魚のグッピー(求愛行動で戦う魚です、、確か)でさえ、行き過ぎた攻撃衝動を『他に逸らします』
『他に逸らす』
これはわかりやすいですね、『八つ当たり』と呼びます。
アメリカ映画で御馴染みの、夫婦喧嘩でお皿を割るシーン、これも『他に逸らす』の一種です。「殴ったろか」「こりゃマズイ」「バリーン!」「もう一枚!」、この行動はエゴが自分の感情を斜めから見てて「そりゃ行き過ぎでしょう」と行う『総合的には自己防衛』な行為で、極めて有効な危険回避です。
何が言いたいのか?
つまり、『攻撃衝動は、その対象が変わっても有効』って事。
八つ当たりが問題なのではありません、この『逸らす』という動機形成の機能を『無意識に使ってしまったら』、これが問題なのです。
不快感の記憶は消えません。そしてその具体的な記憶は抑圧されています。
この状態を自覚できたと仮定すると、言葉にするとこうなります。
「なんだかしらないが、無性にひどい目にあってる気がする」
『強い被害感知』です。
そして強い攻撃衝動は代謝されていない。
そして原因不明(抑圧で)
なんとなく「自分だからか」(自己嫌悪の自覚)と思っている。
このアンバランスな状態が、いくつかの流れをうみます。
■「な に か が間違ってる、平気そうな人達にイライラする」
■「すごく酷い目にあってる。『理由は自分だから(しか思いつかない、抑圧された部分を知覚できないので)』これじゃ、どこにも逃げ場(「自分の居場所」とも良く呼ばれる)が無い」
■「ほんとに嫌な感じの人が多い、どうかしてる。何で自分ばっかりこんなにイロイロ押し付けられるのか」
■「みんな私を嫌ってる、何故ってこんなに酷い目にあっている」
■「嫌な事をされたくないので、好かれるためには無理をしないと」
■「目に見える(=ステレオタイプ=みんなにわからないと意味がない)、成功をしないと全く意味がない感じがする(酷い目にあいたくないので)。なので何もしたくない」
■「誰かに思われていないと、とても不安だ。」
その全てに流れている共通するキーワードは
『被る』です。
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