昭和の映画俳優のひとり故松方弘樹氏、
時代劇の殺陣なんてやっえている時の”みえを切る”時の表情が特徴的な俳優さんでした
(個人的には決して関係良くなかったとも言われる高倉と共演した「野生の証明」時代が一番カッコよかったかなと思っています。)
時代劇の俳優さんはそれ以外にもかつらを取り付ける時に目を吊り上げてみたり、様々な伝統があるようですが、歌舞伎の隈取(くまどり)にあるように、はっきりとした”見栄え”を意識した演出があります。
そんな中、松方弘樹氏の「気合い入れた男の表情」ってな役作りは特徴的で、
現代の舞台や映像芸術の世界においても「目力(めじから)」なんて言葉もあります。
それぞれの表情ってのは、
「『自意識』全開モードだとこんな顔かな?」
じゃなかろうかと思うワケです。
■時に先日の『サッカーワールドカップ』
いやいや、なかなか面白かったです。
実力伯仲って部分もありますが、昨今のスポーツ界は「アスリートの時代」とも呼ばれており、技術やタレントというより身体能力バリバリのリアルな戦いへ突入しているためでしょう。
サッカーには、劣勢のチームが終盤の選手交代でベテランの点取り屋を投入ってありますね。
どこのチームだったかもう忘れてしまったのですが、
交代選手がもう「殺人鬼」みたいな顔しているんですよ。
(現実は小説よりって言いますが、松方弘樹先生の演出を超えていると)
考えてみれば歴代の政治家なども「有力政治家ほど形態模写(物まね)しやすい」って話もあります。はてさてその反対の意味だったのか、平成に入った頃の流行語だったでしょうか「しょうゆ顔」なんてのもありました。
考えるまでも無く『自意識』バリバリでうん十年も生きていれば、
主として使われる表情筋が鍛えられますから、人の顔は確実に変化します。
長年かけて彫刻していくようなものです、
(故に古くはベテランの表情を、年輪が刻まれたなどと評することもある)
ある意味、自我構造の内容が顔に反映されていく。
ニュアンスちょっと違いますが、営業マンが鍛えた(造り)笑顔ってのも(松方的には)立派なプロの表情と言えるでしょう。
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