2004年09月10日

精神分析的な『今』のあり様と、プロ野球について書いていること。

精神分析ってのの基本は「なんでそうなるの」の理由を「こうでしょ」っと明解にすることなのだが、その視点から見るとマスコミの話とは違ってくる。なんかマスコミはおかしい、報道されている情報の断片を繋ぎ合わせると、別の話が見えてくる。

特に、その(報道における)『論調』に疑問を感じる事が多い。報道される内容に疑問を感じるのではないとこがポイントで、気になるのは『論調』、

何が言いたいのかっていうと、報道の中立性は報道の当事者性でなければならないと思うのだが、どうも「読者を代弁」という架空の幻想に浸かってしまって(必ずしも「視聴率や、スポンサーの意向、発行部数を意識するあまり」じゃないと思う)中立と言うより「こうあるといいのに、責任者はちゃんとするべき」的な強制力の無い『苦言』になっているケースが多い。随分批判も多かったが(俺自体好きでは無いが)、久米宏の特異性は当事者性の強さにあった(彼がジャーナリストではなかったからだろう)。
「こういうことを俺が聞きたい」「こうじゃないのかという疑問に答えてもらう」という『やりとり』が番組やインタビューで成立していた。(彼の中道左派的な思想的スタンスは問題あったと思うが)ともかく彼はエポックで、それが「生きた報道」だった点には見るべきものがあった。

オーナーサイドの考えがズレちゃってる事を、何故報道しないのか?「そもそも彼らの経営感覚はこれで大丈夫なんでしょうか?だから本業も赤字なのでは?」とか、

プロ野球問題を、俺が何かと取り上げているのは自分が昔かなりのプロ野球ファンだったという部分があるのは確かだが、選手会の面々が所謂サラリーマンでは無いものだから「個としての実存が強く」且つそれを支援する声にも「個としての発言が多い」。
これは共同幻想的な「なんとなく常識」に流されていきがちな部分に対するアンチテーゼであるってのに、報道が「もー」なので、どうしても書きたくなる。

選手会に触発されるように、東京高裁の原田和徳裁判長は随分と踏み込んだ警告をした、
http://www.asahi.com/sports/update/0908/129.html
「プロ野球組織の代表者には著名な法律家が就任しており、9日からの選手会との交渉では実質的な団体交渉が行われることが期待される」根来への痛烈な皮肉、
これは何だろう?
元々プロスポーツという娯楽は「個としての自由さ」を提供するとこが醍醐味で、損も得も無くファンは自分の好きな球団を応援し、プレーについて評論家気取りで語り、つかの間の自由を感じる。「そこが楽しい」
選手達はそんなファンの声に答え、個のパフォーマンスを披露する、ホームランバッターが好きなファンや、ヤクルトの土橋みたいな渋いのが好きなファンもいる、そこの自由さが「気まま」でいい。原田和徳裁判長の言葉にもそれを感じた。

今回の合併騒動は「まるでその真逆」で、非常に違和感を感じる。これまでのマスコミの巨人偏向報道にプロ野球ファンが感じてきた閉塞感のそれに近い。気ままなとこがまるで無い、
12球団あるって事は12種類のキャラを意味していて、そこに個々人が勝手に自分の思いを寄せているのであって、巨人が正義とかってことではない。(これはみんな知ってる事で、、)
肝心要のオーナーや球団代表が、野球に関して的外れな発言をし、的外れな談合をするものだから「みんな呆れた」というのが今回起きている現象で、やってる選手は「君ら(オーナー)は何やってんだ」となった。

非常にわかりやすい話だが、球場には1塁側と3塁側があり、日本シリーズにも1塁側と3塁側がある。その球場に足を運ぶファンの半分(あくまでもここは理想論で)は、他球団のファンであり「自分とこは黒字だ」という話を純粋には語れない。これ何処の球場でもお互い様なワケ、
「人気球団集めるとみな黒字」んなワケはない。

http://www.nikkansports.com/ns/baseball/p-bb-tp0-040910-0002.html
甲子園で「古田コール」
スポーツの美しさがここにある、
太鼓ドンドンとかで、一時外野席の野球ファンは随分と株を下げたが、今回の問題を契機にファンの心理も変わると思う。相手(11球団)あっての球団:ヤクルトであり、阪神でもある。

「なんで12球団に戻そうって一生懸命じゃないの?」
これは痛烈だ、
「なんで意地になって球団数を減らすの?」
「数が多いから赤字だ」なんて根拠は何処にも無い、オーナーサイドにあるのは明らかに「巨人戦含有率を増やすのには球団数が少ない方がいい」ぐらいなんだろう、
12球団2リーグの勝者と、8球団1リーグの勝者、これだけでも大きく違う。そして金がないと勝てないなんて事も無い(逆指名なんかに付き合わないでドラフトは全員高校生ってチームがあったっていいのだし)。巨人が優勝すると儲かるなんて神話は、地上波全国放送が巨人戦だけだからで、V9が過去となった今や他に理由は無い。
マルチチャンネルのこの時代に、広告の費用対効果や番組の魅力のキーが「一元化」なんて、時代に逆らってる、

メジャーリーグなんてまるで見なかった人が、メジャーという『プロ野球』を見るようになった(多様化した)。むしろ今はチャンスなんだと思う、危機だと思う方がおかしい。パリーグの観客動員は増え、日ハムの北海道フランチャイズは成功してる、「個としての自由:能動」っていう悩みの反対側にあるものが少しずつ伸びてきている。これを育てないでどうする。
posted by kagewari at 10:09 | Comment(2) | TrackBack(2) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


この記事へのコメント
毎回読み応えある文章読ませていただいてます。
とりあえずストライキ回避。。。まだ予断は許しませんが・・・
ファンの美しさの話はニッカンで実際に読み
ああ、ファンの心が本当に一つになってる感動を覚えました。
その感動はオーナーサイドに全くないプロ野球界の現状。
ファンとは何か?を考える能力のない彼ら・・・悲しいですね。
Posted by OVERQ at 2004年09月10日 18:40
いやぁ、まったくです。
それにしてもエポックでしたね、に日本の労使交渉の歴史にもちょっとないシーンでした、「経営者側の記者会見中に」ロッテの代表に「(これ以上の合併は)ないでしょっ!」っと怒りながら口を挟む組合代表

握手を拒んだとこにも、握手の意味をマジに信じている古田(形式的とか、軽はずみに握手しない)のあの厳しい表情、凄い迫力で「本気の時の古田の怖さ」がね、、
タフ・ネゴシエーターの日本人を始めて見た気がした
Posted by kage at 2004年09月11日 00:34

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Tracked: 2004-09-10 18:37

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Weblog: FUKUHIROのブログ
Tracked: 2004-09-11 00:29
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