一見ここでそれを受動的というのは誤りです、実際言葉の意味としての「受動的」というのは、何か外からのアクションを実際に受けてから行動する様子だからです。
『被る』と「受動的」の関連はむしろ「文法」です。
動機形成の時の理由「なぜかっていうと」の部分の主語が、「誰かに何か言われたから」とかの受動か、「私はこう思うから」の能動か、この差です。
発想が「受動的」なのか「能動的」なのか、なんです。(なんとかシンキングは、この辺の解釈がおかしいと思う)「何か言われたから」「何かされたから」「何か言われるに決まってるから」こういう受動を出発点に動機形成(実は『能動』)をすると、いいことあまりないんです。なんでかっていうと、そもそも動機形成は、内的な欲求を行動に変えるときの根拠選びなので、『能動』であって、これの発想を受動にすると、もう自我の中の文法は、言葉としての形が壊れてしまって、時折支離滅裂にさえなります。
こんな状態の時に「たいして何も悩んでいないのに、落ち込む」という現象がおきます。
「誰かに何か言われるので、僕は積極的にこうしたい」
このロジックで、動機形成によって、衝動を欲望に変える事は難しいっていうか、、なんか文章がおかしなことに誰しもが気が付くと思います。
デ・コードします。
「僕は積極的にこうしたいのに、誰も何も言ってくれない」
これでなかなか行動に移れないのはもっともです。
僕が行動する事は勝手であって、誰かが何かを言う必要が無いからです。
おそらく、これは悩みの発端と相関関係にあるのだと思います。
つまり、なんだか「理由不明の不快感」を、独自の発想で解決できたのかも知れないんです、みなさんは幼児を幼く知性も大人に劣る、と考えているのかも知れませんが、俺はそう思いません。「きっとこうかもしれない」という内容があいまいであったり、具体的でない事はあるのですが、幼児も非常に深い洞察力で考えている事は事実なんです。
悩みの発端の話のとこで(「理由不明の不快感」をどう解決するのかって話です)「幼児の力ではとても解決不可能」と話しましたが、それは問題に対する実行制圧力の問題で、考える自由は残されているのです。俺は『自己嫌悪』というアイデアの怖い所を、むしろここに感じているのです。
「自分自身の発想(知性)すらスポイルする、現実を歪めてしまうレンズこそ自己嫌悪なのではないか」
ザザーッと、話を元に戻しましょう。
もっとばっさりとダイレクトで直線的に話を割ってしまいましょう。
悩みの解決とは、悩んでいる問題の解決などは全く関係なく、考える時の発想を能動的にするため、必ず「私は〜思うので」という風に、常に主語が「私は」ではじまる文章以外は使わないで思考する事。
これで、なぜ友達などに相談すると気持ちの整理がつくのかわかっていただけるのでは無いでしょうか。
「実はさ、俺さ」
そうです、主語が「私」なんです。
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