2004年09月11日

自己嫌悪の再考3の前に、なぜマスキングと言ったのかにいついて

精神分析的に言えば、ここで抑圧(無意識へ)について説明すべきなのだろうけれど、現象としてどうなってるのかが大事で自我構造心理学的論文書いてるワケじゃないので、ここはマスキングという言葉をとっかかりに説明したい。

「マスキング」ってのはマスキングテープなんて商品があるぐらいなのだが、意味は「隠す」

9/9自己嫌悪の再考2で言う所の、
http://kagewari.seesaa.net/article/569008.html
経営の問題を無自覚に(経理担当として)「隠す」にこのマスキングがかかっている。意識が緊張して表面化してはいけない、と(嫌悪感や罪悪感で)意識を集中すると、個人的な悩みはそちら(裏帳簿)を中心にした物語への対応を自分自身に迫るので、「経営の問題」という根本的な問題はマスキング効果で「忘れ去られてしまう」乃至「自分で解決できるフェーズを超えるので問題としての自覚すら薄れる」と言える。

ところが、現代社会がそうであるように「内部告発」という問題提起によって大企業すら動くのであって、自己嫌悪の再考2にあるように、悩んでいる経理担当の周辺の人物が「いつも間違えのない人ね〜」とか「真面目人間ね〜」と、彼が胸の痛くなる話をするのではなく、
『彼の友人ではない赤の他人』が
例えばその会社の経営問題を追いかけ続けているジャーナリストが何かをつきとめ、彼に接触したらどうだろうか?
「この会社は何かを隠してるんじゃないですか?」

ここで、マスキングされていた問題は浮上し、悩んでいる裏帳簿問題から意識が緊張する力点は移動する。

これが精神分析。
悩んでいる人物は「裏帳簿をつけるようなこんな悪い人間である私はどうしたらいいのでしょう」と、裏帳簿を巡る問題の解決について相談されるのだが、一般のカウンセリングと違い、精神分析的アプローチは「問題は企業にあるのでしょう」となる。
相談されている事象を平然と無視しているように見えるのだが(この部分で自己嫌悪の反動による反発がおきやすい。「相談した事だけにに答えてくれ」)、話の構造から問題点を浮上させてこそ(本人だけで解決しないのは、悩んでいる問題自体が結果的に企業問題をマスキングするための問題になってしまい、それ自体を単体で解決する事は構造全体を温存し、一時的に苦痛が和らいでも「先送り」に過ぎないから)精神分析的アプローチのカウンセリングである。

さて、その時にさっきの話だと「その企業の問題を追いかけ続けているジャーナリスト」の、調査(分析)が、的外れだったら?という疑念をもたれるかも知れない。
ところがあの裏帳簿の話には、背理がある、
「君、裏帳簿をつけてくれないか」という人物も、本人だから。
つまり話を聞けばその全段や後段でその点は本人から話を聞く事ができるのであって、分析者(アナリスト)側にとっては無理な推理や推定をする必要は無い、聞いたまんまだから。
一般には相談者本人が問題にしていない話なので、話の中でもつい忘れ去られてしまうのだが、そこに全体像を見渡すポイントが「話されている」。

自我構造で言うなら、上司は「道徳や常識である超自我」、命令される経理は「自分と自覚される自我(実は人格の一部でしかない)」でマスキングがどのように効いているのかと言えば、本人が緊張しているのは「裏帳簿」になるので、回りが何か問題解決のヒントになるような話をしても耳に入らず、問題に気がついて「上司が問題じゃない?」といえば「そんな事で悩んでるんじゃないんだ」と拒絶。自分で知っている筈の悩みの答え=アイデアを自分自身で知ることすら出来なくなる。

一見この上司が「親や、それに相当する権威者」だと思うだろうが、話はそう簡単ではない。この上司が自分自身の「道徳や常識である超自我」になってしまい『自己嫌悪』が引き起こされる過程を「自己嫌悪の再考3」で書くとする。

その前に「超自我」話さないといかんね、
専門用語は使わないほうがいんだけれど、いきなり「道徳」と書くと違った意味に受け取られるので、難しいんだなこれがぁ、、
posted by kagewari at 19:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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