実際、自我にとって「判断」や「整理」のためには雛型や名前のついたファイルやフォルダ、付箋用紙が必要で、予め準備されているこれらの「構え」がリアリティー=現実的。
そして、「それは現実的か?」を統括して管理するロジックは超自我とフロイドが定義した、前意識や無意識的なドグマの事で、この部分は幼児期に形成される、そして個別に「定番の行動化」した技術的な判断も無意識へ、そして「ふと思いついたが現実的ではないなこれ」という想いも無意識へ
自我の仕事は交通整理の警官に近く、そこに走る車の運転手の人生まで考える事ではない。
「考えていたら、車は衝突する」
この時、現実的ではない現実は、合理性と矛盾するので実存主義の哲学者はこれを『不条理』と呼び、又「(現実的に対し)反抗的に生きる」と認識した。そして現実への適応のために「現実的判断をしない人物」は、仮想(見かけ上)社会不適応ともいえるポジションであるので『単独者』と呼ぶ。
実存主義的なアイデア発祥の文明的ビヘイビアーには、キリスト教があったため、話しは「現実に在る」事を「神の前の実存」と彼らは感じたりもした。(ここで登場する神は、エディプス的シンボルではなく、『現実』だろう)、リアリストである事は、社会的にアブノーマルなアプローチになる。
ここで、現在の文明社会の心理的社会構造が被ってくる。
共同幻想が壊れ始め、現実的の的が揺らぎ、一時マニュアルが流行したが、保守本流の伝統の代用品にしては軽いワケで。
結果『実存しがち』なんだ、これが。。
自我にとって、この現象は皮肉な事に「在り得ない事に直面させせられて不安だ」と認識されるのが、構造的に正しい(?)のであり、こういう状態を「不安」とか「悩んでいる」とも言う。
精神的な悩みは、個々の問題と言うよりいわば社会現象とも言えて
この自らの「実存しちゃってる」を嘘や偽りと感じるのか、在りのまま「こういうことか」と担いでいくのかで、大きく流れは変わる。
自我に「仕事らしい仕事が増えた」と考えるのも悪くない。
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