2004年09月15日

心理学における共同幻想と超自我の関係

つまるところ常識や道徳とか倫理なんてものは、普遍的まで辻褄があっていなくても、擬似的にでも「これは定番(あのマヌケな新興宗教の「定説なんですねぇ」はあながちはずれじゃなかったので笑えた)だろ」な概念を一人で考えるのはスゲー負担なので(まさか人類全員が、人文学系の教授張りに勉強するワケにもいかず。実際「保守思想」にあるように、保守的なアイデアは、文面として残る事無く慣習として継続するので、論理的に解釈されていないからこそ「保守」である。新しいアイデア=進歩的だから、その時点でアンチコンサバ、、)通常、
@「道徳的や倫理的分野のロジックは受け売りで、内容を個人的に精査することは無い」

つまり共同幻想として成立している概念を「キャッチ」という論法で自我に(超自我として)取り込む(言語化させる)って仕組みになっている。
これが小学生の殺人質問パラドックス(これに気が付いたのは、ビートたけし)、「何故人を殺してはいけないのか」という設問の矛盾を利用した話の構成要件になってる。

そのこころは、「理由を考えて、なるほどそうだ」という過程を経ないで認識されるジャンルの話に、それを後から「何で?」とやっても即答できないからといって「理由が無い」と断定するのは「ある種のヒッカケ(パラドックス)」であって、設問自体に実は意味が無い。
セオリーの理由を尋ねるような話。
セオリーの真偽を確認するなら、自分の論旨を投げかけなければならず(小学生の設問で言うなら、彼は「こうこうこういう理由で人を殺してもいい筈だ、如何?」でなければならない)、そうではないなら、その設問は単なる「何故セオリーか?」になる。ところがセオリーとはセオリーだからで、セオリーに理由は無い。「何故流行っているのか?」はアリだが「多数売れているからといって流行っていると何故言うのか?」と言っても質問自体が壊れていることになる。多数売れている現象を「流行っている」と言うからだ。

これが「キャッチコピー」。

共同幻想は、このコピーの宝庫で、最近のキーワードの中でわかりやすく解釈するなら、HPソフトなんかにおまけでついてる『素材集(雛形)』みたいなもん

ここで重要な事に気が付く、素材集に頼る(ちょっと表現がおかしいが、現象は同じだから)と、作品は似たり寄ったりの結果になる。これを『共同幻想によって演出された近似性=普通』となる、逆から言えば、これが『普通の定義』、
素材集など無視して自分で何でも作れば(これはどえらい非効率なので、みんなで、んなことしたら社会がもたない)オリジナル度は高いが、完成度は相当実力が無いと保障できない、だからこういう行為を通常「無謀」という。

これに対するオリジナル派の最も適当な反論は「オリジナルに意味があるのであって、完成度などさして重要ではない」になるが、作品の完成度の効率を尊重し「普通の選択をおこなう派」としては受け入れがたい話であり「それは君の自己満足だ」となる。こんな会話が歴史の中で延々と行われてきた、

普通派にもウケのいい=『キャッチなオリジナルは』創作と呼ばれその一部は芸術(受け入れられるのではなく、ひな壇に上げられた場合)と呼ばれる。
どっちがいいとかは、これまるで関係なし、

共存関係を築く上でオリジナル派が「これこそ普遍的」などと、共同幻想派の、よって立つ正しさらしさ=リアリティーを、脅かしたり批判しなければ、「出来損ないか」と穏便に受け入れられる。逆説になるが、オリジナル派にとって「共同幻想普通派」に認定されたら、「これオリジナル?」になるので、皮肉にもその行為は、自分のアイデアのオリジナル性への自殺行為になる。

変な話でしょ、変だよね、
でもそうなんだからしょうがないってんだ、
つまり自分のオリジナルアイデアに正しさらしさ(=リアリティー)を求めた時点で、「正しいと思った自発的根拠は壊れる」なぜなら「正しいと思う自発的認識と、正しいらしさという予定されるそれらしら=推定は相容れない概念であり、『断定的な賭け』と『推定される予定』は水と油だから」だ。

妙な話でしょ、妙だよね、
これ、実は共通のテーブルの話じゃないから。無理くり共通のテーブルに乗せると上記のように「何言ってんだかわからん話になる」。

どうして「共通のテーブル(=同じフェイズ)じゃないのか?その違いは?」

共同幻想は超自我的なアイデアで、その機能の仕方は「オートマチック(無意識的)」
オリジナルアイデアは、自我的なもので、その機能の仕方は「確信犯的で、自覚的」
前者には気合も自覚もあまり必要無いが(仕組みが脅迫(強迫)的ともいえるので)、後者には気合や自覚が必要になる。

なんとなくわかってもらえるだろうか?
『反省』という概念は、後者のテーブルに属し、『自己嫌悪』という概念は前者に属する。

うんじゃ、
『何故自己嫌悪がキャッチであると判断されるのか?』

つづく
posted by kagewari at 08:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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