<てなワケで今回もドーパミンの話です>
お題となる論文は以下
新潟大学脳研究所
D1ドーパミン受容体を介する神経情報伝達が文脈的恐怖条件付けの遠隔記憶の形成に重要な働きをすることを解明
https://www.bri.niigata-u.ac.jp/research/result/001664.html
<一部引用>
「脳のごほうび物質」と呼ばれるドーパミン(*1)は、報酬に反応するとともに嫌悪刺激に対する反応にも働くと考えられています。ドーパミンの特異的受容体であるD1受容体(D1R)を介する情報伝達は、報酬学習に重要と考えられてきましたが、近年、嫌悪刺激に対する回避学習にも寄与すると報告されています。
(ここでは受容体を阻害するとか割とどうでもういいので、不快記憶とドーパミンに強い関連性があることが証明されているとこがポイントね)
<更に引用>
D1R欠損マウスを小箱 (文脈) に入れ、音を提示して弱い電気刺激により条件付けをすると、海馬依存と言われている文脈的恐怖条件付け試験において遠隔記憶形成が障害されましたが、D1R発現マウスでは、遠隔記憶形成が保たれていました。一方、海馬依存ではない聴覚的手がかりの恐怖記憶試験では、D1Rの発現に関わらず遠隔記憶形成、近時記憶形成ともに保たれていました。↑
つまり『興奮』した時に発現するドーパミンが記憶の定着に重要な鍵であると同時に、
これ見方変えると、『興奮』した事案は忘れないってことです。
心理学的に補完するとさ、
『興奮』とは欲求不満の反対でしょ?=”快感代謝”の完了はドーパミン他(冒頭あるように)脳内物質の分泌によって脳は認知しているわけだ。
(※右サイドバー「退屈したら死ぬ病」参照、欲求不満が恒常化すると人は発狂する《監禁され散歩を禁じられたイヌ》→ネタは不快でもなんでもいいので、快感獲得《『興奮』物質のゲット》を模索する。)
更に脳は当該人物がホラー映画やジェットコースターをエンタメとして喜んでいるのか、不快で絶叫しているのかなど”ワカラン”のであって(ドーパミンがどんだけ出たのしか脳は関心が無い《そもそもホラー映画好きな人自分自身が好きで観てるのか、どうしても観たくなってしまうのか判然としていない》)、
当事者の自我が不快であっても『興奮』でドーパミンをゲットしたのであれば、(危険回避の記憶として使う機能だが、欲求不満危機がある場合ネタはなんでもいいのであり)この記憶は容易に取り出せる状態になっており(ドーパミン履歴はガッツリ記憶される)、アクティブとかポジティブな快感獲得の履歴や再現性の確率が低い場合、「脳は速攻で不快『興奮』獲得を企図する」。
↑
簡単に言っちまうと、「ドーパミンゲットした履歴で再現性の高いものから企画される」ってことだ。
それが不快体験を得意としている場合、無意識に不快を求めてしまうってことね。
(※これが鬱の構造)
(※同時に筋トレ《がっつりドーパミンが出る》などの『認知行動療法』が効果的《これに対抗可能》な理由さ)
「”エピソード記憶”のことでもある《トラウマ論もここに含まれる》」
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