2017年02月20日

心理学における空間的な認識

この話は試案であり、何か結論めいたものも導き出せていないので、
思考中のメモ書き的に残しておこうと思う。

たとえば、地下鉄や電車内でお馴染みの迷惑行為小集団を見つめるその他大勢の暗黙の視線なんて状況ありますよね。
さて、この時”なんとなく”周囲のその他大勢に認知されるのは「某集団を包み込むような空間(雰囲気とも呼ばれる小世界)」、極端に言うと「そこだけ異国のような違和感」みたいな?
確かにそう認知される”境い目のある特定空間”が存在しているのは事実。

さて、その空間が主体的に実存しているのか、無意識に、或は周囲の観察認知により後発的に実存しちゃうのか?様々な視点はあると思うのだが、心理学にとっての関心事項は「当事者自我にとって何であったのか」なのだから、それぞれの自我からどうなっているのか考えてみる。

その他大勢の観察視点の場合、
見えているのは間違いなく迷惑集団の『共同幻想』空間であり、その『共同幻想』そのものが異質なのでは無く、電車内などの公的空間の場合そこに私的空間を持ち込む事は不文律的にタブーとされている(車両内でのメイクにあれこれ批判があるのもこれが原因)。
何もこれは堅苦しい慣習の話では無く、元をただせば法治国家のルールであり、まさか電車内で下着の着替えをするものがいないように(時にわいせつ罪にもなり兼ねない事例もあるのだし)、プライバシーは保護されると同時に、公共の場で披露するのは(広義の解釈をすれば)その反対に”違法”なのです。
つまり、その他大勢の視点が見たものは
「おいおいどっかのトンチンカン集団が身内の論理(プライベートな)『共同幻想』を公共の場に持ち込んでるぞ(電車内は花見の公園じゃネーよ)」となります。

持ち込まれたプライベートな『共同幻想』単体を批判しているのでは”無い”。

では、同時者である迷惑集団の視点はどうか
感じられているのは間違いなく派生しちゃった(視野狭窄も含む)『共同幻想』ルールの優先性(個人の勝手な判断は許されず組織に追随協調しなければならない)に押され、優先順位のジレンマの中で「あたかも車両内という海にプライベートな『共同幻想』の屋形船が浮かぶように」周辺だけに限定される小空間に限れば(グループ内向き視線で外郭を視野外にすれば)的判断が無意識に進行し、結果として「優先順位のジレンマが空間として実体化してしまう」→なんとなくここだけ浮いている感触はわかっている(わかっているから迷惑集団がDQNの場合同時に喧嘩腰の防衛行動も発令されるワケで→「何見てんだよ!」)。

■素朴にこの現象の謎解きすると
電車などの公共の場では(組織を制度的に強要される修学旅行じゃあるまいし)プライベートな『共同幻想』を派生させるような構成の団体行動は本来抑制的でなければならないワケです。
(ここは一般車両と新幹線や遠距離の特急指定席など”明らかに”持ち込み度合は使い分けられてる)

極端な事例で言えば「図書館にどこやらの不良グループがいつもの”彼ら”の『共同幻想』の日常を演じただけでトンでもの迷惑行為になる」ことからも確認できる。
■大事な事は『共同幻想』や社会適応を慣習的に是としてきた歴史のある日本であっても、どこでもここでも下層ヒエラルキー『共同幻想』(友達関係や家族社会などの私的『共同幻想』)の露出を禁じており←いやいや説明するまでも無く『共同幻想』ってのは権威性認知を背景とする階級社会(ピラミッド型ヒエラルキー)を前提とするのだから→上部構造空間にそれを持ち込めば自らが下部構造として所属している階級社会構造に対するソフトなテロになってしまうのだから、説明するまでも無い話。

(欧米などの『共同幻想』と日本の”世間様権威社会”との違いは、欧米はバレバレにその上部構造がダイレクトに教会であるため、日本のように重層的な階層構造になっていないため。であるから公共の場でもかなり大胆にプライバシーを披歴する欧米文化圏の人間も「教会の中でも同じように騒いでもいい」という感覚は”無い”。彼らにとって公共の場とは「異教徒すら存在する無法アリ地帯」な解釈も可能なので一見個人主義に見えたり私的『共同幻想』の披露に遠慮が無いかのように”見える”のだが、『共同幻想』適応選択者は常に宗教上の慣習・道徳感により無意識に拘束されている。)

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posted by kagewari at 17:56 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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