各大手メディアが固唾を飲む中ついに日経が有料インターネット新聞の舵を切りました。
(NIKKEI NETはそのまま無料で継続しつつ”新聞版?”を新たに開設するとのこと)
「日本経済新聞 電子版」(Web刊)創刊のお知らせ
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/release.aspx?i=244764
▼「NIKKEI NET(日経ネット)」を継承し発展させるもので、無料でも利用できますが、すべてのコンテンツや機能を閲覧・利用するには毎月の購読料がかかる有料会員になる必要があります。
インターネットメディアにおける特殊性という認識を欠いていますよ。
そして既存マスメディアが大幅に失った信用性という損失を軽く見ているって事です。私の限定的な経験の中だけでも業界系の接点で感じられることに「紙媒体の人はネットそのものを卑下している」という印象があります(TV関係も同様に)。
何をもってと言われるとナントモなんですが、
思うにインターネットメディアは=独立系がマジョリティーであり、編集デスクであるとかプロデューサー・ディレクターであったり資本関係的な上部構造のような『権威性社会からもっとも縁遠い』特徴があります。
それなりに資本の入っているニュースサイトでもコラムやブログ形式の独立系コンテンツが多く、印刷枠が事前に限定されるが故に編集が大きな力を持つ既存メディアに比べインターネットはリンクされた対象の記事テキストには基本的に量的限界が無く(言うなら書き手が疲れるとかワリが合わないと感じるとこが限界)権威的な上部構造が及ぶ”何”が最初から存在しないのです。
そしてインターネット社会が発明したとも言える「フリー・エコノミー」の概念(これは某広告系が特異とする”フリーペーパー”とは全く関係ありません)、この部分は権威性社会にとってそのレーゾンテートルを保つ”よすが”が無いって事で、
↓
つまり「何をもって有料なのか?」が問われる時、インターネット社会はその評価が極めて厳しく(自由競争なんてレベルを超えてます)、極論すると「権威性社会における上下関係(その会社内の社会的地位)など全く何の役にも立たず、むしろそれ自体が評価を下げかねない話」なんです。
日経の電子版で言えば「どこからどこが無料で、どこから先が有料なのか?」、
一歩間違えばサイト全体の評価を落っことしかねないとてもクリティカルな編集手腕になります。主要な映画監督並のセンスが問われると言ってもいいでしょう、
→続きを読む