広東省で数百人暴動 取り調べで男性死亡、警察に抗議
【上海=西村大輔】中国広東省博羅で、無許可で客を乗せた電動バイクの運転手が取り調べの際に死亡したのをきっかけとして、17日、住民数百人が警察車両をひっくり返したり、警官を切り付けたりする暴動が起きた。香港紙・東方日報が18日に伝えた。中国では6月下旬以降、貴州、陝西、浙江の各省で公安当局に抗議する暴動が続いている。
(2008/07/19 asahi.com)
雲南省でも暴動 警官隊と400人衝突、2人死亡
【上海=西村大輔】中国の新華社通信によると、雲南省孟連で19日朝、住民約400人と警官隊が衝突して住民2人が死亡、警官13人と住民1人が負傷した。警官隊は鎮圧のためにゴム弾を発砲した。
同通信によると、住民側の一部はゴムを栽培する農民で、地元企業に対して抗議行動を繰り返していた。警官隊が事件の処理のために現場に出動した際に、住民との衝突が起きたらしい。
(2008/07/20 asahi.com)
市民と行政特に公安警察との対立が明解。
背景には”腐敗”がある、
事実外資の企業が進出する時には「地域の公安と”あるべき関係”にないと、大変な事になる」のは半ば公然の事実で、人民解放軍が商社のような地域最大の民間企業だって話もある。
経済開発独裁の歪は既に限界ラインを超えていて、北京共産党政府の統治能力そのものが危機的状態になりつつある”政治問題”である事を予見させる。
そして、
中国でバス2台爆発、2人死亡 「人為的」と断定
【北京=坂尻信義】中国南西部の雲南省昆明市で21日午前、路線バス2台が相次いで爆発し、少なくとも計2人が死亡、14人が負傷した。同省公安庁は「人為的な破壊事件」と断定、中国公安省も北京から刑事捜査の専門家チームを現地に派遣し、犯人を追っている。
中国では8月8日の北京五輪開幕に向けて各地で警戒態勢が強化されているが、通勤ラッシュの混雑で安全検査が難しい地方都市の路線バスが標的となった。公安当局は「テロ」ではなく「破壊行為」との表現にとどめているが、五輪を狙ったテロへの不安が改めて高まりそうだ。
(2008/07/21 asahi.com)
不満募る中国市民、騒乱続発 1500人拘束情報も
【香港=奥寺淳】雲南省昆明市で21日起きたバス爆発事件の背景はまだ明らかではないが、北京五輪を目前に控えた中国では、地方政府の腐敗体質や住民への高圧的な態度に不満が募っている。先月末に貴州省での少女死亡事件をきっかけに数万人が公安局舎を襲撃して以降、明らかになっただけで計7件の騒乱やデモが発生している。
米政府系のラジオ・フリー・アジアによると、広西チワン族自治区欽州市の政府庁舎前では今月15日、国有企業を解雇された住民や自宅を強制的に立ち退かされた農民ら1千人以上が集結。労働条件の改善などを求め、土地の強制収用に対する抗議を始めた。住民が「市長出てこい」と連呼し始めたため、最終的に一部代表が市の幹部と対面した。香港紙明報によると、この騒動で少なくとも10人が逮捕されたという。
(2008/07/21 asahi.com)
北京五輪サッカー会場にテロ計画 中国摘発、新華社報道
【北京=阿久津篤史】中国の国営新華社通信は24日、北京五輪期間中に、サッカー会場となる上海体育場に攻撃を計画していた国際テロ組織を摘発したと速報で伝えた。同体育場では8月12日にサッカー女子日本代表のノルウェー戦があるが、新華社は拘束した人数や攻撃計画の内容など詳細は伝えていない。
(2008/07/25 asahi.com)
貧富の格差を背景に地方の退役軍人に不満が募っているとの話もあって、
