2019年06月23日
「なんとか発達障害や定型発達なんとか」巡る背景(2)
<この現状を生み出している「『共同幻想』崩れ社会」を論じてみようと思う>
タイトルとの繋がりで始めるのが一番わかりやすいと思う。
所謂(『共同幻想』という概念を知らない)欧米社会が編み出した用語である
「定型発達(typical development:典型的・ステレオタイプな開発)」
この用語が間違いの始まり
(ニンゲンの人格に標準タイプなどという定義は存在しないのだから)
勿論この意図は
■『共同幻想』社会適応型として望ましい人格タイプとなる
昔の日本の言葉なら「竹を割ったなんとやら」などいろいろあるじゃないですか。
さて『共同幻想』論において、文明が発達し先進国化が進むと”自ずと『共同幻想』は都度壊れる”件説明してきました(明治維新の時には「江戸封建時代『共同幻想』」が壊れ、戦後には「産業革命帝国主義『共同幻想』」が壊れ、平成にかけて「昭和高度経済成長『共同幻想』」が壊れた)。
「パックスアメリカーナ」じゅあないけれど、
その都度権力なり権威なりがそれに代わる『共同幻想』を掲げ革命なり改革なりを進めていれば、『共同幻想』は入れ替わるだけで”崩壊プロセスが長期に継続する”ことは無い。
■しかし文明化により、当事国が先進国化するに従い(人権主義・個性化多様化の時代)、
そもそも社会の運用を『共同幻想』なるドグマ的概念で纏める事自体が前近代的と認識される。
勿論、その都度保守系の反動的揺り戻しはあるけれど、
男女雇用機会均等法などに代表されるように、「『共同幻想』に依らない社会」の模索は法制化されており(現代においては「家庭内体罰の違法化など」)、この流れは変わらない。
※時代の変化するポイントで「オカルト終末論が何故か流行する」のも、集合無意識論みたいな筋の悪い仮説を持ち出さなくても、上記を踏まえて考えればなんとなくご理解いただけるかと。
●というか論理的に変えられない
一度ネタバレした幻想は、プロパガンダのような手法で集団心理を誘導することができないからだ。
(フェイクニュースとバレちゃったデマで人をもう一度誘導しようとしても無理って事)
高学歴社会となっている事もそこに加わり、
(プライバシー保護法案や、メディアリテラシー論や、医療のインフォームドコンセント《 informed consent》などもそう)
予めメニュー化・マニュアル化された概念を、その原理原則までは各人考えずに「常識だから、それが普通だから」とワンセットで「鵜呑み導入」するという『共同幻想』方式は、文明社会の民度として終わっている。
「事の善し悪しなり美意識なり、各人が原理原則論に至るまで自分で考え選択する」
↑
これが、現代高学歴社会の個人の在り方だし、
それが人権として憲法により保護される”中身”である。
つまりさ
「定型発達(typical development:典型的・ステレオタイプな開発)」
などと呼ばれる”定型”の定義が消滅したのよ。
(日本語流で言うならば「普通の人」って概念は有名無実化した)
→続きを読む