精神分析だとかのジャンルは専ら個人心理学的位置付けに偏りがちなんだけれども、自我の構造の中でも超自我についての論議だけでなく、経験的な判例主義的判断を含めて必ずしも自意識が主導権を握っていないエリアがある。
そして超自我がそうであるように、現場対応を活躍の場とする自意識に比べてフォーマルなルーチンワークを担当する超自我系列の(構造としては超自我の補完的知的資産)存在は上位概念になるし、感情としてストレス信号を送る頻度も自意識マターとは比べ物にならないぐらい多い。
何故ならそもそも超自我の発端である「良い悪い」の導入過程で、不快感を伴う記憶や快感を伴う感情的興奮がワンセット(連想記憶の方法論のように)になっているのだから感情的興奮を伴うのが超自我の商売だと考えたっていいぐらいだ。
その点で、意識レベルで「どうなってんだよ」とかの現場対応ストレスが中心の自意識マターに比べれば、感情の支配率としては超自我は圧倒的でもあるし逆さまに考えると「超自我マターだな」と認識された時点で人は安易に感情的になる。
この超自我系列のアイデアこそ、延長上の連想として「社会」に結びつく分野となるので社会適応のフェーズから見ると、決定的な要素だといえる。
ここに『葛藤』現象を理解する上でわかりやすい構造も見える。
つまり、上位概念である超自我(反射的に判断する分野)と現場対応担当(考える分野)の見解におおきな矛盾を抱えてしまうと、どっちに動きの取れない不快感が発生する。これはストレスを代謝できないプロセスからくるもので(この構造をフロイド的に「リビドー充当」とかって見てもいいかも)解決を求めて自意識のアイデアを抑圧し、これを制圧する反動的超自我が組み込まれる(鬱構造)という形にもなる。
話は戻るけれども、この超自我こそ集団心理のコアとなるもので、共同幻想であったり集団が暴走する時の”動力”となる(個別のアイデアが介在しにくいのでこれを「動機形成」と捕らえるのは難しいだろう)。
この段になると「被(こうむる)」という構図も見えてくる。つまりこの時自意識は心理的な現象の”渦中”にあってその立場は受身になるからだ。
無力って事は無いけれども、感情的ストレスを前にこれを「自分なりの考え」によって反抗するには相当の力が必要になるから「ちょっと疲れがたまっている」等の時にはとてもじゃないが抗しきれない。
結果的に「気がつくとどうにも引くに引けない立場に立ってしまっている」等の二次災害にまで発展すると自意識の感じる被害感(二次的ストレス)はこれまた甚大だ。
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2006年11月21日
2006年11月09日
プライド論
尊厳論と言ってもいいのかも知れないが、とにもかくにも独立型個人にとってそのプライドの実存は大きな意味を持つ。共同幻想的な規律によって常識として保護されないからだ。場合によってはそのプライド保守を動機として復讐や自殺に至る(心因性とは関係無く)ケースもあるので、どれほどの存在であるかは誰しもなんとなくはわかっている部分に思う。
そもそもそのプライドや尊厳ってものはいかなるものか?
果たして自我の存在意義に関わるものか、或いは自我における自意識の存在価値を決定するロジックなのだろうか。ここにも多数の論議があるのだと思うけれども少なくとも心理学的には”自我の存在意義”と捉える話になる、
何故なら自身の尊厳を考える時には、無意識の領域ともいえる超自我(道徳心や象徴化された権威性)の関わりが大きいからで、どちらかと言えば現場対応が中心の自意識にとっては(超自我から見れば優柔不断な存在)、プライドの平均値なるものは低い方が都合がいいのであって、本質的に自意識のプライドってものは「自己の言論としての立場」に限定される(=自意識リードの覚醒的な人格の場合には”自尊心”が超自我を上回る場合があるけれども、それはレアケースだろう)。
つまり、自意識にとって自己のプライドとは(上記のレアケースを除き)「自分ではどうにもコントロール出来ない感情的な反射」となるので、見方を変えればやっかいな存在でもある。ここいら辺は昨今のいじめ自殺問題とも絡んでくる部分なのでちょっと詳しく説明しておきたい。
自尊心(自覚的な自分自身の尊厳)と違い、無意識的な尊厳やプライドは常に合理的な現実に照会されない深層心理の”イメージ”であるため、場合によると「たいしたことじゃないのに」過剰に反応する事もある。その時には自意識ににもその自覚があるもので(これは抑えられないとか)、こういう事例に触れる関係者にも「この人の微妙な部分に触れてしまった」と感じるもので現実その無意識の尊厳の非合理性それ自体は問題ではない。むしろその現場の人間関係上の「配慮」等の運用面になるので、現場社会の風通しさえよければトラブルに発展する事は無い。
問題に発展するのは、現場社会の風通しの悪さ(問題が常に隠蔽されたり、抑え込まれるような閉鎖性)と、同時に社会を構成するそれぞれの自意識に当事者能力が欠如するケースだ。
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そもそもそのプライドや尊厳ってものはいかなるものか?
