2011年03月05日

『ロジック(言語論理)の罠』(2)

自意識主導の選択意図や意志の明快な「ロジックの選択」はその選択において個体差なり得るのであって、無意識的な(或いは共同幻想的な)非選択反復は『そのロジカルの枠組み』に大きく左右される。
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ここが鬱構造やメンタルな問題が関与すると大問題になる。

自我心理学は非常に経済学と親和性高いので、この問題を経済学的に表現すると、
『流動性の罠』に非常に近いものがある。
これを『ロジック(言語論理)の罠』として論議を続けてみよう。

<今回はここから>
■『ロジック(言語論理)の罠』

『流動性の罠』ってのは金融政策のタイミングをミスったりして、0金利でも(マネーの流通総量が増加するような)効果が期待できない状況に陥ることなんだが(更に言えば0までいっちゃって金利政策も何も−金利ってのは無いので困るみたいな話)、心理的に鬱傾向なんかにある時に結論が必ず「何をしても無駄だ」となるような構造がそれに似ている。

これですね、どういう手法になっているのかというと、
微妙に『前段に伏線が張られている』のです。
「○○が○○じゃないと」のような付帯条件が多くって、結論「○○じゃないと○○とは言えない」かのような設定が事前に行われていて、
結論「○○ができない以上」→「何をしても無駄だ」となる。

実体はあんがいずさんな構造ではあるんですが、集中力が落ちてボーっとしているとですね話の矛盾に気が付かなかったりする。
おかしな話で、そもそも結論の「何をしても無駄だ」の反対は「なんとかする打開策を考えて云々」となるので、これを『オルタナ』とか言います。
自我のというか自意識の仕事的に最たるものが『オルタナ探し』なんです。
そもそも「○○を○○しよう」のような着想は脳内で始まりますから、個別具体的に全て裏が取れている話なんかである筈無いのであって、
実際に動かしてみたら「なるほど(脳内想定と違って)現実はこうななんだ」となり、戦略は変わりませんが戦術を変える事になります、
てか、変えて作戦を実行に移す事が”実現”というか”自意識の働きにより自由を獲得する行為”そのもので、大風呂敷広げれば「それが生きるとか人生における賭け」となります。

ある意味人間の実存証明ですよ。

ところが『伏線が張られている』事によって、他の選択肢というか可能性を考える部分に微妙に制限をつけると(笑
わかりますよね?
事前に『オルタナ』の可能性の足を縛ってですね、『脳内シミュが実体化しない限りその現実は受け入れ難い』みたいなお話のでっち上げに成功してしまうんです。
(で、この話が「いくら考えてもダメなんです」等の台詞のアリバイに使われる。)

経済学で言うところの『流動性の罠』のように、前段で「金利はもう既に0なんです」みたいな前フリをやっていて(その前段が自意識発の信念や美意識なら全然話は違ってアリなんですが)、必ず結論が「何をしても無駄だ」となるような”ひとつのレトリック”。
正に罠ですよ。
これがそれとわからないよう(無意識ですから)に仕掛けられる。
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posted by kagewari at 22:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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