種の中一次産業従事者は少数派に、
貴族階級に代わる(経営者)生産者の台頭(ジェントリー)、
近代化により戦争は「全面戦争の場合大量殺人の様相に(ここも生産性が大規模に変化)なってしまう」。(流石に国連などのイメージが台頭)

5.『先進国経済と戦争』
言うならば『世界大戦以降の経済』と言ってもいいでしょう、
(経済学的には戦争で世界恐慌のデフォルトみたいな意味合いも大きいのだろうけれど。)
民主主義の台頭は事実上「消費者経済」を意味していて、「市場経済」と同じ意味。
東西冷戦と共産主義国家もあるにはあるんですが、当時の社会主義は言うならば「日本の大企業の幹部が全員官庁の天下りだったら」みたいな内容のものなので、そのまま日本の経済とどれだけ違うのみたいな違いでしかない。
(日本との違いは「社会心理では無く警察権力による強権統治」であるところか、)
同時に一世を風靡した”ケインズ経済学”によって、なんだか無限に経済は成長するかのような話にもなったのだが”機械と動力の生産性”の歩留りによって高度成長のバックグラウンドは乗数効果ってより経済成長の根本は”人口増じゃね”みたいな気もする時代。
ケインズの流行もあって「公共投資で完全雇用」みたいな政策目標が定番化していた。
(官僚権威の台頭)
10人の職種は製造と流通業を中心にした工業化大量生産国家(同時に官僚は権威のエリート階層化)、カロリーというか白物家電(或いは銃)で一杯に、。

6.『後期先進国経済と”戦後”の後』
ここで初めて「10人の枠」だとちょっと話を進められなくなる。
外国を未開の第三国みたいな仮想では捉えられず、5番の『先進国経済』との典型的な対比は”戦後”じゃなくて”戦争の無い経済”に特徴がある。
(戦後を作りたがる米国のスタンスは完全に時代遅れ、)
第三世界は「BRICS」に代わり(むしろ世界経済の牽引役として成長セクター化)、同時並行でグロバリズム的過当競争(ダンピング違反っぽい)が恒常化し先進国は世界的にデフレ基調、「デフレ=国家財政破綻」なので(借金が経済成長による物価上昇でチャラにならないから)、
ある意味TPPの論議にも現れているように”グローバリズム”とは政府の政策的な統治権の放棄にも繋がってしまい(特に金融面で惨憺たる状況に)、果たしてこれが成長経済学なのかはなはだ疑問の世界となる。
ベーシックに言えば「世界はモノに溢れている」。
本来は10人全員が『先進国の市民』になってないと”不自然”。


■こんな風に流れを見ていけばですよ「最終局面本田の人型ロボット”アシモ”の登場」によって労働の概念は根本的に変化する可能性があって、
戦中戦後盛んだった共産主義の「資本家の不労所得」とかって概念をですね、
社会資本として先進国の国民は「ほぼ全員資本家級」でもあるのです。
だったら「後期先進国国家においては資本家の不労所得化」が成功していないと話はおかしくなるでしょうに。
ひょっとしたら貨幣経済なるものが何やらマルクス的な「過剰在庫」のような事になっておって(経済学的に自動的に最適な投資が行われるなんて原理は無い→バカの一つ覚えみたいに不動産バブル繰り返しているんであって)、これが経済の足を引っ張っている。

話のスケールは全然違うのですが、
(この話が的を得ているって意味では無く)
似たような方向というか「フリーエコノミー現象」が誰の目にも健在化しているって実例として紹介しますと、
こういう話もあります。
年収150万でも豊かな生活〜ソーシャルキャピタリストの出現?!〜
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/28680



現在の経済学や経済政策は『何かが根本的に間違っている』、
それは確かですよ。


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posted by kagewari at 21:12 | Comment(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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