2006年03月16日

「ネットの世界=無意識」と定義した場合の、ネット右傾化現象を考える

言わずと知れた事だが2chを筆頭にネットの論議は圧倒的に右寄りだと考えていい。これは何故なのか?
某知識人あたりの考えは「ネットの世界がアングラだけの偏狭な存在なので、デカイ話をしたがって云々」とからしいんだが、
そうとは言えないだろ
ネットの世界における右傾化はサブカルチャーとしての意味合いの方が濃い、わかりやすく言えば「表のマスメディアに対する反動」だ、
それだけ表の世界が歪なぐらい左傾化してる証明で、これは表の世界がインテリ左翼的(表面だけの人道主義って言い換えてもいいかも知れない)な階層社会構造だからと考えていいのじゃないか、
頂点は団塊世代のエスタブリッシュメントって事なんだろう
※背景としては、政権交代の無い保守与党に対する権力批判の形がマスメディアの左傾化を定着させてしまったという歴史的経緯もある

前回民主党の長島議員のブログにおいてのコメント欄の話を取り上げたんだが、そういったネット世論の顕在化は各所に表出していくのではないだろうか。
わかりやすく言えば「新聞社の社説」「ニュース番組コメンテーターの発言」等が、何らかの方法(2chの掲示板だと、カテゴリーとして2chの枠内に収まってしまう)でブログ形式でアップされ、そのブログの存在がニュースとして顕在化するだけでも画期的だ、
これまで民主主義とは「その一票をどの陣営に入れるのか」程度の非常に不十分なものだったが、ブログコ形式のメント欄が一種の政策的方向性に集約される等の将来性を持つなら、民主主義そのものの在り方が随分と変わってくるだろう、
何故なら、そういうネットの世論等というものを表のマスメディアも無視できなくなる時、同時に表のメディア自体がネットの世論にさらされる事にもなる、

表のメディアとしては「そう簡単にそんな事が起きちゃ困る」。しかし、フジVSライブに見られるように(結論フジ側が地検特捜部をつっついて国策捜査でライブを潰すってまでにエスカレートした)表のメディアとネットの世界はどうにも親和性が悪い(有効に機能しているのは「ニュース配信」だけだろう)、ある意味デジタルデバイドが広がっている状態。
ネットの世界がそれなりの力を持ち始めた今(少なくともTV番組内で視聴者の意見の部分だけでもネットに解放すれば状況は大きく変るだろう)、むしろ注目すべきなのは表の世界の対応って事になる。
ところが表の世界には「そのデジタルデバイドのせいで、ネットの世界に訴える有力な手段をもたない」、どうする事も出来ない状況で、結論乖離の幅がどんどん広がる事になる、
ある意味、ネットの世界の右傾化がより強くなる可能性があるとも言える。

それが建設的結論とは言えないだろう

そんななかでちょっと面白い話題がある
「ウィニーの情報漏洩」だ
そんで又ネットは怖いなんて風評が立ちはじめている、これをどう見るのかだけれども、ネットは危ないってよりも「ネットの世界自体が怖い」って感じではないか?
これって永田メール事件(ごく普通にPCでメールのやりとりしている人間なら“テキストのコピー一枚”を信用する事自体考えられない)にも言える事で、政治評論家辺りのお偉いさんあたりがナンセンスなコメントする度に「そんな事もわかららないのか」的反応があった。
しかし、彼らが「ネットにおける最低限の知識を学ぶ」って姿勢は無い
事ウィニーの話はもっと過激で「パソコンは怖いので、紙媒体の方がいい」なんて話に、
それこそネットが怖いのか、現実セキュリティー関係の話になるほうがそりゃ現実的だろうに

この辺も、個人における自意識と無意識の関係にとても似ている。
自意識における抑圧構造の原動力が「ステレオタイプな道徳」であるように、社会における無意識の抑圧構造は「エスタブリッシュメント(既得権益を持つ支配階層)」になり、保守構造は無意識の内容を解釈して取り込むのではなく一義的にはより深く抑え込む方を選択する。
「結果無意識からのストレスが激化し、自意識が破綻するまでなかなか潜伏する問題点が表面化しない」