果たして自我の存在意義に関わるものか、或いは自我における自意識の存在価値を決定するロジックなのだろうか。ここにも多数の論議があるのだと思うけれども少なくとも心理学的には”自我の存在意義”と捉える話になる、
何故なら自身の尊厳を考える時には、無意識の領域ともいえる超自我(道徳心や象徴化された権威性)の関わりが大きいからで、どちらかと言えば現場対応が中心の自意識にとっては(超自我から見れば優柔不断な存在)、プライドの平均値なるものは低い方が都合がいいのであって、本質的に自意識のプライドってものは「自己の言論としての立場」に限定される(=自意識リードの覚醒的な人格の場合には”自尊心”が超自我を上回る場合があるけれども、それはレアケースだろう)。
つまり、自意識にとって自己のプライドとは(上記のレアケースを除き)「自分ではどうにもコントロール出来ない感情的な反射」となるので、見方を変えればやっかいな存在でもある。ここいら辺は昨今のいじめ自殺問題とも絡んでくる部分なのでちょっと詳しく説明しておきたい。
自尊心(自覚的な自分自身の尊厳)と違い、無意識的な尊厳やプライドは常に合理的な現実に照会されない深層心理の”イメージ”であるため、場合によると「たいしたことじゃないのに」過剰に反応する事もある。その時には自意識ににもその自覚があるもので(これは抑えられないとか)、こういう事例に触れる関係者にも「この人の微妙な部分に触れてしまった」と感じるもので現実その無意識の尊厳の非合理性それ自体は問題ではない。むしろその現場の人間関係上の「配慮」等の運用面になるので、現場社会の風通しさえよければトラブルに発展する事は無い。
問題に発展するのは、現場社会の風通しの悪さ(問題が常に隠蔽されたり、抑え込まれるような閉鎖性)と、同時に社会を構成するそれぞれの自意識に当事者能力が欠如するケースだ。
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2006年11月03日
昨今のいじめ自殺問題を考える
ここ2、3年自殺を巡る環境に大幅な変化みられるようになった。メディアで話題となっているのは「学校当事者のいじめ隠蔽部分」が中心となっているけれども、心理学的に重要なのは「いじめ当事者が自殺に至っている」点で、報道の内容を検討するとそのほとんどが急性の鬱症状による強い衝動的な自殺である点だ。
何度かこのブログで説明しているけれども、慢性的な鬱傾向から来る自殺衝動は内向性(自己愛的)反復を原因とするので、自傷行為であったり自殺未遂に対する依存傾向が見られるけれども故に本当に自殺に至り死亡するケースはほとんど無い(精神的な悩みを抱えていない一般例の方が自殺率が高いという報告もあった筈)。
つまり、デフレの時期に社会問題化した自殺事例(会社倒産などが原因の)は上記慢性的な鬱傾向とは関係の無い急性の鬱(会社倒産や資金繰りの悪化等外部要因が原因)であったため自殺が死亡にいたる率が非常に高いため『問題になった』からだ。
なものだから、このデフレ要因の自殺問題は経済政策や雇用のセイフティーネット政策課題として論議され、心理学的テーマから一段外れたところにあった。
しかし、昨今のいじめを原因とする急性の鬱傾向による自殺事例は明かに心理学的背景を考え無い限り問題の解決とはならない。
『急性の鬱傾向』とは、そもそもどういう意味か、
当事者には元々「人格構造上の問題が無く」、置かれた環境の心理的な圧力が外的な強迫構造を形成し(慢性的鬱構造の場合これは当事者自身の人格の一部である)、当事者の心理的環境を集団心理的として鬱構造と同義の状態に追いやってしまう結果である。
当事者には、この鬱構造に対する抵抗力が全く無いためパニック症状に近い対応に負われ内向的発想ではなく、能動的な責任意識の現われとして(本当の絶望を事由に)自殺に至ってしまう。
つまり、彼らを自殺に追いやったのはこの集団心理の部分となる。
同時に重要な事は、集団心理を原因とするのだから=当事者は「社会適応型人格」の持ち主で少なくとも10年前には決していじめの対象として選ばれる事の無かった人物である事だ。その選択は「場当たり的」で、構造的なガス抜きとして選択されているだけなのでいじめ当事者として選択される理由等存在しないからだ。
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何度かこのブログで説明しているけれども、慢性的な鬱傾向から来る自殺衝動は内向性(自己愛的)反復を原因とするので、自傷行為であったり自殺未遂に対する依存傾向が見られるけれども故に本当に自殺に至り死亡するケースはほとんど無い(精神的な悩みを抱えていない一般例の方が自殺率が高いという報告もあった筈)。
つまり、デフレの時期に社会問題化した自殺事例(会社倒産などが原因の)は上記慢性的な鬱傾向とは関係の無い急性の鬱(会社倒産や資金繰りの悪化等外部要因が原因)であったため自殺が死亡にいたる率が非常に高いため『問題になった』からだ。
なものだから、このデフレ要因の自殺問題は経済政策や雇用のセイフティーネット政策課題として論議され、心理学的テーマから一段外れたところにあった。
しかし、昨今のいじめを原因とする急性の鬱傾向による自殺事例は明かに心理学的背景を考え無い限り問題の解決とはならない。
『急性の鬱傾向』とは、そもそもどういう意味か、
当事者には元々「人格構造上の問題が無く」、置かれた環境の心理的な圧力が外的な強迫構造を形成し(慢性的鬱構造の場合これは当事者自身の人格の一部である)、当事者の心理的環境を集団心理的として鬱構造と同義の状態に追いやってしまう結果である。
当事者には、この鬱構造に対する抵抗力が全く無いためパニック症状に近い対応に負われ内向的発想ではなく、能動的な責任意識の現われとして(本当の絶望を事由に)自殺に至ってしまう。
つまり、彼らを自殺に追いやったのはこの集団心理の部分となる。
同時に重要な事は、集団心理を原因とするのだから=当事者は「社会適応型人格」の持ち主で少なくとも10年前には決していじめの対象として選ばれる事の無かった人物である事だ。その選択は「場当たり的」で、構造的なガス抜きとして選択されているだけなのでいじめ当事者として選択される理由等存在しないからだ。
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