暴動が組織的に行われれば、そこには何らかの形で軍人が関係する状況も考えられていて、ここに同床異夢の(明治維新にもこういった同床異夢が関係する)”プロレタリアート革命原理主義派と民主開放圧力”がなだれ込んでいけば共通する部分は『北京共産党政府の打倒』となる。南部の雲南省や四川、広東、福建等の外郭が「香港から上海攻略の先に北京」なんて事を考え、そこに歴史の偶然として”カリスマ”が登場すれば大規模な内戦に発展する事だってありえる。
昨今の北京政府は、大地震の時にも日本大使館の中国在中武官に「自衛隊の救援活動を拒否しない」と言ってみたり、先日の胡錦濤主席の来日の時には、既に東シナ海ガス田開発問題の妥協案が出来上がっていて、中国世論に配慮して胡錦濤主席が中国帰国後「タイミングをはかって発表して欲しい」と打ち合わせが行われていたりする。
つまり、国内統治能力の不安から国際的なバックアップを必要とし始めているだけでなく、求心力の低下を外向的な成果によってなんとか国内向けにも政権の強さをアピールしたい思惑が見え隠れしている(そのためには長期的な懸案事項だった問題の妥協も辞さない状況に追い込まれている)、
最も恐ろしい話だけれど「果たして北京政府は人民解放軍を本当に掌握できているんだろうか?」。
以前の江沢民国家主席は求心力の低下から意図的な愛国反日教育の徹底を行ったが、これは既にこの時中国北京政府が追い詰められている状況(天安門事件に対して何ら”現実的な”解決策を見出せず)の現れで、
ここが今の胡錦濤主席となり「親日」に大幅に路線変更したのだけれど(この状況は韓国にも似ている)、今度は反日時代に形成した世論が足枷となって、その親日路線もうまくいく保証は何処にも無い。ここに原油高騰・サブプライム・米経済の破綻・環境問題・中国国内バブルが連なる。
手詰まり
外郭の問題はチベットからウイグルにまで拡大するだろうし(こうなると国境をめぐる安全保障になる)、モンゴル(ロシア)と内モンゴルの関係はどうなるか、
頼るになるのが台湾の親中政権なんて事になればそれこそ「歴史は繰返す」になってしまう。
果たして中国を見るときに現在の共産党政府だけを相手としていいものかって論議になりかねない状況で、「オリンピックはどうなるの」って言葉の意味が「今後の中国はどうなっちゃうの」になっている。
しかも、この国”核大国”です。
朝鮮半島の情勢もご存知のとおりな状況の中、
正直言ってこの状況が”恐ろしい”。
心理学的に言えば、共同幻想のコアとなる文化伝統を文化大革命ですっ飛ばしてしまったのが「最大の問題」で、いかにも捏造としてでっちあげた共産党一党独裁の共同幻想はニュースにあるように”とっくの昔に瓦解していて”、付け焼刃の「愛国反日」の共同幻想は、”共産主義国家のナショナリズム”という論理矛盾を拡大し(プロレタリアート革命なので厳密に言えばナショナリズムと矛盾する→実は似非中華思想)、このヒステリックな国家エゴは拝金主義と妙な形に結びつき(伝統宗教や伝統的思想文化等のリミッターが効かない)国内において激しい格差を生み、農村が急激に衰退して食料の自給もままならない現状にある。
ますます共産主義革命から乖離し、政権のレーゾンデートルは既に崩壊していると見てもいい。
この国家の形は、各個人のメンタルに対して重大な影響力を持っていて、
民主主義的人格の形成が自然な形で流れるって素地を担保する事すら甚だ難しくなっている。
暴動は頻発するだろうし、
リミッターが効かず暴走する恐れも大きい。
こういった状況に”カリスマ”が登場すると『共依存関係的投影』により、騒乱をエスカレートさせる触媒となる事は歴史が証明しているとおりで、
ちょっとこれ、ほんとそっちの意味で「北京オリンピック」から目が離せない。
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