そんな中、実はあんまり大きなニュースにはなっていないのだが、今自民が「公職選挙法改正」に着手している。選挙活動にHPを使う事を解禁するという内容(ダイレクトメールは禁止)に落ち着くらしい。
これが社会をどんな方向へ向けるのかはわからないが、民主党長島議員のブログに起きた小事件から考えるなら、今までとはまるで違った角度(検閲や恣意的操作が行われる事が最も嫌われるし、論議の内容が甘ければ簡単に論駁されてしまう)の変化が期待できる。
この時、ネットの世界に背を向けたマスメディアは、当初の権力批判的民意の代表という立場から、免許制による自分自身の既得権益を組織防衛する偏狭な媒体と化してしまう、
まさかメスメディアがそんな立場になるまで堕落するとも思えない。

ネットの世界の右傾化から見るなら、マスメディアは「ネットの世論は危険な右傾化思想」とでも定義してより左傾化を強めるのか?
やはりそこは「新しいメディアの登場で淘汰される」方向な気がしている、ライブドアとUSENの業務提携発表が、そんな新メディアの萌芽になるなら今後の動きに目が離せない(堀江がパクられた事も意味があったってオチになるかも知れないし)、
これはちょっと面白いんじゃないかと思う。
posted by kagewari at 16:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【web投げ銭(記事リクエスト)】
amazonギフトカードによる『web投げ銭』の受付
amazonトップページよりギフトカード購入→Eメールタイプを選択
同ページの「2. 詳細を入力する」に金額と、配送Eメールあて先info@kagewari.sakura.ne.jpを入力
詳細は以下記事参照
記事リクエスト再開
https://kagewari.seesaa.net/article/500418743.html

<収益は当事務所運営経費に当てさせていただきます>

<利用料金の値上げ24.1/23,8/2>
値上げの経緯は以下
https://kagewari.seesaa.net/article/502153223.html
https://kagewari.seesaa.net/article/504221178.html
<送信先メールアドレスの変更24.1/25>
サーバ移転に伴い送信先メールアドレスが変更されてますご注意ください
→送信先info@kagewari.sakura.ne.jp


【注意事項】
・ブログタイトル下の利用規約を必ず読んでください
・プライバシー保護のためお名前は”HN”でお願いします
・メッセージ欄「記事リクエスト」が可能
※リクエストは”記事内において引用される可能性”がある点留意の上、プライバシー保護の範囲内で記載ください(記事内引用に合意したものとします)
※縁起物的なカンパは少額でも歓迎しますが、意味のわからない反論を”100円以下で連発する依頼”は偽計業務妨害に相当する準違法行為であることを理解できない方はご遠慮ください
■返信記事を予定する際の目安
24.8/2料金改定【ドトールコーヒーメニュー、ハニーカフェ・オレMサイズ410円から】受付します

・ガタガタ文句があるなら問い合わせメールなど利用すればいいわけで(着信拒否など対応可能なので業務妨害とは言い難い:それでも1回は送れるし)考えて利用してくれたまへ
※問い合わせ代表アカウント(レンタルサーバ提供)はGmailへの送信に安定性がないため、私から返信ある場合は予備のGmailアカウントから返信となる場合があります。

必ずリクエストに答えるなどの対応は”できません”が
(閉鎖された「コメント欄」や『公開掲示板』の補完として)
可能な限り質問等には答えていこうと思います

※送信にはAmazonのアカウントが必要です
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■■『有料相談』の依頼は以下Pから■■■
https://kagewari.sakura.ne.jp/kage2.htm

現在は基本的に『簡易相談(依頼文2000文字まで)7,700円』『簡易相談ハーフ(依頼文1000文字まで)4,000円』「テーマ限定300文字1,000円」のみの受付です
(※サポートの200文字500円は『簡易相談』の後に週に2回まで利用可能)
(『簡易相談』の利用は原則月1回のみです《ハーフは月2回まで》、テーマ限定は週2回まで)

■ご存知と思いますが、レンタルサーバアカウントの多くはgmailへの送信に安定性がありません(受信に関する障害報告はありません)。gmailからの依頼の場合にはセキュリティを担保した別途専用アカウントを用意しています。

相談のコースや方法などやり取りの後に、
有料相談専用アカウントのメールアドレスをお伝えします
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
comments他

・コメント欄は『公開掲示板』同様に原則削除禁止です
(基本的に削除依頼には応じられません、削除依頼は投稿禁止ワードとなってます)

・SPAM対策として一部キャリアからの投稿がIP規制の対象となってます
(同規制キャリアから登録抜けによる投稿がある場合、投稿は自動削除されると同時に規制IPに追加登録されます)



現在コメント欄閉鎖中 (2014.7.26〜)



タグクラウド